こんにちは!ワーホリスタッフの三戸です。
今回のテーマは2月24日に行われた「からしま蚤の市」!
蚤の市は5月~11月に商店街で行われていた「うみのアパルトマルシェ」から派生したイベントで、今回が7回目の開催です。
私は「考えるパン koppe」さんで、一日お手伝いをさせていただきました!
「考えるパン koppe」は、二年前富山県にUターンした竹添さんが営むパン屋さん。国産小麦を使用したパン、お菓子づくりにこだわっています。
まだ店舗はありませんが、イベントがある度にパンを作って売っています。商店街の空き家でお店を開く予定で、今秋の開業を目指して準備をしているそう。
ということで、koppeさんのお手伝いをしながら、蚤の市の模様をお届けします!
9時30分ごろ会場に到着し、竹添さん一家とご挨拶。
ご夫婦の優しい笑顔に緊張がほぐれます。
最初のお仕事は、屋台の黒板に絵を描くこと。芸術的なセンスが一切ない私ですが、一生懸命描きました(左の黄色い物体はパンです)……。
お店の準備を終えたところでちょうど10時に。
地元の吹奏楽団の演奏や、子供たちの歌とダンスでにぎやかに始まります!
氷見市内だけでなく市外からも多くの店が集まり、会場は大盛況。しかもどのお店もすごくおしゃれ!
私は氷見に来てから子供連れの家族や若者をほとんど見かけることがなかったのですが、来場者の多くが若い女性や子供連れ。
おしゃれなものに敏感な若い人たちにとってはすごく魅力的なイベントですよね。
マルシェイベントは富山県の他の地域でも行われていますが、その中でも氷見は特に来場者数が多いとのこと。
蚤の市ということもあり、飲食店だけではなく古道具やアンティーク雑貨、ハンドメイド作品の販売が多くありました。
氷見の特産品を生かした体験ブースも。
鼻笛……。めちゃめちゃ気になります。
他にも竹で作るスピーカー、木材を使ったDIY、フィッシュレザーなどなど、氷見産のものを使ったワークショップが行われていました。
竹添さんも氷見の木で立派な椅子を作っていました!
富山県は木材資源が豊富であるにもかかわらず、家を建てる際など、多くの場合で使われるのは低価格の外国産の木材。
氷見ではできるだけ自分たちの土地のものを使おう、ということで今回のようなワークショップなどの取り組みが進められているそう。
氷見に来てから一次産業の大切さ、地産地消の重要性を考えさせられます。
会場が大盛り上がりの中、「考えるパン koppe」にもたくさんのお客さんがやってきます。
パン屋で働くことに強い憧れを抱いていた私は、夢が一つ叶ったと興奮しながら接客。
商品の値段を覚えていないためお会計に苦戦しましたが、アルバイトで培った接客スキルを活かして頑張りました!
パンを売りながら、竹添さんに「考えるパン koppe」についてインタビュー。
日常をただ何となく過ごすのではなく、何かについて考えながら過ごしたい。東京には議論する場が多くあるが、富山にはないから作りたい。
そういう思いで「考えるパン koppe」を始め、これまでには地方創生や戦争をテーマに話し合う「考える場 yotte」というイベントを主催してきました。
「考える」ことへのこだわりはパンにも込められています。
当日は沖縄で辺野古移設をめぐる県民投票があった日。沖縄を応援するという意味で、沖縄県産の黒糖を使ったお菓子が用意されていました。
地方創生、戦争、基地問題……。難しそうに感じられますが、自分からこれらの話題について考えることってなかなかないですよね。koppeさんのお菓子が「考える」きっかけになるのではないかな、と思いました。
社会問題だけでなく、かわいらしい意味が込められたパンもあります。例えばライ麦を使ったカンパーニュ「森のパン」と、柔らかくて食べやすい「空のパン」。この二種類のパンの名前はルネ・マグリットの「光の帝国」という絵画からきていて、森の深く雑多な雰囲気と、明るくふわふわした空をイメージしているのだとか。
名前の由来を知ってから食べるとより豊かな味わいになりそう!
元々古本屋もやりたかったこと、夫婦ともに本が好きなことから、イベントに出店する際にはいつもテーマを決めて本を並べているそうで、今日のテーマは「左と右」。
大河ドラマ「いだてん」にちなんで、オリンピックに関する古い新聞や、絵本などのお子さんも読めるような本も置かれていました。
本についてお客さんと話す竹添さん。本や物語をきっかけに新たな出会いが生まれるって素敵!
koppeさんの素敵なお話を聞いているとあっという間に午後3時。楽しかった蚤の市はこれにて終了です。
最後に出店者目線から見た氷見の魅力を教えていただきました。
それは、氷見にはお店を開きやすい環境があるということ。
氷見の土地代は東京に比べると格段に安く、お店を毎日開かなくても生計を立てられます。まだ小さいお子さんがいる竹添さんは、商店街にお店を開く際には週二日の営業を考えているそう。仕事と子育ての両立ができる環境を自分で作ることができるんです。
加えて、お店同士の仲が良く、困ったときに協力し合う雰囲気があるのだとか。東京には○○激戦区といった同じジャンルの飲食店がひしめき合うエリアが存在し、ライバル店同士がつぶし合うことも珍しくはありませんが、氷見ではお互いの店に顔を出し合ったり、コラボしたり……。今回の蚤の市でも、たくさんの出店者の方がパンを買いに来てくれました。
出店者に限らず、蚤の市には氷見からたくさんの人々がやってきます。氷見の人たちにとって、このようなイベントが顔合わせ、交流の場になっているのだとか。
おしゃれでいい雰囲気ですが、お忍びデートには向いていません。
楽しいイベントを体験するだけではなく、氷見の良さをまた一つ学んだ一日になりました!
お手伝いをさせてくださった竹添さんご夫婦、そして天使の左右加ちゃん、本当にありがとうございました!