氷見市中央町商店街にある空き店舗を自分たちの手でリノベーションして、コミュニティスペース作り&運用するプロジェクト「HIMI HIRAKU PROJECT」(以下、ヒミヒラクPJ)の紹介記事、第2弾です。
前回はヒミヒラクPJを立ち上げるときにそれぞれどんな思いを感じながらはじめたのか、ということについてお伝えしました。今回は、実際にDIYリノベーションで改修をおこないながら、どんな使い方ができるのか試行錯誤していった流れをお伝えできればと思います。
部屋を解体してみたら……!
この場所は、元は精肉店であり、新聞販売店であり、その他にも様々な履歴を持つお店でした。近くの方に聞いてみると近所のお店の事も含めていろんな思い出が出てきます。こういう話を聞いてる時間が楽しいんですよね。
その履歴を物語るように小部屋の間仕切りや床のシート、壁紙、カウンターの小屋根……などなどが出てきます。
それを自分たちの手で解体。約50㎡のまとまった空間が生まれました。
通りがかった方も「ここちゃこんなに広かったんがけー!」と驚いておりました。
また、奥にある庭や蔵が見えることで、さらに思い出が溢れてくるように語りだす方もいて、小さな歴史でも見えるようになることの意味を感じました。
壁・天井をみんなで塗装
まとまった空間ができた所で、壁と天井をなんとか綺麗にしなくては……という問題が出てきました。
そこであまり一般的なやり方ではないのですが、既存の壁や天井を少し補修して丸ごと白く塗装してしまおう!と計画を立て、ワークショップとして興味のある方にお手伝いいただきました。
ローラーに長い柄をつけて天井を塗ります。奥の黒ずんだ部分と見比べると違いがわかりますね。ただ、足腰に力を入れないとしっかり塗り込むことができないので体力的には予想の10倍しんどかったです…。
DIYだけでなく、食も充実したワークショップを!という思いで、この日はインドカレー。
10kg級のブリを抱えたフリをする「#エア鰤」で集合写真。
本棚も(はじめて)つくってみた
部屋の壁と天井が大体整ったところで、次は作り付けの本棚をつくります。
本を通してコミュニティづくりをしたい!という思いをあらわす大きな本棚、これもDIY。これだけ大きな造作をしたことがないですが、打合せを重ねてつくってみよう!となりました。
まずは小さな箱で手慣らし……?組み合わせで形を変え、簡易な椅子やテーブルとして活用できるようにしました。
木材の一部は速川地区にあった建具屋さんの倉庫からいただきました。それぞれちょっとずつ反りやゆがみのある、でもすっごく趣きのある板の寸法を一枚ずつ取りながらなんとかはめ込んでいきました。
そして幅3.7m、高さ2.4mの大きな本棚が完成!
絵本も展示できるように高さをとり、ゆったりと本が手に取れる本棚になったのではないかと思っています。
まったりできる小上がりづくり
場所のコンセプトについて話し合う中で、仕事仕事したコワーキングスペースよりも、もっと落ち着けるサードプレイスとして場所を作り上げていきたいよねという思いが強くなり、であれば腰をおろせる小上がりをつくることにしよう。ということになりました。
コンクリートの床の上に物流につかうパレットを敷き詰めます。その上に床板としてOSBボードを張る計画です。
土足で通り抜ける場所も考慮して、パレットを並べお互いつなぎ合わせていきます。
床板がささくれないようにウレタン塗装をかけて完成です。
ワークショップを重ねて、11月までに最低限人が集まってイベントができる空間をつくることができました。
感謝祭、やってみました
なんとか場所のハードウェア面ではめどが立ったので、これからどうやってこの場所を活用してもらおうか、とようやく考えられるようになりました。
そこでこれまでDIYワークショップに関わってくれた方たち、これからこの場所を使ってくれそうな方たちにお声がけして感謝祭を行いました。
荒井さんのテーブルコーディネートで飾られたおしゃれな食卓。
暖かい食卓をみんなで囲むと信じられないぐらい幸せ感がこみ上げてきますよね……!
平田さんがファシリテーションを行い、これからこの場所を使ってやりたいことを話し合いました。写真や女子DIYなど、みんなで集まってできそうなイベントの種が沢山生まれました。
さて、このイベントの種がどのように芽を出し育っていくのか、そしてこの場所はどんな日常を生み出すのか。その模様はまた次回。お楽しみにー!