こんにちは、ふるさとワーホリスタッフの守山です!!
氷見に来て2週間、食や自然など来る前から想像していた田舎暮らしのいい所は随分と堪能させていただきました。
ただ、もう一つ筆者が田舎のいい所としてイメージしていたものがあります。
それが文化や祭りです。もちろん都心でも盛んな地域はありますが、田舎の方が土地特有の伝統芸能が継承されているイメージがあり、探してみると氷見でも古くから伝わる文化や祭りが複数ありました。
今回はその中でも、最も氷見でメジャー?な伝統芸能『氷見獅子』を鑑賞させていただいたので、その様子をお伝えします!!
その前に、氷見の獅子舞について説明すると、、、
・一説によれば江戸中期から広まったと言われており、大漁と豊作を祈願する春と、豊作に感謝する秋に開催されている。
・天狗が獅子を退治するというストーリーで、笛や太鼓を用いた独特の囃子方や囃子を乗せる太鼓台が立派な点が氷見獅子の特徴。
・獅子舞の中(獅子胴)に5.6人を要する百足獅子である。
などといった特徴があります。
まあ簡単に言うと、「めちゃくちゃ歴史あるしいろんな特徴あるよ!!」ってことです。現在も市内100を超える地域で継承されていることからも、いかに獅子舞が盛んな地域かということがわかります。
今回は、市役所の戸田さんのご厚意のもと、阿尾(あお)地区の獅子舞に同行させていただきました。
(こちらのいかにも優しいおじさまが戸田さん。)
筆者が阿尾に到着したのは朝の7時半頃。
すでに地元の人たちが沢山集まっており、なかなかの賑わいをみせています。こんなに朝が早い祭りは初めてです。
まずは、かつて山城であった阿尾城跡に鎮座する榊葉乎布(さかきばおふ)神社でお祓いを受けます。
お祓いを受けたら神輿と太鼓台を山の上から降ろしてきて、祭りがスタートです!!
威勢のいい囃子が、周囲に響き渡ります。
ここから巡行が始まり、神輿と太鼓台を引きながら班長さん宅や阿尾地区の会社を丸一日かけて回ることになります。
太鼓台はかなり大きく、近くで見るとなかなかの迫力です。
軽快な囃子を響かせながら、一行は有磯海をバックに街を練り歩きます。
ちなみに、この黄金の神輿は毎年出すものではないと戸田さんから教えていただきました。
今回は令和最初の祭りということで20数年ぶりの披露になったんだとか。これで100キロくらいあるっていうんですから驚きです。
出発してから10分ほどで最初の目的地に到着。
ご挨拶をしたのちに、お待ちかねの獅子舞が登場です。
囃子がまた一段とリズミカルになり、青年団から「イヤサー、イヤサー」の掛け声がかります。それに合わせ全長5メートルはある胴長の獅子がうねるように舞います。
筆者は一人で完結するタイプの獅子舞しか見たことがなかったので、衝撃です。そして、獅子もさることながら対峙する天狗の踊りには見惚れてしまうほど躍動感に溢れています。
最後まで舞い終わるとこの場所での披露は終了となり、また巡行へ。
これを一日中やるんだから、皆さんの体力には恐れ入ります。
体力に有り余る不安を抱える筆者は再度夜から参加させていただくことにしました。
ということで時刻は19時。
阿尾を再訪すると、灯りのともった太鼓台の周りに沢山の人が集まっています。
正直、獅子舞の演目はほとんど変わらないので朝に見たものと大差ありません。ただ、夜の方が地元の人も多く、祭り感があります。
朝と変わらない青年団の「イヤサー」にはすごいなあと思いつつも、元青年団のおじさま方はもうお疲れのようでした。ちなみにこの青年団、基本的には18~25歳の方が入るものらしいのですが、今は中学生や25歳以上の方も入っているそう。
「今は獅子舞の担い手も減ってきているからね。」と聞き、よそ者ですが少し寂しい気持ちになりました。
さて、ここでの演目も終え時刻は19時半。この後は公民館でご飯を食べるとのことで、朝と晩しか参加してない筆者ですら「やっと終わりか。」と思ったのですが、ご飯を食べた後にまだ巡行するそうです。
「日付が変わるくらいまでやるんじゃないかな。」と笑っておっしゃっていましたが、明日も仕事の筆者はこの辺でお暇させていただきました。
飛び回る天狗ともはや獅子のサイズではない獅子舞の演武。
一見の価値ありです!!まだ、氷見獅子を見たことがない方は、是非氷見を訪れてみてはいかがでしょうか。
ちなみに獅子舞は一年中やっているわけではありませんが、市内には獅子舞ミュージアムなるものがあり、少しでも氷見獅子の雰囲気を感じたい方はこちらもおすすめです。
さて、氷見の文化的側面にも触れることができたところで、筆者(ワーホリスタッフ、守山)の氷見暮らしも本日が最終日です。短い期間でしたが、お世話になった氷見の皆さんありがとうございました。
最後になりますが、氷見は贔屓なしに移住したくなる街なんじゃないかなと感じました。というのも氷見は、(少なくとも筆者の考える)田舎の良いところを網羅しています。
海と山双方の自然があり、それに付随して食も充実している。また、これだけ恵まれた風土があるため獅子舞のような伝統芸能や地産地消の文化も根付いている。
田舎といっても千差万別で、本当に山奥でコンビニが一切ないところや自然や食に恵まれないベッドタウンもあるわけです。あくまで筆者の感性によるものですが、そういった街に比べて氷見は、面白いコンテンツを数多く持っている魅力的な田舎だと思います。
また、氷見には人口減少や過疎を本気で変えようと行動している人間が沢山います。マルシェを開いて若者を呼び寄せる人、色々なものに触れてもらおうと演劇を企画する人、全国からIUターンして起業する人、、、
氷見の自然や食事、文化も好きですが「氷見を盛り上げよう!!」としている人間の存在そのものが氷見の良さなんじゃないかなとも思いました。
短い期間でしたが、これだけ魅力ある街と人たちに囲まれて暮らせたことに感謝しています。
また、稚拙な文章を読んでいただきありがとうございました。
次に来るときは、氷見がどんな街になってるか楽しみです。
また来ますね。