新年、明けましておめでとうございます!
推進代表の明石です。みらいエンジンは、年明け5日から元気に営業を開始。本年も、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
富山県は、正月早々、曇天のグレーウィッシュな冬空が続き、大して積もるほどではありませんが雪が降る日もありました。しかし、時折見せる青空がいつもにも増してありがたく、そして神々しくも感じたものです。東京に住んでいた頃は、正月といえば晴天という勝手なイメージを持っていましたが、ここでは、当たり前に享受していたことが、実は奇跡的なことである、ということに気付かされます。
正月は旧暦の2月にあたり、立春の頃「初春」とも言いますが、北陸の2月はお世辞にも春を感じるとは言い難い季節です。強いて言えば、いよいよ春が恋しくなる季節でしょうか。
前置きが長くなりましたが、年明けに酒を飲みながら、雪降る空を眺めて考えたことがあります。氷見、広くは富山県って居心地いいなと…。私は富山県の西部、しかも沿岸部に魅せられた人間です。その理由は、とってもベタなお話ですが、立山連峰の景色です。もう7年以上、ほぼ毎日のように見ていますが、海越しに眺める3,000m級の山脈の景色は飽きることがありません。
時には違和感を感じるほどクッキリと、SF映画の3D映像のように見えます。山脈というより巨大な壁です。また時には黒くて重い雲の隙間から現れた山脈が朝陽に照らされ、幻想的な光景を作り出します。なんだか、いつも「守られている感じ」なのです。多分、世界でここだけだろうこのロケーションが、この地を好きにさせてくれました。
あとは、伝統的な街並みというよりも、昭和レトロと言ったほうがしっくりとくる街並みが、各地に面的に残っていることです。こういった地域が古い、寂しい、退屈というイメージで語られ、若い人が去り、高齢化が進んでいます。そして、空き家の増加は止まりません。私は、これをチャンスと捉えています。地価が安くて、何をはじめるにもローコストで出来る点が素晴らしいと思います。
さらにさらに、北陸新幹線の終着地であり、北陸で一番の観光都市である金沢がある程度完成されている街であることに対して、氷見をはじめとする富山県の各所は何においても「余白たっぷり」です。誤解を恐れずに言うならば、強力なライバルが少なく、ポジション取りが比較的しやすい、ということです。お金を使う時には使うという県民性が、いいサービスが育つ土壌を支えています。一方でサービスに対して厳しい目を持っています。ちなみに、富山県の外食洋食部門の一人当たりの消費額は、石川県を抜いて全国上位です。
最後に、大事なことを1つ。それは1つ1つの評価項目が「そう低くない」ために、総合点が高いということです。ニュースを見ていても、大事件や大事故が少ないこと。町を歩いていても、怖そうな人や話が通じそうにない人が少ないこと。酒場でケンカや迷惑行為をするような人が少ないこと。車のクラクションを鳴らす人が少ない、無理な割り込みをする人も少ないこと。乱暴に話す人が少ないこと。などなどの印象を持っています。日々の暮らし、商売で嫌な思いをする場面が少ないと思うのですが、これって本当に珍しいことではないでしょうか。時には「あれ、これの人、全然人の話を聞かないし、無礼な人だな…」と思ったら、県外出身者だったりする可能性が高いです。
このように色々考えてみますと、ローカルで起業したい、とくに飲食や観光業をやってみたいという人は、けっこう向いている土地なのではないかと思うのです。基本的に、どんな分野でも供給側が不足しています。本格スパイシーなカレー屋、オシャレなカフェ、オーガニックレストラン、レトロ家具屋、セレクトが自慢の古本屋、古民家をリノベしたゲストハウス、海沿いのスポーツサイクル専門店、アレンジ上手な花屋、などは、例えば都会である程度の経験と実績があれば、地域ナンバーワンになれます。
私は、みらいエンジンの他、本業でまちづくり、場づくり(店舗・シェア拠点など)のプロデュースをなりわいとしていますので、氷見で起業したい方は、色々とお手伝いできると思います。それが、みらいエンジンの強みでもあります。
今年も、色々な方との出会いを楽しみにしています。