みらいエンジンスタッフの岸本です。
通勤途中、気になる看板を見つけて、つい立ち止まってしまいました。
糸ピンス……???とは……??????????
よく見たらのぼりの上の方に「韓国かき氷」と書いてあります。
韓国へ旅行に行ったときに、「パッピンス」というかき氷を食べた事があります。
ソウルを案内してくれた韓国人の友人は「ピンス」と言っていたので、ピンスはかき氷という意味なのでしょうか。
それにしても、「糸」とは……?
気になりすぎて入口に貼ってあるメニューを思わず激写。
ちょっと見にくいですが、
『韓国かき氷【糸ピンス】
糸のように細かく削った氷を何層も重ね合わせた新食感のかき氷』
と書いてあります。
新食感。かき氷で新食感。
かなり気になります!
味もたくさんあるみたいですね。
気になってずっとメニューを見ていたら遅刻しそうになったので慌てて出勤しました。
……が、
あまりにも気になって、次の日すぐに食べに来ました。
入ったことの無いお店って何故かドキドキしますよね。
特にこのラウンジ硲さんはスナックなので、昼間のカフェ営業と分かっていても「入っていいのかな」と一瞬立ち止まってしまいます。
でも、外の扉をひとつくぐると、中の扉は開けられていてウェルカム状態。
これははじめましての女性一人でも入りやすいのではないでしょうか。
しっかりと手の消毒をして、いざ入店。
白やベージュと木目調で店内は優しい雰囲気で、スナック(夜のお店)=入りづらいというイメージは秒で消えました。
メニュー表です。
全てお店で調合したオリジナルの味だそうで、キトキトファームの氷見山ぶどう味もこのお店独自の味に仕上げているそうです。
どれもこれも美味しそうで悩みますね。
だって、かき氷の上にモンブランが乗っているんですよ??
気になりすぎるけど、ちょうど前日の夜に家でモンブランのタルトを食べたばかりの筆者、悩みに悩んでいると、お店の方が
「メニューには載せてないけど、Twitterのフォロワーさん限定のピスタチオ味があるんですよ」と。
フォローしてます!してます!!
らうんじ硲さんのTwiterはこちら(https://twitter.com/hzm_hsk)
そんなわけでこちらがフォロワー限定ピスタチオの糸ピンスです。
単品だと600円。今回は1000円の店内セットにしてみました。
クッキー、アイスと白玉、飲み物、ナッツが付いています。
さて、いざ実食……
おや?これは???
かき氷にナイフが出てくるとは思わなくて、困惑……
とりあえず切ってみます。
入刀!
おぉ……
このかき氷、切れるぞ……!
そしてよくよく見ると本当に糸がたくさん重なったような形状をしています。
食べてみると、氷のシャリシャリ感は全く無くて、ふわふわの繊維状になったアイスクリームを食べているような感じです。
砕いたピスタチオが程よい豆の香ばしさと食感をくれて、味も何もかもが新体験!
食べながら、このお店の代表、硲さんにお話を伺ってみました。
写真左が代表の硲さん。右隣は息子で店長の凜矢さん。
―どうして糸ピンスを始めようと思ったのですか?
「元々、夏の間かき氷を出そうかって話していたんです。そんな時にお客さんが東京で糸ピンスを食べてきたよと話していて。お店の中が女性客でいっぱいだったと聞いて、インターネットで糸ピンスを作るマシンを調べて導入したんです」
-すごい行動力!元々韓国料理が好きだったとか、そういった由来があるのかと思っていました
「全然そういうのは無いです。糸ピンスについて詳しく知らないままマシンを導入して、そこからメニューの開発や味の調整を始めました。最初の2週間くらいは常連のお客さんがよく注文してくれて、新聞に載った後、女の子のお客さんが増えてきましたね。一番遠いところからだと福井から来てくれた方もいました。甘いものって、どこからでもみなさん食べに来てくれるのだなと実感しました」
-ずっと夜のお店をされてきて、お昼のカフェ営業で女の子のお客さんが増えて、新鮮だったのではないですか?
「もう本当に新鮮なことや初体験だらけ。夜のお店をずっとやってきたけど、今まで出会った事のないようなお客さんと出会えたし、会話しなくてもいい接客は初めて。それと、糸ピンスをみんな写真に撮るでしょう?自分の店でそういう光景を見るのも初めてで新鮮でした」
-糸ピンスはお客さん側にも硲さんにも新しい体験を与えてくれたんですね。
「夜はこれまで通りスナックとして営業していて、そこでも糸ピンスを出しているけど、意外にもお酒を飲んだ後のシメとして食べていかれる方が多いんです。シメのラーメンみたいな感覚で」
シメの糸ピンス。それもらうんじ硲さんならではの新体験ですね。
今年の10月に15周年を迎えるらうんじ硲さん。
15年この場所で氷見の町を見てきて、変わったと思う事はありますか?と聞くと、「若い子たちのお酒の飲み方が変わってきたかな」と、なんともお酒のお店らしい話を教えてくれました。
スナックはなんとなく女性一人で入ってはいけないと思っていたと伝えると、「全然そんな事ない!女性客もいらっしゃるし、女子会も大歓迎です!」との事。
糸ピンスはスナック営業時間でもメニュー通りの価格で食べられるそうです。
新しく出来るお店も、新しく見る顔ぶれもありますが、15年この場所に在り続けるお店で全くの新体験や新しい味に出会えるのも良いものですね。
変わらないという安心感の中に、少しの新しいものが取り入れられると、全く新しい体験が生まれるという化学変化が起こりますね。
私も今回の事がなければ一人でスナックに入る事も無かったし、硲さんとお話をしてその温和で明るい人柄を知ることもなかったかもしれません。
そう考えると、新しいお店にばかり注目するのではなく、昔からあるお店の変化をこの商店街の中から見つけるのも宝探しの様で楽しいかもしれないと感じました。
らうんじ硲
富山県氷見市比美町5-11 セントラルビル1階
只今、時短営業中
9月30日までの営業時間:11-17時
10月1日以降は通常営業:13-24時
カフェメニューは時間内通しでご提供!
お酒類:19時~
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