こんにちは。桑折純子です。
富山県も梅雨入りし、日々の気温も湿度とともに高くなってきました。水田は青田となり、夜は蛙の大合唱。
先日は娘と蛍を見に行きました。そのうちの一匹が娘の髪にとまり、計らずしも光の髪留めに。淡い光と点滅速度の間隔の穏やかさが心地よく感じられました。蛍が見られるのもこの時期だけのもの。六月は日の長さとともに時間について考える機会が多い時期ですね。
さて、今回は娘のおそらく一番大好きなおやつ、アイスクリームについてリポートさせていただきます。暑くなるにつれ「食べたい!」というリクエストの頻度が増えてきました。その娘も大好きな氷見のジェラートショップ Vivace(ヴィヴァーチェ)、またこちらのジェラートの製造元である川田食品株式会社さんご紹介します。
本格的な夏の到来に向けて今まさに繁忙期とのことでしたが、お仕事の合間に社長である川田和弘さんにお話を伺わせていただきました。
社長の川田和弘さん。
沢山のアイスクリームと共に保管倉庫の中で撮影させていただきました。
工場内で製造された出荷前のアイスクリーム・ジェラートが所狭しと並んでいました。
現在はアイスクリーム、ジェラートの製造・店舗販売が事業内容ですが、もともとは八百屋さんだったそうです。先先代の社長さんが戦争から帰ってきた後、自転車でアイスキャンディーを売りはじめたのがはじまりとのこと。今の社長さんは三代目となります。創業百年、アイスクリームづくりにおける長年のノウハウの蓄積が、この会社の他にはない大きな特色とのことでした。
ひみ番屋街のオープンテラスより窓越しに望むVivace(ヴィヴァーチェ) ひみ番屋街店
そして県内初のジェラートショップを出店された会社でもあるとのこと。現在お店は二店舗あり、前回の公園編でもご紹介しましたひみ番屋街とお隣高岡市のショッピングセンターイオンモール高岡にあります。フードコートの一角にあり、いずれの店舗でも手づくりのジェラートを食べることができるのですが、季節ごとにその時期の氷見の旬の食材を使用したフレーバーが並ぶのも楽しみの一つです。今の時期でしたら「山ぶどう」これからは「稲積梅」※1とのことです。ちなみに私は「ながらも」※2を食べたことがあるのですが、希少価値が高いとのことでした。
また「はとむぎ」のソフトクリームは、氷見産の食材を使用した、季節を問わず食べることができる定番商品とのことです。
左奥から右にミルク、ブルーベリー、苺のミルフィーユ、ティラミス、加賀棒茶。手前左より右にピスタチオ、山ぶどう、梅ミルク、ストロベリー、バニラ。10種類のフレーバーが並びます。
オリジナルカップには氷見の街のイメージのイラストが描かれています。
今まで数え切れないくらい面白いアイスクリームをつくってきたという川田食品さん。富山県の名産や特産である昆布や白エビといった海産物、氷見で醸造された日本酒や醤油、また県花であるチューリップを使用した、独創的で珍しいものもあります。こちらはジェラートショップの方では食べられませんが、氷見市内の観光施設にはカップ売りのものが置いてあることもあり、そこで目にすることがあるかもしれません。
もしくはECショップ、ふるさと納税でも購入できるとのことです。
取材に伺った日もイタリア製の製造機にて滑らかなジェラートがつくられていました。
氷見で日本海を眺めながら片手にアイスクリーム。これからの季節、老若男女問わず、ぜひ試してみてください。
※1.稲積梅は富山県固有種の梅で、氷見稲積梅は昭和24年に富山県氷見市の稲積地区で発見されました。実の大きさは他の梅と比べると小ぶりですが、肉厚があり種も小さめなので、梅干をはじめ様々な加工品が作られています。
※2.正式名称は「アカモク」という海藻の一種です。旬である毎年1月から2月ごろ市内鮮魚店やスーパーで販売されています。