日本人のDNAには、カレーの匂いと揚げ物の匂いには逆らえないという情報が組み込まれている――……
今日までそう思ってきましたが、この度、焼き芋の甘い匂いにも抗えないという新情報が追加されました。
みらいエンジンスタッフの岸本です。
筆者がみらいエンジンで仕事を終えるのが17時。
仕事を終えて疲弊した体はブドウ糖つまり甘いおやつを欲しがり、しかし脳は幼き日の母の「ご飯の前におやつはダメ」という言葉をしっかりと記憶している。
おなかがすいたけど、夕飯まで我慢。
欲望が勝つか、理性が勝つか。
仁義なき戦いが筆者の内側で行われている、そんな仁義なき17時。
みらいエンジンの事務所を出ると、甘い芋の香りが鼻先をつついた、いや、ぶん殴る勢いで漂ってきたんです。
こんなの、罠じゃないですか。
冬の寒空に、あたたかそうなほくほくの焼き芋。
思わず足が止まりますよね。
トラップ、……じゃなかった、お芋屋さん「りなっきー」さんはこの秋、中央町商店街にオープンしたばかりの焼き芋屋さん。
店内には、アクセサリーや可愛い雑貨も並んでいます。
筆者がうろうろしていると、にこやかな笑顔で話しかけてくれたりなっきーの店主。
聞けば、関西出身の移住者さんだという事で、少し話を伺ってみました。
お写真良いですか?と聞くと、恥ずかしいそうで、遠目から撮らせていただきました。
大阪生まれの店主。
お仕事の都合で5年前に氷見へ移住した後、ご縁があってこの場所で焼き芋屋さんをする事になったのだとか。
――氷見に住んでみてどうですか?
店主:住み始めた頃、刺身ばかり食べてたよ。本当に魚が美味しくて。
でも、その土地の食べ物が美味しいって重要な事。毎日食べるものだし、不味かったら住んでいられない。美味しいものを食べて癒されてる。
――焼き芋屋をはじめたきっかけは?
店主:以前、八百屋の仕事をしていて、焼き芋もやったことがあった。
さつまいもって何種類もあって、味も全然違う。色々食べ比べて味や食感の違いを楽しんでもらえたらいいと思う。
写真ではおすまし顔ですが、話し出すと終始ニコニコ笑顔。
店主の関西弁を聞いているだけで、楽しい気持ちになります。
お店が少しずつ増えてきたとはいえ、まだまだ人通りが多いとは言い切れない商店街。
ここで商売を始めよう!と決めたのはなぜなのでしょうか。
――この場所でお店をしようと決めた理由は?
店主:空き店舗があると紹介してもらって、街中でやれば賑やかになるし、町おこしにもなればいいという気持ちで。
なるほど……とメモを取る筆者に、ご主人、商売の姿勢について話してくれました。
「どんなに人が集まっているところでも、上手くいかない商売もある。逆に、どんなに人がいない場所でも、お客さんが足を運んでくれる店もある。立地や条件ではなく、一生懸命やり続けるかどうかだと思う。商売は我慢の連続だけど、お客さんが来てくれるようになるまでのプロセスが好きだし、一人一人のお客さんを大切にしてご縁を繋げていきたい」
な、なるほど。
ここに「深イィ~」のレバーがあったら迷わず押してました。
お話しを伺っている最中に、お店の前に車が停まりました。
「ここで焼き芋やってるって聞いたんだけど」
と、男性のお客さん。
今しがた聞いたばかりの店主の言葉を証明するかのような出来事に、こっそりと感動しました。
そんなわけで!
味も食感も違うというお芋を2種購入してまいりました。
食べて比べてみようと思います!
奥が茨城産シルクスイート。
糖度が高く、口当たりが非常になめらかで、大げさに言うとクリームみたいな、芋味のペーストを舐めているような感じです。
手前が石川県産五郎島金時。
ホクホクとしていてお芋感が強く、甘みは控えめでさっぱりしています。
ほうじ茶ラテとかミルクティーとか甘い飲み物に合いそう。
食いしん坊の脳内、そんな風に考えるだけで忙しいですし、また別の品種も試してみたくなりました。
寒い季節だからこそ、見た目も心も胃袋もあたたまる、黄金色の甘味を楽しんでみてはいかがでしょうか?
『芋処 りなっきー』
OPEN 10時~22時 年中無休
〒935-0011
氷見市中央町3-5 島越ビル1F
080-5852-0911(電話での注文可能)