祇園祭り(氷見市)で男を磨く

「エイヤサー、エイヤサー」

 

氷見の街に威勢のよい若者の声が響きわたる。

 

氷見市民が心から待ち望んでいる夏のイベント「祇園祭り」が、毎年7月13日、14日(本当は15日もひっそりと行っている)、旧氷見町の北六町、南十町で開催されます。

 

その昔、氷見に疫病が流行し、それを治めるため、疫病封じの神である祇園神を勧請し祀り、悪疫退散を願ったことが由来とされています。

 

“やま(曳山)”5基、“たいこんだい(太鼓台)”17基が街中を練り歩く様は、言い過ぎかもしれませんが、京都祇園祭を彷彿させます。

 

 

歩行者天国にした国道は、露天商が立ち並び、原宿のような人込みとなる。

 

子供たちは、ベビーカステラ、リンゴ飴、から揚げなどなど、口一杯に頬張りながらお小遣いの残りを心配する。

 

 

仕事で疲れて帰って来た親は、子供の「祭りに連れて行け」との声に更に疲れる(自分の体験談)。
様々な思いが集まり、街中は大いに盛り上がります。

 

祭りの一番の盛り上がりは、個人的な意見ですが“たいこんだい”の喧嘩です。

 

「いけ~!、やれ~!、うりゃ~!」

 

異様な声を発しながら青年団が太鼓台をぶつけ合う。そして、相手太鼓台の松を折りに行く。
簡単に言えば運動会の棒倒しのようなもの。

 

 

「おまっちゃ、はよせんかい」
(※おまっちゃ=おまえたち、 はよ=早く)

 

漁師町特有の荒々しい見物人からの声が、一層雰囲気を盛り上げます。

 

運動会の棒倒しはルールがありますが、祭りには???

 

若い男衆は、男気をアピールし威勢を張る。これが、なかなか大変です。

 


飛んでます!

 

男を磨くため、氷見で暮らす。

 

痛いが面白い。

学校の授業で”ひみ寒ぶり”を食べる

 

氷見市といってイメージすることは?
やっぱり、「魚が美味しい」や「寒ブリ」でしょうか。

 

そんな、魚が有名なまち氷見では、魚にまつわる“食育”を推進しています。
氷見市に生まれたからには、魚は捌けるようになろうよ!ではないですが、学校の授業で魚捌きます

 

 

極めつけが、【ブリ捌き】。

 

一本数万円もするブリを実際に捌く、
なかなか経験することが出来ません。

 

そして食べる。
これがまた美味い。

 

 

 

保育園児を対象に「きときとキッズお料理道場」が開催されています。

 

保育園児といっても、しっかり調理をしてもらいます。
案外、包丁も難なくこなす腕前です。

 

さすがに、魚の三枚下ろしとまではいきませんが。

 

 


手のひらに豆腐をのせて切る。学べば怖くありません。

 

三つ子の魂、百まで。
子供の味覚はこの頃に養うことが一番大事だとも言われております。

 

しっかりとした食育が、将来、豊かな食生活を送るために重要であると考えます。
魚だけでなく、氷見牛、お米、氷見のうどん、はとむぎ、ネギ、りんご、稲積梅……。

 

食べることが大好きな方、氷見は美味しいですよ。

氷見愛知東京氷見

 

「東京の●●に勤めることになった。」

 

卒業をひかえた残りわずかな大学生活。
就職先に選んだのは、地元でも大学生活を送った愛知でもなく、東京だった。

 

両親としては、やはり地元にかえってきてほしかったようで、残念そうな姿。
それでも、憧れた東京へ…地方出身者のベタな思考がそこにはあった。

 

10年近くの時間が過ぎ、現在、私は地元である氷見に住んでいる。いわゆるUターンをした。

 

東京の生活が決して嫌だったわけではない。むしろ、今考えても便利で刺激が多くておしゃれで楽しい生活だったと思う。
それでも、今選んで住んでいるのは氷見。生まれてから、高校まで育った地元である。

 

自然が美しいから、食べ物がおいしいから……。

 

地元に戻ったのは正直そんな理由ではないと思っている。
確かにそれは、地元である氷見の大きな魅力であるが、私は“つながり”を求めていたように思う。

 

友達やご近所さん、職場仲間。

 

それぞれ東京にもあるものだが、氷見のそれとは違う気がしていたのだ。
地元だからというのもあるだろう。だが、それを差し引いても都心とは違う氷見らしい人間関係があるように思う。

 

 

氷見愛知東京氷見。

 

私が今まで住んだまち。

 

愛知には大好きな友達がいてすごく良いところだし、東京もすばらしいまちだ。
だけど、氷見はたぶん最後の住んだまちになると思う。

 

文・写真:K

ゲストハウスで観光とは違う氷見を

 

毎日、スーパーへ行って、買い物をする。その食材を調理して食べる。
毎朝、仕事に出掛け、休日は趣味の時間を過ごす。そして、子育てをしながら家事をする。

 

移住後の生活はこのような“普通の暮らし”の繰り返しではないだろうか。
「氷見には観光で行ったことがある」それも氷見の魅力の一面。
だが、観光では氷見での“普通の暮らし”を感じることはできない。

 

氷見市島尾、JR氷見線島尾駅近くに移住体験ゲストハウスがある。
海水浴場が目の前にあるが、周りは住宅街が広がり観光ではあまり訪れない場所だ。

 

 

この施設は、観光施設ではない。家電や調理器具など普通の生活をおくるために必要なものだけが設置されている。

 

従業員がいるわけでもなく、当然食事の提供もない。
しかし、ここで体験できるのは、“普通の暮らし”の一部である。

 

 

食事を用意するために、地元のスーパーへ行き新鮮な魚を買う。

 

子どもと公園で遊ぶ。

 

趣味の釣りをする。

 

氷見の気候の中で生活をする。

 

 

移住は、今までの生活をがらりと変え、新しい土地で新しい生活をはじめること。
不安も希望もたくさんある。

 

その不安を少しでも解消する手段として、ゲストハウスで氷見の“普通の暮らし”を体験してみてはどうだろう。

 

【リンク先】氷見市田舎暮らし体験ゲストハウス

 

文・写真:K

どの世代も安心して子育てが出来る場所づくりを目指して

氷見で毎日、いきいき元気館内にある「地域子育てセンター」では笑い声が絶えない。

 

そこでは子育て中のお母さんだけでなく、おばあちゃん、お父さん、おじいちゃんまでお子さんを連れて足を運んでいる。

 

氷見らしさのある子育てセンターへ

子育て支援事業の計画から施設の理念「子どもが輝くまち 氷見」。

 

スタッフの「濱下先生」に地域子育てセンターについて話を聞かせて頂きました。

 

地域子育てセンターは子育ち、親育ち、地域育ちをサポートするということを基本方針として、子どもと共に安心してすごすことのできる場の提供を行っている。

 

濱下先生:“氷見は子どもが小さい時から働きに出るお母さんが多いので、おじいちゃん、おばあちゃんの子守りで地域子育てセンターに訪れる方がたくさんいらっしゃいます。富山県全域で働きたいお母さんを全面的にバックアップできる体制を整え、待機児童もゼロ。子どもを預かる体制ができています。”

 

氷見市のお母さん達は保育園が始まる前におじいちゃん、おばあちゃんに預けるケースが多い。地域子育てセンターにはおじいちゃん、おばあちゃんがお孫さんと利用するケースが非常に多いそう。

 

あと、特に驚きなのは父親の育児参加も多いことです。

 

「イクメン」という言葉を前面に出したくない。

そこには「地域子育てセンター」独自の取り組みがありました。それは、2年前から始めた「氷見らぶり~パパ塾」である。

 

レジェンドの称号を与えられたパパやおじいちゃんが写真として記録される。

 

毎年140人近くのお父さんやおじいちゃんが登録していて、そのうち毎年30~40人がレジェンドパパになっている。「レジェンドパパ」とはポイント制で1回訪れる毎に1ポイントで10ポイントたまれば、その年の人気の絵本がもらえるという仕組み。そして、そのお父さんやおじいちゃんは「レジェンド」という称号が与えられる。

 

土日になると遊びにくる市外のパパも多くいらっしゃるという。氷見市出身の方と市外の方と半々の割合で参加しているそうだ。

 

“あえて、「イクメン」という言葉を使わないようにしている”と濱下先生は言う。

 

その中にはパパの育児を頑張りすぎない配慮が込められている。

 

濱下先生:“イクメンというスタイルから入るのも良いかもしれないけど、子育てを頑張り過ぎず、もっともっと自然な形で始められて背伸びせずに子育てをしてほしい。楽しむのではなく、より自然な形で。”

 

とスタッフみんなで頑張っている。

 

“赤ちゃんを産むとホルモンのバランスが崩れてイライラするお母さんに戸惑い、悩むお父さん達の相談を受けるなど、パパの心のケアも行いたい。そういう期間のサポートもしていきたいとの思いからあえて「イクメン」という言葉を使用してないんです……”

 

しかし、何か子育てセンターに遊びに来るきっかけになれば…という想いでレジェンドパパ制度を始めた。この制度の前段階にお父さん方に徹底的にヒアリングをしたそうです。

 

そこで行き着いたのが実践型の役に立つプログラムとしたスタイル。パパ塾と題してお父さんに対しての子育て実践方法のイベントを行っている。

 

パパ塾の様子。多くの子育てパパが楽しく参加している。

 

濱下先生:“ポイント制のおかげもあって頻繁にお父さん達は地域子育てセンターに積極的に楽しく参加頂いています!”

 

そして、地域子育てセンターに行くのが恥ずかしいお父さんの為にも「絵本がもらえるから行く」というきっかけをダシにして来てくれたらいいな…という気持ちも込められている。

 

他の事業として、こころのはぐくみファーストブック事業では3ヶ月健診時に赤ちゃん達に読み聞かせを行い、絵本をプレゼントしていたり、赤ちゃんを連れて中学校へ出向き、命の大切さを教える授業「ウェルカムベイビー事業」を行ったりと他にはない取り組みを何年も前から意欲的に取り入れている。

 

あくまでサポートする形で子育てを支えていきたい。

子育ての環境やお母さんのメンタル面のサポートをするのがこの場所の役割なので、お母さん達が“「ココに来て良かった!先生に相談して良かった!」という声を聞いたり、スタッフや他の親子と関わって親子のあり方が改善することに出会う時にはとても嬉しい”と、濱下先生はお話します。

 

「してあげる」という立ち位置や「こうした方が良い」などの指導をする行為は控える。寄り添ってお母さん達の思いを支える。たとえば、“お母さん達がつらい時に指導する立場ではなく、「そうだよね……。つらかったよね……」と聞いてあげられる施設”でありたい。

 

濱下先生:“ここは特別な場所ではなく、どなたでも立ち寄れる場所。私だけでも子どもをちゃんと育てられるなんて思わず、いつでも地域子育てセンターへ足を運んで欲しい”。

 

お母さん、お父さん、おばあちゃん、おじいちゃんが子育に対する多様なサポートが必要になってきています。その為に各地区に子育てサークルをつくることも積極的に応援しており、現在、地区の民生委員、主任児童委員や母子保健推進委員、自治会や地区社会福祉協議会に関わって頂き、市内22地区のうち14ヵ所(16地区)でサークル活動が展開されており、官民協働で地域の子育てをサポートしている。

 

お母さん、お父さん、おばあちゃん、おじいちゃんが子育てに携わっている多様なサポートが必要になってきているという子育て家庭のニーズにこたえるためでもある。

 

氷見市「年間の子育て講座」について

 

先生、一緒に悩みを聞いてくれてありがとう!

一人のお母さんが先生達に愚痴をこぼした。

 

「私には子育てがあるのに、冠婚葬祭の対応もしなければならないのは納得がいかない」と泣きながら悩みを先生に打ち明けたお母さんもいる。

 

先生達は一緒に「つらかったよね……」と悩みを聞くだけで「こうした方が良い」などの指導はしない。

 

そのお母さんも今では「先生、一緒に悩みを聞いてくれてありがとう。今、考えてみると私の考えが甘かったと思う。氷見には氷見の風土がある、その風土を受け入れることの重要さ、楽しむことが必要だとわかった」と話をした。

 

地域子育てセンターのスタッフは子育てに関する悩みをじっくりと聞き入れ、その悩みを一緒に解決出来るようなサポートを行っている。

 

その地道な活動が氷見の子育てに関わるママさんをはじめとする多世代の心の支えとなり、癒しの場となって多くの方達が今日も地域子育てセンターへ訪れている。

 

御相談、お問い合わせは下記またはリンク先ホームページをご参考ください。

 

氷見市地域子育てセンター

 

〒935-0011 富山県氷見市中央町12番21号
Tel:0766-30-7202

 

<文・写真:パッチ>

未来を体験する「一日食堂」

その日、商店街の一角にあるシャッターが開き3年ぶりに看板に明かりがともった。

 

事前申し込み制の食事会という形式で15名ほどのお客が入り、満席となった店内には氷見の魚を楽しむあたたかな時間が流れていた。照明が消え整頓されていた店内は、談笑する声により息を吹き返したようだった。

 

腕を振るう「一日限定」の料理長、食を楽しむ「一日限定」のお客さん、そして裏方をてきぱきとこなすオーナーさん。
集まった人たちの姿をみて、早くも企画をやってよかったと実感した。

 

ひとつでも、一日でも、シャッターが開けば……

 

シャッター商店街という言葉はもはや聞き慣れたもの。名の知れた都市にさえ、シャッターが並ぶ風景がみられるようになった。氷見においても高齢化の進む中心市街地からは長年親しまれた店が少しずつ姿を消している。

 

「空き店舗を使った一日食堂」という企画はそうした状況のなか、商店街で少しでも活気づくりにつながることができないかという発想からスタートした。

 

 

氷見の商店街。シャッターの下りた店が少しずつ増えている。

 

ある日、常々相談していた市役所の方から連絡が届いた。

 

「一日食堂に関心を示してくれた方がいる。素敵なお店の持ち主で、すぐにでも営業できるほど綺麗に手入れをしていらっしゃる」

 

教えてくれたのは、商店街にある元お寿司屋さんについて。
実際にお店を拝見しにいくと、驚くことに冷蔵庫やネタケースなどほとんどの設備が今も使える状況となっている。この店は住居併設で今もオーナーさんが住まわれており、普段から店舗玄関を通じて出入りをしているため、店舗部分が綺麗なまま保たれていたのだ。

 

 

「一日料理長候補」と店内を下見にうかがったときの様子。開店準備中にもみえるほど手入れがいき届いている。

 

さっそくアイデアを説明したところ、地域の活性化に想いのあるオーナーさんは快く賛同してくれた。
了解をいただくとすぐに「料理長候補」に連絡する。

 

協力隊同期メンバーに、魚をこよなく愛する男がいる。店をみた瞬間に、彼がカウンターに立っている姿がすぐに思い浮かんだのだ。

 

魚のまち氷見に魚好きの集まる場所を―、『ひみ定置網』

 

一日食堂とはいわば、事前に呼びかけたメンバーを招いて行われる本格的な「お店やさんごっこ」だ。

 

料理好きな人が思う存分腕をふるって、限られた時間だけその場所を理想の空間に変える。ホームパーティでは味わえない「もしも自分がお店を開いたら」という感覚を体感する機会として、使われていない空き店舗に光を当てようという狙いがあった。

 

第1回目の料理長は地域おこし協力隊の左座(さざ)さんは、魚食文化の普及をテーマに活動に取り組む。それまでもイベントで腕を振るってきたが、この日は「自分の店」ということで気合の入り方も普段とは一味違うようだった。店内レイアウトに料理の仕込み、提供の順番など、空間を意識した本格的な準備が進んでいった。

 

 

ネタケースに並んだ魚、魚、魚。

 

当日は看板や張り紙が用意され、ネタケースにはずらりと姿のままの魚が並んだ。

 

大量の魚が次々と捌かれて提供されていく様子は見ていて爽快。集まったお客さんは、左座さんによる魚の解説のもと、馴染みの魚から見たことも聞いたこともない名前の魚まで、その日限りのフルコースを堪能した。

 

最後には見事にネタケースが空になり、一日食堂はめでたく閉店となった。

 

 

一夜限定『ひみ定置網』。

 

魚だけでない氷見を味わう――元気野菜のスペシャルランチ

 

 

第2回では移住体験ツアーの参加者にスペシャルランチを提供。

 

第1回の夜から間もなく、第2回を開催した。
移住体験ツアーの一環として、参加者に氷見の食材を使い、氷見の住人が振る舞う料理を食べてもらいたいと考えたのだ。

 

2回目の料理長も、同じく協力隊員に依頼した。農業の6次産業化などをテーマに活動する澤田さんは、和洋中なんでも洒落た美味しい料理に仕上げる、仲間内には知られた料理の腕の持ち主だ。

 

依頼を快諾してくれた澤田さんは、左座さん同様、店内をみてアイデアを練る作業からスタートした。店内の雰囲気、食器、客層など、様々な要素から当日の店内をイメージしていく。

 

 

渾身のランチは自然栽培野菜を中心としたヘルシーな献立。

 

そうして、再びシャッターが上がった。

 

カウンターに並ぶランチのなかで、寿司下駄に配置された色とりどりの料理が特に目を惹く。
使われた野菜は澤田さん自身が育てたものや、知り合い農家さんからもらってきたものなど、それぞれ身体にやさしい自然栽培というこだわりも光った。野菜中心ながら、海のまち氷見であるから魚も忘れられない。魚のフライト並んでメニューに入ったすり身揚げは、実はオーナーさんがつくってくれたもの。よそとは違うこだわりの味付けに、澤田さんからお願いして一品つくってもらうことになったのだった。

 

目にも楽しいヘルシーランチは参加者によろこばれ、あっという間に完食となった。

 

ありえる未来の第一歩としての一日食堂

 

2回の様子をみていただければ、同じ空間ながらそれぞれの料理長の個性が表れた店となっているのがわかっていただけるのではないだろうか。そしてまた、舞台となるお店への敬意も忘れず、場の力を活かした使い方になっているのを感じていただけたと思う。

 

これらの企画で目指したことは、「一日料理長」と訪れたお客さんの特別な体験の場となることと同時に、貸してくださったオーナーさんに小さなまちの変化を楽しんでもらうことにあった。2回の企画ではどちらもオーナーさんが積極的に手伝いに参加してくださり、イベント自体も楽しんでいただけていたように感じられた。

 

「機会があればまた使ってください」

 

イベント終了後、そんな言葉をかけていただけたことがなによりの成果だったように思う。

 

と、ひとまずの小さな成功によろこんでいると、もうひとつうれしいニュースが飛び込んだ。
一日食堂『ひみ定置網』の左座さんが、この度氷見で魚料理店をオープンする運びとなったのだ。

 

移住者としての大決断でそれだけでもよろこばしいことだが、一日食堂が店をはじめようと決意するひとつのきっかけになったといってくれたことがさらにうれしかった。

 

 

『ひみ定置網』左座さんが自分のお店をオープン。

 

ここまでのケースはなかなかないかもしれない。
けれど、こんな未来もある。

 

いつか氷見でお店をはじめたいと思っているみなさん、一日食堂から夢のお店をはじめてみませんか?

 

文・写真:氷見市地域おこし協力隊 藤田智彦

床張りで自分たちの居場所をつくる

氷見の民家はとっても広いので、移住してきてすぐは「こんなに部屋使えないよ~」と途方に暮れる毎日でした。

 

でも暮らしているうちにちょっとずつ意識が変わってきました。来客を受け入れるための部屋、自分が集中して書き物をするための部屋、趣味のものを集めるための部屋……。ひとつひとつの部屋をそれぞれのテーマに合わせてつくり上げていくのがいいんだなと思うようになりました。

 

家が大きいだけでなく、横にある納屋もとても大きいんです。

 

 

2階建てで延床面積で100㎡以上。これだけで家族で住めるんじゃないかってレベル。実際に簡単に寝泊まりできるお部屋もありました。長年使っていなかったので、床はボロボロになっていましたが……。

 

そんな立派な納屋を見てはっと思いました。

 

母屋が心地よく住むための場所なら、納屋は趣味を極めるための場所として使っちゃおう。近くの方達も誘えるような場所にできれば楽しくないかな。そう考えて、自分たちの居場所づくりをはじめました。

 

中には前にお住まいだった方の荷物が満載でしたが、みんなで片付け。

 

 

そして、コンクリートの土間に木で床板を張っていきます。
床の高さを上げるための束を置き、まずは下張り用のベニヤ板を張っていき……。

 

そして、仕上げ用の杉板を張っていきます。

 

 

はじめて床張りをする人も多かったのですが、すぐに慣れてきて、作業スピードはどんどん速まり、丸一日で一部屋の床を張ることができました。

 

氷見の里山で育った柔らかい杉板は、足ざわりが最高です。厚みもしっかりしていて、冬も冷気が上がらずいい感じでした。

 

 

この納屋はこれから音楽スタジオとして、日常的に音楽を楽しめる場所にしていきたいと考えてます。
まだまだ床が整備できていない部屋もあるので、まだまだ床を張れるのが楽しみです。

 

都会では少しためらわれることも、初心者レベルからどんどんチャレンジできる。それだけの環境がここにはあります。

 

 

特に工芸や地域ならではのものづくりなど、ちょっと始めてみようかなと思うことを実現する。そのための場所が簡単につくれますよ。床張りが必要であれば、お手伝いいたします。

氷見暮らし数十年の私が食べたい氷見の「味」

 

氷見は美味し。そう思って数十年氷見に暮らしている。
寒鰤、氷見牛ももちろん美味しいが、色々な物が氷見は美味しい。

 

今回は、「豆腐」を紹介したい。

 

昔、市内各地域に手作りの豆腐屋があったそうだが、今は3軒しか残っていない(うち1店舗は店舗販売をされていないようだ)。

 

なぜ豆腐を紹介するのか?

 

美味しいから。

 

それと、最近暑い。冷たいものが食べたい。
晩飯に「冷や奴で一杯」と思いついた。

 

商店街にある老舗 【さがのや】

商店街で育った私。親に「豆腐買ってきて」とよく使い走りをさせられた。
「さがのや」のおっちゃんに、「おっ、来たか」と言われたことを思い出す。

 

大きな水槽に手を入れて取り出してくれた。
子供の頃は、なんで水に入れておくのか不思議であった。

 

氷見の里山にある【関豆腐店】

知らなかったが、職場の先輩に教えてもらい買いにいった。
手作り岩清水とうふ 関豆腐店。

 

豆腐はどれも同じと思っていたが、お店によって全然違う。

 

 

種類はオーソドックスな「もめん」、「絹ごし」、「焼き」がある。画像にはないが肉厚の油揚げもある。

 

これからも、何気ない 氷見の ”食” をお伝えしたい。

 

お問い合わせは下記まで。

 

氷見市商工業・しごとづくり・IJUターン応援課

 

〒935-8686 富山県氷見市鞍川1060番地
Tel:0766-74-8075

 

文・写真:ばんくま

氷見の旬を味わう【岩牡蠣】


レモン汁をぶっかけクチ一杯に頬張る。いっきに入れすぎると大変なことになるのでご注意を。

牡蠣は冬の鍋で食べるもの?
それはそれで美味しい。

しかし、夏に食べる「岩牡蠣」は最高!!
まず、大きさにびっくり。

店先でレモンをかけて食べる。
美味しさに、再度びっくり。

思い切ってチャレンジしてみてください。
牡蠣には元気の素。たんぱく質をはじめ、カルシウム、亜鉛などのミネラルが豊富に含まれています。牡蠣を食べて暑い夏をのりきるぞ~~!

お問い合わせは下記まで。

氷見市商工業・しごとづくり・IJUターン応援課

〒935-8686 富山県氷見市鞍川1060番地
Tel:0766-74-8075

文・写真:ばんくま

「ホタルの里」のつくりかた 〜移住者が地域とともにつくる風景〜

 

氷見市中央部から車で10分ほど走ったところに、「ホタルの里」がある。田園風景のなかにふいに現れる幻想的な風景に心奪われ、涼やかな風と蛙の合唱が響く。

 

ここは指崎、ホタル舞う里。

 

古き良き日本の田園風景といえる景色が残るこの地区だが、実はそうした姿は一度失われかけたものだという。

 

最初の一歩は移住者の感動から

「還暦まで営業の世界でやってきて、仕事はもういいと思った。あとは田舎でのんびり暮らしたいと思って、移住先を探し始めた」

 

三品(みしな)さん夫妻が氷見市指崎に移住してきたのはおよそ8年前。
転勤族だった会社員時代に金沢で過ごしていた時期があり、北陸の風土が気に入っていたことから、移住を考えたときから北陸は有力候補だった。じっくりと検討を重ね、現在の住居を購入。リノベーションを経て理想の住まいをつくりあげた。

 

その住まいの目の前こそが、現在の「ホタルの里」だ。
しかし当時はまだ、谷筋の集落を通る一本の道でしかなかった。

 

 

氷見の魅力を、はっきりとした四季と豊かな自然がもたらす海山の幸だという三品さん。
なかでも感動したのがホタルの舞う姿だった。

 

「氷見で、生まれてはじめてホタルをみて感動した」

 

都会で過ごすことが多かったご主人の力(ちから)さんはそう語るが、当時で見られたホタルは数十匹程度だったという。ホタルといっても、もともとそこに暮らしていた住民にとっては当たり前の光景であり、時代とともに個体数は減少していく傾向にあった。
それでも三品さんの気持ちには感動の火がついていた。

 

「このままではホタルがいなくなってしまうかもしれない。この風景を守りたい」

 

そう考えて、ホタルの生態や周囲の環境にについて調べはじめる。
幸いだったのは周辺の水田で営まれていたのが減農薬による農業だったこと。おかげで少ないながらも残っていてくれたのだろう。希望がある環境だった。幼虫の餌になるカワニナが増えればホタルは増えるのではないかと考え、カワニナの育成できる池をつくった。

 

一組の移住者の素直な感動からはじまった取り組みは、周辺の住民の気持ちを動かした。
地区の協力とともに環境整備は進み、ホタルの個体数は年を追って増えていった。

 

カワニナを育てるためにつくられた池

急遽開催「ホタル鑑賞会」

筆者は幾度か三品さんのお宅に訪問していたが、今回記事の取材をお願いしようと改めて訪問のお願いをした。電話の上で話が転がって、ホタル鑑賞会兼バーベキューを催してくださることになり、仲間とともにご相伴に預かることとなった。

 

到着して、まずは庭をぐるりと案内していただく。
昼前の雨粒を残したアジサイや実をならせた梅の木が季節を感じさせてくれる。他にも、桃や林檎などの果樹、ウドやコシアブラといった山菜、山野の草花など、季節毎に違った顔をみせるように緑が植えられている。

 

 

バーベキューがはじまると、近所の猟師さんからいただいたというイノシシ肉に、釣ってきた魚、畑で取れた野菜など、氷見の自然の恵みがこれでもかとテーブルに並んだ。
豪快に鉄板に並べて、奥様お手製の梅ダレにつけていただく。どれもおいしいのはもちろんのこと、ひとつひとつの食材にエピソードがあるのが楽しい。

 

談笑しながら舌鼓を打つうち、気づけば日は落ちていた。

 

 

「よし、そろそろ明かりを消して、ホタルを見に行こうか」

 

ホタルの里の今

 

家の前の通りに出ると、ホタルはすでに現れていた。
農業用水路とその傍につくられたカワニナ生育池に沿って光の列が踊る。
見頃はもう終わりという時期であったため、数は少ないほどだというが、屋根の上まで舞い上がり星空に混じる様子は溜め息が出るほど美しい。

 

「点滅が早いのがヘイケで、長く光るのがゲンジ」

 

現在の個体数は300程まで回復しているらしい。
三品夫妻の説明をききながら、しばしその光景に魅入られる。
まちから近いところで、ヘイケボタルとゲンジボタルがこれだけの数共存している場所は珍しいという。
これが三品さんの感動の先にあった風景。
そう考えると感慨深く、移住者として縁もゆかりもない土地に根を下ろし、地道な取り組みを続けてきたその成果に頭が下がる。

 

三品さんはいう。
「こうした取り組みは地域住民の理解と協力がなければここまでにならなかった」
移住者の外からの視点がきっかけではじまった動きには違いないが、それを継続して行うには地域としての働きかけが必要だった。

 

そして、こうもいう。
「周囲に認められるには、まずはとにかく地域活動に顔を出すこと。神社のお祭、地区の清掃……、とにかく機会があれば欠かさず顔を出し、自分たちがどういう人間なのか知ってもらう努力をした」
そうした積み重ねの結果、今、指崎は「ホタルの里」になっている。

 

 

「ひとりでやったってできやしない。やっぱり仲間をつくらなければ」
ふいに出た言葉が重く響く。

 

地域のために、地域とともに。三品さんご夫妻は他にも「つるし飾り展」や「たけのこ掘りイベント」などを仕掛け、日々を忙しく過ごしてきた。
当初「のんびり田舎暮らし」を目指して移住してきたその頃の像とは違うけれど、「忙しい忙しい」と幸せそうに笑う姿が印象的だ。

 

三品ご夫妻。リビングの窓からみえる裏庭にもホタルが舞う。

 

蛍の撮影は難しく、記事の写真ではその風景を伝えることができなかった。
気になった方はぜひ実際にいって確かめてみていただきたい。
ホタルの見頃は6月上旬から下旬にかけて。「ホタルの里」ののぼり旗が目印になってくれる。

 

三品さんが運営するブログ:『みしなちからのブログ

 

文・写真:氷見市地域おこし協力隊 藤田智彦