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2018.03.27

“平凡な行動計画からワクワクの行動計画へ” 小さな仕事づくり塾 第3講レポート

西田 芽以
西田 芽以
移住相談員

こんにちは!見習い相談員の西田です。
福岡県で場づくり・まちづくりを実践されている山口さんを講師に迎え、自分の好きなこと × 社会にいいことで「小さな仕事」をつくるために必要な様々なことが学べる起業塾、「小さな仕事づくり塾」。


第1講《好きなこと×社会にいいこと》では、「小さな仕事」とは何なのか、「小さな仕事」で誰がハッピーになるのか、「小さな仕事」を始めるためには何が大切か、を講師の山口さんからレクチャーしていただきながら受講者みんなで考えました。
第2のテーマは《好きなことをカタチにしてみよう》、「こんな仕事をしたいな〜」という最初のアイデアを3回転3回ひねりさせて、地域が元気になるような、誰か1人が泣いて喜ぶような、より魅力感じるアイデアに展開する方法を先行事例と共に学び、実際に受講者のアイデアを展開していきました。
そして3月23日に行われた第3講は《平凡な行動計画からワクワクの行動計画へ》、前回までに展開してきたアイデアを実際に開始するための行動計画を考えました。最初に思いついた平凡な行動計画を、どうやって「それ面白そう!」と思われるようなワクワクの行動計画に展開していくのか。今回もグループワークを主体にして、みんなで考えました。





今回は12名がご参加。講座最初は恒例となったアイスブレイク、近くに座った人たちと最近あった出来事について話します。前回講座から約1ヶ月ぶりの開講となり、みなさん久しぶりの顔合わせ。喋りたいことは山ほどあるようです。



前回の講座終了時、山口さんから参加者のみなさまへ宿題が出されました。
①「小さな仕事」を始めることで喜ばせたい、たった1人を考える
②「小さな仕事」を始めるために、いつ、誰が、いくらで、何人で、何をするのか、を考える


アイスブレイクが終わったら、さっそく車座になって宿題の発表です。それぞれ考えてきたことを、1人2分間にギュギュッと圧縮してお話してもらいました。


●氷見が消滅都市になる可能性を止めたい。そのために、観光客と地元の人を繋ぐ旅館をつくって、氷見を好きな人を増やして住んでもらう。
○氷見の美味しい野菜をアピールしたい。色んな人と繋がって、お互いの得意分野を活かしながら氷見の魅力を発信する。
●美味しいパンをつくりたい。そのために3年以内に場所を構えて、その場所はパンだけでなく、本を楽しめる、子どもと一緒に過ごす、地元住民のスキルを必要としている人に繋げる場にもしたい。
○自宅を地域の人のために活用したい。月曜日は年配者の集うプラチナカフェ、火曜日は手作りカフェ、水曜日はキッズ&ママカフェ、のような曜日替わりのお店を自宅一部を解放して行う。
●氷見でドローンを活用したい。小中高生向けのデジタル塾を行う。
などなど。


すでに行動を初めているよ!という人もいれば、こんなのやりたいな〜とぼんやり考えてるという人もいたり、始める時期や規模は人それぞれです。でも、氷見で新しいことを始めたいと考えている人がこれだけいるっていう事実が、凄く頼もしく感じます。


過去2回の講座の成果か、みなさん自分の考えを具体化するためのイメージがしっかり出来てきているように見えます。ですが!第3講ではそのイメージをまだまだ展開させて、最初の一歩を始めるための行動計画まで考えてもらいます!
宿題は1人で考えてきてもらったので、その人の中でアイデアがカチカチに固まりかけています。なので、グループワークで多角的な意見を出しながらアイデアをもう一度グニャグニャにして、3回転3回ひねりさせて、発明のセンスを取り入れて、モノではなくストーリーを売るものに展開させていきます。
(3回転3回ひねりなどの言葉を初めて見る方は、本講座第2講のレポートをご覧ください◎)



今回は、すぐにでも行動を始めたいと考えている3人のアイデアを参加者全員でワクワクする内容に展開させました。
モデルとして展開したアイデアは次の3つ。


●氷見への移住者を増やすために、観光客と地元の人を繋ぐ旅館をつくる
○パン屋さんをつくって、本を読んだり、子どもと過ごしたり、地元住民のスキルを必要としている人に繋げる場所にする
●小中高生向けのドローン教室を始める


受講者はそれぞれ興味があるアイデアに別れて、各テーブルでアイデアに対して思うことを喋りながら紙に書いていきます。
ここで重要なのは、意見を否定しないこと・どんどん意見を出すこと・視点を変えてみること。



私もグループでの話し合いに少し参加したんですが、実際にやると結構難しいですね…。特に視点を変えてアイデアを見ることが。
アイデア主体者に説明してもらったモノをどこを基軸にして発想すればいいのか、何と組み合わせると面白くなるのか、考えれば考えるほど意見が凝り固まってしまう…。


そんな様子を見ていた講師の山口さん、意見が滞っているテーブルに入って「例えばこんなのとか、他の地方ではこうしている例もあるよ」と助け舟を出してくれました。なるほどなー、そうやってアイデアをワクワクするモノに変えていくのか、と視界が開けた感覚になりました。



20分経ったらメンバーチェンジです。アイデア主体者以外は別のテーブルへシャッフルして、新しいアイデアと向き合います。そうすると、別のテーブルで出ていたアイデアや発想法がこっちのテーブルのアイデアにまた新しい視点を持ち込んで…と違う視点からアイデアが展開されます。


メンバーシャッフル後20分経ったら、もう一度メンバーチェンジ。今度は、最初にいたテーブルに戻ります。そうして、他のテーブルで得た刺激をアイデア主体者に話して、もっともっとアイデアを発展させていきました。


グループワークでメンバーを変える手法はよく見ますが、元のメンバーに戻る、というのは初めての体験でした。最初のアイデアと向かい合った後に新しい考えに触れて、それを元のアイデアの展開に活かす。これはいいシャッフル方法ですね。講座内容はもちろんなのですが、こうした内容構成もとても勉強になります。


元いたテーブルに戻った3回目のシャッフル後は、展開させたアイデアを実際の行動に移すための行動計画を紙にまとめてもらいました。全3回にわたった本講座の集大成となるものです。アイデアの名前を考えて、いつ、どこで、どのくらいの規模で、誰とするのか。紙に書き起こすことで、自分の中で「実施するぞ!」というモチベーションも上がりますね。


最初の行動計画は、どんなに小さな一歩でも構いません。自分が今できる範囲での行動計画にすることで新しいことを始めるハードルを低くして、実際に行動することが大事なんです。行動を起こすことで次に繋がり、次の行動は前回よりも少しだけ大きな規模にして…ということを繰り返すことで、最後は目指す「小さな仕事」の実現に繋がります。



モデルとして展開した3つのアイデアから、次のような行動計画が生まれました。


●観光客と地元の人を繋ぐ旅館をつくる
  「価値観再構成のキッカケ」
  アイデア主体者が、協力してくれる地元住人との繋がりを人げ、信頼関係を築く。まずは3月26日に、地元の夫婦5組を集めて旅館で出す料理の試食会を行う。


○パン屋さん
  「パン×〇〇 PANTO」
  パンが好きで、本も好きで、コーヒーも好き、1度都会に出ていて、子育て中で、子どものアレルギーを心配している、そんなアイデア主体者のような方を対象にしたプロジェクト。
  来月から月1回、できること・したいことがある人たちと一緒にコラボイベントを行う。参加者10人くらいの規模で、費用は実費+ちょっと、ぐらい。


●小中高生向けドローン教室
  「空とぶシクミ」
  未就学児〜小学生を喜ばせるためのプロジェクト。紙ヒコーキや竹とんぼ、紙プロペラから“空とぶシクミ”を学ぶ。週1回の3ヶ月コース、親子参加で参加費3万円ほど。4月から開始して、大型連休には家族向けイベント“空フェス”を開催したい


どのテーブルもいい感じに、最初のアイデアから展開されましたね!特にドローン教室のアイデアは行動計画発表時に、「ドローン飛ばしません!プログラミング教室もしません!」と宣言され、話し合いの中で発想の転換があったことがよく分かる例となりました。ドローンとかプログラミングって難しそう、小中高生向けと言っても通わせるのは親だから大人も一緒に楽しめるものにしたらどうか、ドローンってお父さんが好きそう、といった話し合いから生まれたようです。



そして、この行動計画発表をもって、山口さんからの「小さな仕事づくり塾」講座は終了です。「小さな仕事」を始めるために大切なこと、ワクワクする内容にするためのアイデア展開、実際に行動するために必要不可欠な仲間づくりと、とても濃密な1時間半×3回でした。
行動計画を考えた3つのアイデアは今後、氷見で実際に活動される予定です。きっと実施に向けて動く中で、プロジェクト内容はまだまだ展開されていくことでしょう。氷見でのこれからの動きに乞うご期待です!



山口さんからの講座は終了ですが、「小さな仕事づくり塾」はまだ続きます。
少し休憩した後は、特別講座「企業のための資金調達方法とクラウドファンディング」の時間です。
実際に行動していく際に大きな問題となるのがお金。資金調達の手法の一つ、“クラウドファンディング”について学びます。
講師はクラウドファンディングのコンサルタントとしてご活躍、これまで起案支援した事業全てで資金調達に成功している木田 拓也さんです。


クラウドファンディングの仕組み、協賛金など他の資金調達方法との違いや利点、クラウドファンディングが失敗する原因と成功するためにやるべき事、実際に起案する際の具体的テクニックを教わりました。
受講者のみなさんも興味津々の様子で、講座後の質疑応答では「クラウドファンディングサイト側へ支払う手数料はどのくらい?」といった踏み込んだ質問も飛び交いました。



「小さな仕事」を実際に始めるための行動計画の立案と、資金調達方法としてのクラウドファンディングについて学んだ「小さな仕事づくり塾」第3講。これにて、「小さな仕事づくり塾2018」は終了です!が、受講者の「小さな仕事づくり」は始まったばかり。受講者のみなさんも多くのノウハウ、そして一緒に行動するための仲間を見つけられた時間となったのではないでしょうか。その証拠に、講座終了後も受講者同士のお話は止まらず、最後はLINEグループもできていました。みなさんが好きなことを生かした仕事で、氷見が元気になる未来を想像するだけでワクワクしてきます!これからもお互いに協力し合いながら、ぜひ「小さな仕事」を実現させてください。

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