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2023.04.16

氷見のまちの「骨格」となる公共の場

fws.staff
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ふるさとワーホリスタッフ

こんにちは。ふるさとワーキングホリデースタッフの松本望実です。

今回は、氷見市にある3つの公共施設についてご紹介します。私は建物が好きなので、初めは面白い建物がある!という部分からこのテーマを決めました。しかし実際に行ってみると、どの場所もその成り立ちや中身に魅力を感じました。

「公共施設」と聞くとどこかお堅いイメージが浮かぶかもしれません。しかし氷見で過ごしてみて、住む人が通いたくなるような場を見つけることができました。そんな魅力のある公共の場を知っていただけたらなと思います。

 

 

 

  • 世界初!「元体育館」の市役所

どこか見覚えのあるような外観

まずは、まちの核とも言える「氷見市役所」をご紹介します。私は氷見に来た初日に、みらいエンジンの藤田さんに連れて行って頂きました。氷見駅からは車で6分ほど、自転車では平坦な道を10分ほど走らせたところにあります。かつては中央町の商店街に近い場所にありましたが、耐震基準を満たしていないことや、敷地が狭いことなどを理由に2014年に移転したそうです。

外観を見てピンときた方もいらっしゃるかもしれませんが、現在の氷見市役所は廃校を利用して建てられています。元々は有磯(ありそ)高校の校舎でしたが、氷見高校と統合して廃校となっていました。

庁舎は2棟の体育館と校舎の一部をリノベーションして利用されています。体育館を利用した庁舎はなんと世界でも初めてだそうです。

湾曲した天井と空調設備が入るボックス。木材が使われておりあたたかい印象

天井の構造がよくわかる模型

最も特徴的なのは、中央部が膜のように湾曲してへこんでいる、庁舎2階の天井部分です。なぜこのような形になっているのでしょうか。

「体育館の天井が高く広い空間では、空調が効きづらくなってしまうため、このような形状の天井になっています。また、照明も天井に当てる間接照明などを用いています。」

市役所職員の竹添さんにお聞きしたところ、このような答えが返ってきました。「元体育館」ならではの形状だったのですね。

庁舎2階の会議室

さらに庁舎の内装も印象的でした。特に、木材の建具で仕切られている会議室。外と内とを完全に分断させずに、オープンな空間で風通しの良い議論ができるように作られたそうです。

庁舎1階の窓口

また、庁舎1階の窓口は、部署や課ごとに色分けがされてあり、来庁した人が「どこの窓口に行けばいいのか」が分かりやすい空間のつくりになっています。

「学校の校舎」という、誰にとっても馴染みのある建物の良さを利用して作られた氷見市庁舎。体育館を利用した、大きく広がる明るい空間が、「市民に開かれた場所」としての市役所を体現していると感じました。

元学校らしさを感じさせる廊下

 

  • 通える」芸術文化館

楕円形の穴が近未来的な外観

次に、「氷見市芸術文化館」をご紹介します。国道沿いにあり、穴の空いた外観がなんとも不思議で惹かれてしまい立ち寄りました。

この芸術文化館は、最大800人を収容できるホールと、回廊に囲まれた屋外の広場、そして交流室やマルチスペースなどからなります。2022年に開館したそうで、館内は新しくモダンな印象でした。

中庭とスロープ付きの大階段

入口の大きなスロープ付き階段を登ると、2階部分に入ることができます。私が訪問した際には、ホールを利用して展示が行われていました。同じ2階部分には、カウンターテーブルが設けられており、訪れた人が休んだり、学生たちが勉強したりする場としても使われていました。私も実際に座って作業してみましたが、Wi-Fi環境やコンセント設備などが整っていて、とても快適に利用することができました。

展示会入口の様子。天井には杉材が使われている

中庭を見下ろしながら作業ができるカウンター

交流室外側の様子

また、交流室には学習塾が入っており、子供たちが通う姿も見られました。文化施設の中に学習塾が入っているのはとても珍しいのではないでしょうか。

まだまだ新しいこの施設ですが、屋外広場でのコンサートや、回廊の下を利用し天候を気にせず開催できるイベントなど、様々な使われ方が想像できます。今後この施設により様々な年代層の人が訪れ、まちの文化交流の場となってほしいと思います。

 

 

 

  • 子どもと遊べる植物園

最後に、「氷見市海浜植物園」をご紹介します。海沿いにあるこの植物園が面白い!と氷見市職員の竹添さんに教えていただき、行ってみることにしました。

「みらいエンジン」から海沿いを自転車で走ること10分。まず目を引くのが、その外観です。ガラス張りの部分が張り出したコンクリート造の建物や、奥に見える白いドームのような屋根が個性的で目を惹きます。

そして、入口に近づくにつれ子どもたちの楽しそうな声が聞こえてきました。そう、ここは一般的な植物園の機能だけではなく、子供も大人も楽しめる遊び場としての機能も兼ね備えているようです。コンセプトは「遊べる展示庭園」。晴れの日も、雨の日も、雪の日も憩えるような空間を目指して、2020年にリニューアルオープンされた施設だそうです。

温室内の植物たち

温室内の遊具

温室の中には、様々な海浜植物(海岸や砂浜などに生息する植物)が展示されています。そして上を見上げると大きなネットやボルダリングのような遊具が。ここでは靴を脱いで遊ぶことができます。面白そうな遊具を見ていると大学生の私でもワクワクしてきます。

また、先ほど見えた白いドームのような屋根は中庭にかかっており、その下には大きなトランポリン「ふわふわドーム」がありました。子供たちが楽しそうに飛び跳ねて遊んでいる様子が印象的でした。

屋外の「ふわふわドーム」

「木育」の展示ゾーン

また、館内には氷見の杉を用いたおもちゃがたくさん展示されていました。この施設では、「木育(もくいく)」をテーマに、木のおもちゃと触れ合える環境が整えられています。私も実際に遊んでみましたが、特に印象的だったのは、ボールを傾斜に沿って転がすと音楽を聞くことができる、木琴のようなおもちゃです。木材の持つあたたかさを子供の頃から体験できる、とても貴重な環境だと思いました。

「植物園」と聞いて想像する場所とは一味違った、氷見市海浜植物園。ここで遊んで育った子供たちの記憶は、大人になってもかけがえのないものとなるのではないでしょうか。

実際に電車のおもちゃに乗ってみました(ペダルを踏むと動きます!!)

 

 

以上、3つの公共施設をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

どれも「自分の住む街にあったら通いたいな」と思えるような公共の場でした。このような施設は、市民に使われることで賑わいの拠点となり、まちを形作っていく重要な場になると感じます。これからも氷見の人たちにとってより一層愛される空間になってほしいと思います。

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氷見市IJU応援センター・みらいエンジン
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