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2024.10.20

ひみぐらし・今日は娘とどこ行こう?ー番外編・氷見花みつー

桑折 純子
桑折 純子
移住相談員

こんにちは。桑折 純子です。
10月に入りようやく秋らしくなってきました。金木犀の甘い香りや色づきはじめた樹々に季節の深まりを感じます。

 

娘が通う小学校では学習発表会が行われ、学内では絵画や書道などの作品展示、またステージ発表ではダンス、劇、合奏など、生徒の日頃の練習の成果を見ることができました。各学年の演目が終了した後の安堵の表情から、子どもたちの日常では味わうことのない緊張感が伝わってきました。舞台の上に立つ時間は限られた時間ですが、この日に向けて準備してきた時間も想いつつ、拍手をしました。

 

さて、秋といえば実りの秋、氷見では毎年この季節に開催されている「食彩まつり」があります。

地域の味を一堂に集めた氷見ならではの食の魅力が味わえるため、市内はもちろん、市外からも大勢の方が来られるので大変賑います。今回は、去年の秋に娘とともに行った際、その出店者であった「氷見 花みつ」さんを取材させていただきました。

去年の食彩まつりでの様子

出店ブースでは様々な種類の蜂蜜の試食販売をされていて娘と悩んだ末に4種類購入しました

去年購入した「氷見 花みつ」の蜂蜜たち もう残りわずかです

 

娘も大好きな蜂蜜。その蜂蜜が氷見でつくられているということに大変驚きました。

その作業場所を特別に拝見させていただきました。

 

場所は氷見市の北部。私はこの地域には初めて足を踏み入れました。

「氷見 花みつ」の蜂蜜をつくられているのは、養蜂家の布野 博文さんと現在布野さんのもとで修行中のダニエル ワイアーさんです。

布野さんは、養蜂家として今年で5年目になるとのことです。この仕事を行うことになったきっかけは、布野さんの師匠にあたる横浜の養蜂家さんとの出会いからでした。この方と富山県内の各地を訪れ、一緒に広く見てまわる機会があり、山の樹々や花々といった植物に魅せられていったとのことです。布野さんご自身は氷見で生まれ育ったそうですが、住まいは海側であったこともあり、山側の自然の魅力に気がついてからは、今まで見ていた自然の風景の見え方が変わるという経験をされたそうです。養蜂の仕事、また花の勉強をされ、今に至るとのことでした。

1年を通してミツバチのお世話をされているのですが、今の時期は越冬のための準備期間とのことです。ミツバチを食べるスズメバチの駆除やミツバチにつくダニの予防、また来年の蜂蜜を採取するための土壌づくりをされていました。

 

実際に巣箱を見せてもらいましたが、現在は1群※ (蜂の巣箱の単位) につき、約2000〜5000匹くらいのミツバチが飼育されています。蜂蜜の採取時期にあたる4~5月あたりにはこの数は増え、この巣箱の置いてある作業場一体には何万匹ものミツバチが飛び周るとのことでした。

巣箱一群につき1匹の女王蜂(中央)がいます

 

蜂が好きで可愛いと言われる布野さん。

1匹のミツバチが一生の間でつくる(集める)蜂蜜の量はティースプーン1杯であることを教えていただき、初めて知った事実に愕然としました。蜂蜜の見え方が変わりました。

 

「氷見 花みつ」の蜂蜜は、天然で非加熱、加工はされていません。様々な種類の蜂蜜をつくられていますが、特に「アカシア」の蜂蜜に力を入れられています。昔氷見の山間部で土砂崩れがあった際にその防止策として沢山のアカシアの樹が植えられました。そのアカシアの開花時期に合わせてミツバチの育成を調整されているとのことです。

また全て富山県産の蜂蜜になります。アカシアを筆頭に、久目地区の栗、南砺市の柿、小矢部市のりんごなど。百花蜜は氷見市内の植物の蜜が混ざったものになります。春と夏では風味も色も異なり、その季節毎の氷見の花々を感じることができます。

なお布野さんは、新たな蜂蜜づくりにも挑戦されています。

「サクラ」は鞍骨地区に氷見市長に毎年100本の山桜の植樹をお願いし、今年で3年目です。

「レンゲ」は今年は近隣の蕎麦農家さんにレンゲの種を渡し、休閑期の栽培をお願いされています。そして巣箱のある作業場横の山林の一部をダニエルさんとともに伐採し開墾されました。こちらにも種を植えるとのことです。私も子どもの頃はよく田んぼでレンゲ畑を見たことを思い出し、このぽっかりと空いた緑の空間に、春に紅紫色の花々が咲くところを想像しました。

 

農家の方と協力しながらの養蜂、また氷見市内の植物から蜂蜜をつくりたいと話される布野さんは、ミツバチを育てながら、氷見市内の周辺の環境や自然も一緒に育てられていると感じました。

 

「氷見 花みつ」の蜂蜜は、氷見漁港場外市場 ひみ番屋街、JAグリーンひみで購入できます。

また11月3日(日・祝)に行われる本年度の「食彩まつり」にも出店されます。おそらく2024年度産の様々な種類の蜂蜜が勢ぞろいすることと思います。

お客さまからよくある質問で、おすすめの蜂蜜の食べ方を聞かれると返答に困るということでしたが、布野さんはパンに塗ったり、ヨーグルトにかけるのがお好きだということでした。

 

蜂蜜として凝縮された時間を自然の甘さとともに味わってみてはいかがでしょうか。

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氷見市IJU応援センター・みらいエンジン
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