こんにちは、ワーホリスタッフ三戸です!
氷見での生活も残りわずか。あまりの居心地の良さに、帰る前から次回の氷見訪問について考え始めています。
氷見の特に好きなところは景色の美しさ。地元の人にとっては何でもないようなことかもしれませんが、家の近くに海も山もある日常が、自然とは無縁の生活を送っていた私にとってはすごく新鮮なんです。
そんな美しい氷見や富山の風景が楽しめる写真展が3月22日~30日、ブルーミンにて行われます。
今回は写真展 . Colour – Full . の主催者 Takuさんに、写真展への想いや富山の魅力についてお話をお伺いしたので、その模様をご覧ください!
今日はよろしくお願いします!早速ですが、これまでの経歴を教えていただけますか?
富山県の上市町出身で、富山県の高校を卒業した後イギリスの大学に4年間留学しました。一昨年に帰国し、今は砺波市に住みながら県内で働いています。
富山にUターンしてきたんですね!
富山の写真を取り始めたきっかけは何ですか?
元々写真を撮ることが好きで、イギリスにいた頃にも写真を撮っていた流れで富山に帰ってきた後も写真を続けていました。
高校生の時には平凡だと思っていた富山の景色が、カメラを持つことによって映画のワンシーンのような特別な景色に見えるようになりました。
一度地元を離れたからこそ、富山の魅力を再発見できたんですね。
そんな富山の写真を撮る上で、何にこだわっていますか?
こだわっているのは色合いです。さまざまな色が溢れている世界で、季節や天候、時間によって移り変わっていく中のワンシーンを切り取る、というのが自分の作風。
元々ロンドンにいたころには「ストリートフォトグラフィー」といって、街の中の人を撮っていたんですけど、富山は人が少ないので……(笑)。 どうしても景色がメインになってしまいますが、少し人を入れることによってストーリーを生み出すということにこだわっています。
富山の写真というと象徴的なものとして立山連峰がメインになりがちですが、日常の中の風景を切り取るというか、平凡な日常でも雰囲気や色合いを変えて特別なものにするのが自分のスタイルかなと思います。
確かに、Takuさんの作品は色がきれいですよね。
今回、氷見で写真展を開くことになったのはなぜですか?
写真展の開催の理由は、今までずっと写真展を開くという目標を持っていたからです。
昨年の年始めに写真展の開催を決めてから会場を探していましたが、昨年5月に初めて氷見を訪れたとき「ここで写真展を開きたいな」と思いました。
県東部に住んでいたのでそれまで氷見は未知の世界。ブリとか、魚で有名だという印象しかなかったんですが、実際に自分で訪れてみるとそれまで思い描いていた氷見の印象がガラッと変わったんですよ。
元々、映画「海街diary」の色合いや世界観が好きで鎌倉という町に憧れていて、氷見に来た時に雰囲気が似ているなと思い氷見に魅力を感じました。今回の写真展でも、映画のワンシーンをオマージュした作品があります。自分が思い描く「海街」が富山にあった、ということが自分にとって大きな発見でした。
そして色々開催場所を考えた結果、12月にブルーミンに決まり、そこからは急ピッチで準備が進んでいきましたね。
写真展のタイトル . Colour – Full . に込めた意味や、写真展のコンセプトを教えてください!
colourfullって形容詞なんですけど、colour と full に切り離して、色に満ち溢れたイメージを表現しています。冬という灰色の季節も終わって、桜やたんぽぽが咲き始め、葉っぱも青く色づき始める……そういう色に満ちた春の訪れを、ブルーミンのクラフトビールを乾杯してみんなでお祝いしよう、という思いがあります。写真展というとやっぱり静かな空間で一人で鑑賞するようなイメージがあると思うんですけど、今回は気取らない雰囲気でやりたいです。ブルーミンさんでやるので、「ちょっとイベントやってるよ」みたいなノリで、いろんな人に来てほしいなと思います。
酒場っていろんな人が来るじゃないですか。そこでの一期一会を大切にしたいし、写真展を通してまた新しい出会いが生まれるんじゃないかな、と期待しています。
天井には富山市のフラワーアーティスト・藤木さんによる桜の装飾も。藤木さんは「MINAMO」という花屋のオーナーで、オーダーメイドで花束などを販売しています。この飾りは今から見られるので、一足早い春を感じに是非ブルーミンへ!
写真展開催にあたってこだわったことはありますか?
こだわりはたくさんあります。
作品の中だとやっぱり色合い。氷見の写真をメインに富山のいくつかの地域の写真を用意していますが、氷見は海の街なので青色ベースで明るい色、砺波だと庄川のグリーンベースで山の風景を映し出したりと、いろんな色を使い分けています。
ロンドン時代や富山に帰ってきたばかりの頃は影のない明るい写真をメインに撮っていましたが、最近では人間の光と影をちゃんと表現したいなと思い、影の部分を見せるような写真も撮るようになりました。ダークな色調の中にも色を加えるなどの工夫もしているので、そういうこだわりも見てほしいです。今回の写真展ではそういった作風の変化に注目していただけたらなと思います。
それに加えて印刷にもこだわっています。写真によって使用する紙を変えていて、質感の違いを体感してほしい。SNSが普及した今の時代、写真は液晶画面で見ることが主流で、質感を感じられないんですよね。プリントして質感を楽しむ文化とか、そういう昔の感覚を大切にしていきたい。
また、自分の写真を見せるだけではなく、ミヤモト家具さんの額縁、ブルーミンさんのビールなど、いろんな人のこだわりも写真展を通して知ってもらえたらなと思っています。
今回の写真展では、富山市の家具屋「ミヤモト家具」さんの額縁が使用されます。展示される作品のうち10点がこの額縁に飾られるそう。ブナ、ウォールナット、メープルの三種類あり、素材の違いを楽しんでほしいとのこと。
こちらは展示される作品の一つ。なんとこの記事で初出しです。
先日記事にも書いた、2月24日の「からしま蚤の市」のワンシーン。肩を寄せ合いしゃべっている人々のシルエットと少しくすんだ色の空を見ていると、何とも言えないノスタルジックな気持ちになります。
写真展を進めていく中で感じたことはありますか?
今回の個展でいろんな人と関わることができたことが良かったです。高校時代の同級生の多くは都会へ出てしまっていたため、富山に帰ってきた当初は寂しい思いをしていました。でも富山で好きなお店を見つけて通ったりしていく中で顔見知りが増え、自分のことを気にかけてくれて……。一人じゃないなと感じるようになりました。そういう人とのつながりっていいなと気づかされましたね。
また、ブルーミンさんのような移住してきてゼロの状態から事業を始めたような人たちと関われて、自分も勉強できたし、成長することができた。憧れの人たちと一緒に仕事をすることができて楽しいなと思います。
ブルーミンの山本さんとTakuさん。
地方ならではの人のつながりの濃さっていいですよね!
最後に、富山や氷見の魅力って何だと思いますか?
これもたくさんありますね。一番は自然が豊かだということ。冬の晴れた日、立山連峰がきれいに見えるときには「富山にいてよかったな」と思います。自分がそうだったように、若い人たちは都会に出たい思いが強いと思いますが、一度外の世界を見てから帰ってくると、田舎暮らしの良さを感じられるんじゃないかな。今回の写真展を通して、富山の魅力を伝えられたらいいなと思っています。
氷見の良いところは「自由」なところ。自分のやりたいことにチャレンジできる環境があるし、やりたいことがある人のサポートをしてくれるような仕組みがあるのではないかなと、外から見ていて思います。
あとは人づきあい。もし氷見に移住したらブルーミンさんでお酒を飲んだり、地域の方々と触れ合ったりして、いろんな人の生活とつながれるなと思います。お隣さんから魚獲れたぜ、みたいなのがあるんじゃないかなと(笑)。昔のいいところとか、忘れかけていた感覚を思い出させてくれる場所だと思います。
紙や額縁の質感の違い、酒場で生まれる新しい出会いなどなど、行かなきゃ味わえない魅力がたっぷり詰まった写真展 . Colour – Full . 。皆さん是非足を運んでみてください!
《Takuさんのプロフィール》
富山出身。本業は機械系エンジニアとして働く傍ら、自身初となる個展開催を機に写真家としての活動も始める。4年間を北ロンドンで過ごした経験を生かし、独自の世界観で富山の日常を切り取る。
インスタグラム:https://www.instagram.com/taku__xyseries/?hl=ja
《写真展について》
写真展 . Colour – Full .
会期:2019年3月22日(金)〜 30日(土)
会場:Beer Café ブルーミン( 富山県氷見市比美町24-10)
お問い合わせ
メール/電話の場合
info@himi-iju.net 0766-54-0445現地の場合
富山県氷見市中央町9-1
OPEN:9:30 - 18:30※水・木曜日定休
「まちなか駐車場」をご利用ください