人と人、ご縁を繋ぐまち

気が付けばもう11月。
2020年、みなさんはどんな風に過ごしましたか?

スタッフの岸本です。

この一年間、たくさんの移住者の方にお会いして、様々なお話しを伺ってきました。
移住の理由も、氷見を選んだ決め手も人それぞれ。
氷見生まれ氷見育ちの筆者にとって「ただの地元」でしかなかった氷見市ですが、県外から移住して来られた方々に「氷見のこういうところってすごく素敵なんだよ」と教えていただいて、目からウロコが何枚落ちたか分かりません。

そして、移住者さんに氷見へ来た時の第一印象を伺うと、みなさん口を揃えて仰るのが「立山連峰の景色が素晴らしかった」「ご飯が美味しい」です。
しかしみらいエンジンには、県外だけではなく、県内の他市から氷見への移住を検討される方も多く相談にいらっしゃいます。
同じ富山県内から氷見市に来た移住者さんが「氷見を選んでよかった」と思う部分ってどんな事なのでしょうか。

今回は、お隣り高岡市から出産を機に氷見市へと移住された百々米木 美由紀(どどめき みゆき)さんに話を聞いてみました。
百々米木さんがお仕事で担当している氷見市の婚活イベントに同行取材した様子も、後半にレポでお届けします!

結婚した当初は生まれ育った地元高岡市に住んでいた百々米木さん。
出産のタイミングで、旦那さんのご実家がある氷見市へと移住されました。
隣の市から来たとはいえ、友人も知人もいなければ、情報交換できるような同年代のコミュニティにも縁がなく、ずっと家の中にいたそうです。
そこで頼ったのが、市の地域子育てセンター

「氷見に来て良かったってまず思ったのは、子育てセンターがあったこと。色んなママ達と知り合えたし、センターの先生たちはすごく親身に寄り添って助けてくれる。子育てに不安がある人はぜひ地域子育て支援センターに行って欲しい」

そう語る百々米木さんの言葉から、当時、どれだけその存在が心強かったのかが伝わってきます。

さらに、市内の各地区ごとに地区子育てサークルがある事や、保育園や幼稚園で開催するイベントに参加できるので、お子さんの保育園・幼稚園を決める時にはもう、情報交換をしたり相談し合えるママ友が居たり、保育園幼稚園の雰囲気や特徴を知る事が出来たので、育休の1年間は非常に有意義で、子育てへの大きな安心感を得られていたのだとか。

「氷見の人達はすごく協力的で地域ぐるみで子育てしてくれる印象が強い」

地域ぐるみで子育てに関わってくれるのはありがたいですし、ものすごく土地の温かさや人柄を感じますね。
百々米木さんの言葉に頷きながら、筆者が豆腐屋のさがのやさんを取材した時の事を思い出しました。
『近所の人が助けてくれるので、頼りやすいし、聞けば何でも教えてくれる』
確かそう話していました。
氷見は世話好きな人が多いのかもしれないですね。

さらに、「氷見は市全体で食育に取り組んでいるところがすごく良い」と語る百々米木さん。

そういえば氷見市には「きときとキッズお料理道場」という体験料理教室があり、市内の保育園・認定こども園の園児が、料理・配膳・盛りつけまでの全てのプロセスを経験するんです。
筆者も2度ほどお手伝いさせてもらったのですが、園児たちが子供用の包丁で魚を三枚におろしたり、掌の上で豆腐を切ったりするんですよ。
最初に話を聞いた時はびっくりしましたが、実際に調理が始まると真剣なまなざしで慎重に食材を扱う子供達の姿に、胸を打たれました。
刃物を触らせないのではなく、危険性をしっかりと伝えた上で、安全な扱い方を教え育てていく事が教育なのかななどと、ド素人ながらぼんやり思った次第です。

さて、百々米木 美由紀さんは現在、氷見市の地域振興課にお勤めで、みらいエンジンにもとっても縁の深い人。
当サイトの過去の記事内にも登場してくれていました。

受け持っているお仕事のひとつとして婚活事業を担当されているのですが、氷見市の婚活担当に辿りつくまでの経歴がとっても面白いんです。

故郷の高岡市を離れ、東京のワイン専門商社でお仕事をしていた百々米木さん。
仕事づけの日々に疲れた事や体調の事などをきっかけに生まれ育った富山へUターン。
その後、ワインソムリエの資格を活かしながら、県内のホテルでウェディングプランナーとして活躍されます。
しかし、独身の方が増えたり少子化が進む世の中。年々結婚式や披露宴の件数が減っていく現状を目の当たりにし、「結ばれたカップルを待つばかりではなく、カップル誕生に繋がるための人と人を結ぶ仕事がしたい!」と、氷見市の会員制婚活制度「ひみ婚」担当に就任。
見市縁結び会の人達と協力してこれまでにたくさんの婚活イベントを成功させてきました。

そして今回、フォトウォークを楽しむ婚活イベントがあると聞いて、同行させてもらいました!

会場は市民の憩いの場、朝日山。
当サイトでもお馴染、写真家の北条さんがゲスト講師です。

この日は、前日からの雨が朝まで降り続いていて不安な曇り空でしたが、イベントが始まる頃には、薄く張ったグレーの雲の向こう側に青空が透けて見え始めていました。

入り口では感染予防対策もしっかり。

まずは、氷見市縁結び会からイベントの流れやタイムスケジュールの説明があり、その後、男女が1対1で自己紹介し合います。
(プライバシー保護の為、参加者の顔や姿が入らないように撮影しております)

この日は男女比が均等ではなかったのですが、あぶれてしまった参加者さんには縁結び会のスタッフの方が「今日は頑張ってね」や「積極的に会話してね」など声をかけて、あたたかく激励していました。

今回は、市が開催している「ひみ景観インスタグラムフォトコンテスト」と連動し、朝日山を散策しながら撮った写真にタグを付けてインスタに投稿。
他の方の作品にイイネを押すところまでやるそうです。

なるほど。本格的なカメラを持っていなくても、カメラ付きスマートフォンがあれば気軽に参加できるのですね。
しかし、参加者さんの中には「インスタ使った事ないんだよね」って方もちらほら。
そこで北条さんの登場です。

ご自身が氷見市内で撮った写真を紹介しながら、インスタグラムの基本的な使い方説明と、おすすめの機能紹介をしてくれます。

「フォトウォークで歩き回った後のご飯がまた美味しいんです!」と北条さんがフラグを立てたところで、いざ出発!

今朝までの曇り空はすっかり青空に変わっていました。
日差しが暖かいので寒さも全く気にならず、フォトウォーク日和です。

スマホの操作に慣れていない参加者さんにも百々米木さんが丁寧に操作を教えてあげています。

おしゃべりしたり立ち止まったりしながら、紅葉で彩られた山道をみんなで歩きます。

参加者のみなさんも次第に打ち解けていって、撮った写真を見せ合ったりと良い雰囲気です。

せっかくなので私も撮ってみました。

なんだか、こう……抹茶味のお菓子が食べたくなりませんか?(食いしん坊の発想)

さて、画像内にちらちらと映っているピンクのスタッフジャンバーを着た方々は、『縁結びおせっかいさん』と呼ばれる方々。
出会いを求める方々を、プロフィールや趣味や人柄、雰囲気等を考慮しながら、ご縁が繋がるように手助けしてくれます。
分かりやすく言うと「この二人、合いそう」とマッチングして、交際に発展するまで相談に乗ってくれたり、ご縁が繋がって交際が始まった後も「その後、調子はどう?」なんて気にかけてくれたり。

この日は氷見市縁結び会の副会長をしている石丸優香さんがいらっしゃっていたので、お話しを伺ってみました。

石丸さんは美容サロンをご自分でされていたそうで、女性のお客様や知人がたくさんいたことで「誰か良い人がいたら紹介して」と頼まれるように。それならと思い立ってコンパなどを主催していた時に、縁結び会からお声がかかり、立ち上げから関わってこられたそうです。
美容の経験を生かして、婚活女性に『メイク講座』をしたり、おせっかいさんとして活躍されています。
「人と繋がることも、人と人のご縁を結ぶことも大好きで、大好きな氷見を盛り上げていきたい」
と語る石丸さん。氷見の特徴を生かした婚活イベントも今後考えているそうです。
「例えばどんな?」とお聞きしたら「釣り、サイクリング、……」と即答でいくつも候補が出てくるあたり、流石です。
ここでも筆者、またひとつ氷見の良さを教えられました。
その他にも、女子向けのイベントを開催したり、メイクやファッションに消極的で後ろ向きな女性たちの手助けをしたい、との事。
「カップルが成立したり、結婚となるとすごく嬉しくて、それがやりがい」
と話す石丸さん。
「会の活動としては課題もまだあって、市ともっと連携をとったり繋がっていくことも大切。自分たちだけでは大変なこともたくさんあるので、協力していけたらいい」
なんとも心強いですね。
やはり氷見には、誰かの力になりたい、助けてあげたい、協力したい。
そういう想いを抱いている心を持った人がたくさんいる場所なのだと感じました。

朝日山をぐるりと一周したところで、フォトウォークは終了。
綺麗な景色と空気を味わって気分は上々。のんびりと歩いて程よくお腹が空いていて、北条さんの言っていた言葉を理解しました。

ランチはKoppeさんのサンドイッチ。
とっても美味しかったです。

食事の後は、参加者さんが投稿したインスタの写真を見ながら、イイネ数の多かった人を発表!
市からのかわいい景品もありました。

そして、この日なんと、1組のカップルが成立したことが発表されて、筆者、思わず感動してしまいました。
カップルが成立していたことにも、おせっかいさんが参加者の気持ちを聞いて、両想いの方たちをしっかり把握していたことにも。
ずっと密着していたのに、そんな動きに全然気が付きませんでした。
さりげなく動き、しっかりと気持ちを聞いて、繋げる。
隠密ですか?
おせっかいさん、恐るべしです。

イベントが終わって百々米木さんに「カップルが成立して感動しちゃった」と話しかけました。すると、
「ウェディングプランナーだった頃は、結婚が決まった人達しか見ていなかった。今は、結婚したい気持ちがあっても出会いがなかったり、なかなかご縁に結びつかない人が多いことを知って、イベントなどに気軽に参加して貰えたらなと思う」
と笑顔で答えてくれました。

思わず、百々米木さんが氷見に来た時のエピソードとして話してくれたことを思い出しました。
頼る人が少なかった時に、たくさんの協力者や人のご縁に巡り合えた百々米木さんだからこその、心からの言葉なのだと感じました。

人を頼ることも、協力してほしい手伝ってほしいと声を上げることも難しいことってたくさんあります。
自力で頑張らなくちゃとか、頼んだら迷惑かななんて考えすぎたりだとか、誰かを頼ることは恥ずかしいと考えていたりだとか。
そんなことって誰にでもあると思います。だからこそ、「おせっかい」なんて言葉がなんだか心強くてありがたい。
名刺に光る「縁結びおせっかいさん」の文字を見ながら、そう感じました。
氷見にはそんなおせっかいを焼きたがる人がたくさんいて、隣人の幸せを自分の事のように喜んでくれる人がたくさんいます。

氷見の人達のあたたかさをひしひしと感じた一日でした。

 

氷見市婚活会員登録制度『それいけ!ひみ婚』
公式ホームページ
【お問い合わせ】
地域振興課 定住促進担当
電話番号:0766-74-8190(直通)

■氷見市縁結び会
Facebook
氷見市縁結び会では、結婚したい人の望みをかなえるための強い味方『縁結びおせっかいさん』を募集しています。
おせっかいでお世話好きなおじさん、おばさん、おじいさん、おばあさん、お兄さん、お姉さん…… 皆さんが「縁結びおせっかいさん」に登録して活躍いただければ、新たな幸せが増え、より一層幸せなまちになります。
あなたの幅広い交友関係が地域に役立ち、婚活支援の輪が広がっていきます。
【お問い合わせ】
地域振興課
郵便番号:935-8686
富山県氷見市鞍川1060番地
電話番号:0766-74-8013  ファックス番号:0766-74-8255
メールでのお問い合わせはこちら

 

暮らしを楽しく、お酒の時間もより楽しく―【toranekoya】

先月、開催されたアペロを取材させていただいてから、好きな場所や環境で美味しいおつまみとお酒を楽しむ事の良さが癖になってしまいました。
みらいエンジンスタッフの岸本です。

好きなお酒、好きな居酒屋は誰でもそれぞれあると思いますが、好きな酒屋さんってありますか?
このリカーショップの品揃えが好きだ、とか
ここのお店のディスプレイが好きだ、とか。
店主のセンスが好きだ、とか。

今やお酒はスーパーでもコンビニでもドラッグストアでも手に入りますが、お酒を飲む時間が待ち遠しくなるお店が氷見にあります。

それがここ、Toranekoyaさん。

入店一歩目ですぐに分かる、このお店のセンスと拘り。

お酒屋さんに入って、お酒よりもおつまみよりも先にホーローの食器が出てきたことありますか?
私は無いです。

普段さほど持ち得ていないはずの「ステキな食器っていいな」という心が筆者にも芽生えてきたところに、更に追い打ちをかけるようなこのグラスやお皿。

使い方や製品の特性まで書いてあって、
嘘でしょ……軽率に欲しくなるどころか揃えたくなってしまう……
今から買うお酒をこのグラスで味わったらもっと美味しく飲めるんじゃないかとか、
さっきチラッと視界に見えたおつまみをこのお皿に盛ったらいい感じにおしゃれなひと時を過ごせるんじゃないかとか、
想像が掻き立てられてしまいます。

入店5分で分かりました。いや、伝わりました。
ここは、ただお酒を売るだけのお店じゃありません(多分)。
お酒を飲む時間、環境、おつまみを乗せるお皿やグラスも演出して楽しんで欲しいという気持ちが伝わってきます。

このお店の店長、高橋薫さんにお話しを伺ってみました。

お家が好き、家の中でインテリアを考えたり、家事や庭いじりをしている時間が好きと語る薫さん。
氷見のお隣り、高岡市に生まれで、幼い頃に氷見へ移り住み、県内の服飾系の学校を出た後、京都で服飾企画のお仕事に携わります。
富山へ帰ってきてからも、ファッションやデザインに関するお仕事をされていました。

なるほどと頷いてしまう経緯です。
店内は、可愛いデザインのものに溢れているだけでなく、空間そのものがデザインされた場所だと感じますから。

結婚と出産を機にお仕事を辞められた後、お店のPOPを書き始めた事をきっかけにお父様のお店である酒屋の仕事に加わるように。
そしてお店が薫さんへと引き継がれ、リニューアルして現在のToranekoyaの姿になりました。

先代のお店もとても評判が良く地元民から愛されていたお店。
リニューアルのきっかけを聞いてみました。

「価格競争で生き残るのではなく、自分の舌で選んだワインやおつまみ、お酒の時間が楽しくなる器やテーブルクロス。そういうこだわりや『好き』を詰め込んだお店の方が、楽しいじゃない?」

おうち時間を存分に楽しんでいる薫さんの言葉であり行動だからこそ、納得するものがあります。

「料理するにしても鍋一つでも可愛くしたいし、素敵なものに囲まれて暮らしたい」

こういうポップのひとつひとつに、実際に使ってみたからこその言葉が添えてあって、薫さんの「ステキなものに囲まれたい」という言葉が理想なんかじゃないことも分かります。
酒屋の店主、ではなく「ステキライフエンジョイアドバイザー」とお呼びしたくなりますね。

筆者も大概ズボラな性格なので、缶のチューハイを片手に、袋からをあたりめを直に摘まんで食べたりします。
それはそれで、ぐうたらを存分に味わえるので好きなのですが、ここに陳列されているカトラリーや雑貨を眺めていると、じっくりと選んだワインやおつまみを適当に揃えた物で味わうのはもったいない気持ちになってきます。
見てください、このニンニクの目を。

この目に見つめられたら適当な食器なんて使えません。

薫さんの楽しいおしゃべりを聞いていたら、家の中の時間や生活や暮らしそのものを自分好みに楽しんでいれば、どんな僻地にいたって楽しく暮らせるのかも、と思いました。
そこに、美味しい空気や新鮮な野菜や魚などの食材、庭から見える夕日や夜空。そんなものが加わったら、
そう考えたら氷見って、お酒がものすごく美味しく飲める場所だなと気付いちゃいました。

帰りに、気になっていたおつまみを手に取ってみました。

国産 寒さば きとうゆずしおオリーブオイルづけ

字面だけでもう美味しいんですよ。
これを手に取ったら、薫さんが「それ美味しかったよ!温めて、ネギを散らすと美味しいよ」と。
さすが。味を確認した上で、良いと思ったものだけ置いてると言うだけあります。

これに合うワインも選んでもらいました。

そんなわけで、アドバイス通りいただいてみました。

私にとっての絶景はアイドルの映像だったので……アイドルのMVを見ています……

オシャレライフにはまだまだ程遠いですが、Toranekoyaさんでステキライフ成分を浴びて、一歩近づけたような気がします!

10月には、お店の奥にキッチンスペースがオープンする予定だそうで、まだまだ素敵な場所に進化するToranekoyaさんに、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。

wine+sake  Toranekoya
〒935-0063 富山県氷見市加納445−3
公式HP : http://winesaketoranekoya.com
Facebook インスタグラム

Shall we?おそと時間

静かにじわじわと変わり始めている。
氷見の町中で日々の生活を送っていると、そう感じる事があります。

みらいエンジンスタッフの岸本です。

少し外に出ただけで、溶鉱炉に突っ込まれる鉄のように溶けてしまうんじゃないかしらと思う程、強い日差しと猛暑の夏は過ぎ去り、晴れた空の下を歩けば頬をかすめていく涼風がなんとも心地よい季節がやってきました!

秋冬が大好きな筆者、とりわけこの秋口の空気や雰囲気が大好きなので、枝葉の先から色を変え始めた街路樹を見るだけでも嬉しくなります。
まさに今、外で過ごすことを楽しむための季節と言っても過言ではありません。
秋と言えば行楽シーズンと続くのも頷けますね。
地域のお祭り系はまだまだ再開の機を待たれていますが、何やら新しい遊びの企画があると聞いて、行ってまいりました!

氷見駅からは徒歩約10分足らず。
中心市街地の商店街の裏を流れるこの湊川が今回の会場です。

実はここは筆者の家からすぐの場所。
幼い頃から幾度となく歩いてきたこの道は、筆者にとってはただの裏道でしかなく、「ここでイベント?こんな場所で何を?どんな?」と頭の中にたくさんの疑問符を抱えながら到着しました。

これが今回のイベント。
その名も「sur la Minatogawa」
フランス語で「湊川で」という意味らしいです。

フランス出身ライフスタイルアドバイザーでエッセイストのフランソワーズ モレシャンさんによるトーク、ものづくりワークショップ、てんません遊覧、そして湊川アペロ。
おもしろそうな企画ばかりで、期待値がぐんぐん上がってきます。
しかし筆者の頭の中の疑問符がまた一つ増えました。
「アペロってなんぞ??」
首を傾げつつ歩いていくと、準備が始まっていました。

ここでは、ワークショップが行われるみたいです。

魚の皮とウロコで作るグラスマーカーと、アウトドア用の椅子作りを体験できるそうです。

ちなみにここは当サイト内の記事で以前ご紹介したみなとがわ倉庫の中庭。

川を挟んで反対側でも準備が始まっていました。

机やいすが並べられ、なんてことない川沿いの裏道がイベント会場へ様変わりしていく様子に、わくわくします。

船頭さん達が法被に着替えたところで、時間は15時少し前。

フランソワーズ・モレシャンさんのトークショーが始まるので、すぐ目の前の中央公民館へ移動しました。

トークテーマは「お外文化のフランスとお宅文化の日本」。

日本人は家の中で過ごす姿や家の中を人に見せないようにする傾向があり、反対にフランス人は外で過ごすことや家に知人や友人を招くことが大好きなのだとか。

筆者の印象に残ったのは、モレシャンさんがご自身の日本のお家のベランダにテーブルと椅子を置けるよう改装したいと思って施工業者を呼んだら、「ベランダをそんな風に使うなんて」と驚かれたというエピソードでした。
確かに、筆者もベランダ=洗濯物を干す場所と当たり前のように思っていたというか、それ以外の発想を持っていなかったなと気付かされました。

そして、日本でもカフェのテラス席が増えてきたけれどまだまだ少ないと感じている事や、もっと気軽に家に招きあったり、人と交流して一緒に過ごす時間を気軽に楽しんでほしい事や、フランス流のアペロを楽しむための極意や流儀などをユーモアたっぷりに話されていました。

そもそもアペロと言うのは、フランス発祥の”ちょい飲み文化”のこと。
元々は「アペリティフ(apéritif)」というフランス語で”食前酒”という意味の言葉を略したもので、「夕食前に軽く1杯飲むこと」をフランスではアペロと呼んでいるそうです。

フランスでは20時~21時に夕食をとることが多いそうで、また、日本のような居酒屋の文化が無いので、夕方から割安でお酒を提供してくれるカフェやバーで軽く飲んでおしゃべりする時間を楽しむ人が多いそうです。

そしてアペロを楽しむ時に必要なのが軽いおつまみ。
ハムやクラッカー、ピスタチオなどが定番のおつまみなんだそうです。
日本人に馴染が深いもので例えたら……グラスビールと枝豆のような感じでしょうか。
ただ、アペロは大前提として、あくまでも「食前酒」であり、夕食までのつなぎ。立ち飲みが主流で、軽く1〜2杯飲んだらすぐに解散するのが当たり前だそうです。

なるほど。夕食までの時間を軽いおつまみとお酒とおしゃべりと外の景色で楽しむ。
筆者の頭の中の疑問符が一つずつ消化されていきます。
筆者、完全にアペロと今回のイベントの趣旨を理解しました。

トークショーが終わって湊川へ出ると、時間はなんともアペロにぴったりの16時。
フード&ドリンクチケットを求める長い列が出来ていました。

みなさん長らくおうち時間を過ごしていたからか、あちこちで「お久しぶり!元気だった?」と声が上がっていました。

アペロの趣旨に沿って、お酒は度数が低く口当たりの軽いもの、フードも満腹にはならないおつまみ程度で揃えらえています。

おつまみは市内の飲食店さんを中心に、お隣り石川県金沢市からもサンドイッチ・デリのお店「MONET」さんに来て頂いています。
いずれこの湊川倉庫を改修してカフェの計画があるそうで、その際にパテやソーセージなどを提供してもらう予定のお店だと聞いて、近隣住民の筆者としても期待が膨らみます!

テーブルの上を見て筆者、さらにアペロを理解しました。
腹を満たすための食事の時間ではなく、人とのおしゃべりや一緒に過ごす事を楽しむための時間、そのためのお酒とおつまみ。
それがアペロの真髄であると解釈しました。
フランスのアペロがレストランではなくカフェで行われるというのも頷けます。

まだ日の高い時間から美味しいおつまみとお酒とおしゃべりをしながら、秋風の中、てんま船遊覧を楽しむ…

贅沢で、優雅ですね。

貴族の遊びの様ですね。

さて、ここで今回のイベントの主催者について紹介させてください。

on the Minatogawa一般社団法人」
ひととひと、場とひとをつなげ、湊川を始め氷見の魅力を発信することを目的とし、現在、みなとがわ倉庫の北側にある大正時代の土蔵と昭和時代の倉庫を、カフェ、コワーキングスペース、ものづくり工房などの地域交流施設に改修する活動をされています。(来年6月オープンが目標とのこと)

聞いているだけワクワクする活動内容で、まさに人と人、場を繋げて交流を楽しもうという理念がアペロの定義と重なります。

ワークショップ会場にも、マスク越しに分かるほどの笑顔が溢れていました。

今回、ものづくりワークショップを提供してくださったのは、氷見市在住の職人さん達。
靴職人の釣賀  愛さん。
そして、当サイトでもお馴染、革職人の野口  朋寿さん。木工職人の平川  大さん。こちらのお二人は移住者さんです。

お祭りのような派手な賑やかさではなく、日常にちょっとした楽しい時間をプラスするような今回のイベント。
今回のこのイベントを主催したオンミナの方に「この場所でこんな風に楽しい時間を過ごせると思わなかった。よく思いつきましたね」と話しました。
すると「景色が素敵だから、外に出て過ごすことをみんなで楽しみたいなって」と、なんとも肩の力が抜けるような言葉。
だけど、自分自身が楽しむ事、気軽な楽しさを共有する事。それってとても大切ですよね。
一番大切な事にも思えます。

そして今回のイベントに参加して筆者が強く感じたのは「No border」でした。
出身地や住んでいる場所、年齢、性別、職業、そういった垣根が一切なく、ひととひとが気軽に繋がり、楽しい時間を過ごせる場所がここにありました。

冒頭でお伝えした通り、ここは幼い頃から知っている裏道ですが、まさかこの道でこんなに素敵な光景を見ることが出来るとは思っていませんでした。
もしかしたらまだまだそんな場所が市内にはたくさんあるのかもしれないと思うと、今までただ通り過ぎていた見知った場所にも可能性を感じます。

いつもは静かな場所に初めて響いた、この景色でお酒を楽しむ人々の声。
氷見も静かにじわじわと変わり始めているのだなと感じました。

それは、誰の目にもはっきりと見えるような派手で大きな変化ではありません。
朝の海鳥の鳴き声も、夕方に山へと帰っていくカラスの声も響き渡るような静かで小さな町ですが、例えば、外側からの新たな勢力で大きな建物がドカンと建つようなそれではなく、人の体温で内側からじわじわと熱が広がって変わっていくような変化。
そういうものを感じました。

日本でも最近アペロが楽しめるお店や人が増えてきているのだとか。
そしてその楽しみ方は氷見でも広がっています。
ぜひお気に入りの場所でアペロを楽しんだり、アペロを楽しめる空間を作ってみてはいかがでしょうか。

 

【sur la Minatogawa】
主 催  :on the Minatogawa一般社団法人
公式HP:Facebook

■ものづくりワークショップ提供(順不同、敬称略)
野口朋寿(革職人)「tototo
平川 大(木工職人)「laboratorio da h
釣賀 愛(靴職人)「靴のつるが

■飲食提供(順不同、敬称略)
柿太水産
さがのや
ひみつカレー
toranekoya
MONET

秘密にしたい、宝探しみたいなお店。お休み処くまなし「たんぽぽ」

こんにちは、みらいエンジンスタッフの岸本です。

東京から氷見市に移り住んでからというもの、食材の旬の季節に詳しくなった気がします。
スーパーの売り場にはいつでも同じ野菜や食材が揃っていて、旬なんてあまり気にした事が無かったのです。

例えば、6月頃には県内のローカルニュース番組で「鮎釣り解禁」のニュースが流れて、アユ料理の時期かと思ったり、
富山市の呉羽山に梨の直売所が立ち並ぶのを車の中から見ているうちに、夏になったら「梨の季節だな」と思ったり。
冬になれば御馴染、寒ブリの話題で市内が賑わったり。
土地と食生活が密接に繋がっている事を日々の中で感じます。
そんな風に、食材の豊かさや旬を感じる場所や物事のひとつとして、野菜の直売所があります。

今回は、熊無の直売所に行ってみました!

今回訪れたのは、お休み処くまなし「たんぽぽ」さん。

氷見市の中心市街地から車で約15分程度。
山道をぐんぐん進みます。

エスニック料理のまんがい家さんを過ぎて、トンネルをくぐると到着!

すぐ目の前に石川県との県境があります。

新鮮野菜、直売所、ののぼりに並んで「メダカ」の看板。

道路脇にもこの看板。

気になりつつ、店内へ。

平日の午前中にも関わらず、お客さんがひっきりなしにいらっしゃいます。
みなさんお目当てが最初から決まっているようで、何気なく立ち寄ってゆっくり物色というより、お目当てのものにまっすぐに向かい、お会計をしてお店を後にする方が多かったです。
県内側からも石川県側からもどんどん車が入ってきては目の前で商品が売れていくので、15時に閉店というのも頷けます。
筆者も急いで商品をカゴに入れていきます。

レンコンが連なった状態で売られているの、初めて見ました。

長い…!

実はここに来る前に、前情報で氷見の情報通&熟練主婦たちから「くまなしの直売所に行くならレンコンは絶対に買うべきよ」と聞いていたので、噂のアイテムを手に入れた無事に筆者、脳内で勝利のファンファーレが鳴り響きます。

こちらは氷見産の天草。
ところてんの原料ですね。
加工されたものしか見た事なかったのですが、この天草は夏が旬なのだとか。
氷見生まれ氷見育ちの筆者、「氷見産の天草」を見るのも存在を知るのも初めて。
直売所の方に「天草ももうそろそろ終わり」と聞いたので、こちらも一緒に籠へ入れました。

銀杏に似たこちらはなんと食用ほおずきの実。
未知との遭遇のオンパレードです。

地元 熊無産。ジャムにして食べる方が多いそうです。
気になる……食べてみたい。

青じその葉とクマザサの葉。

二つをブレンドしてお茶にして飲むと便秘に凄く効くとお店の方が教えてくれました。

富山県産と書かれていますが、氷見産の干シイタケ。こちらも有名なのだとか。

自家製の梅干し。

自家製のお餅。

ひっきりなしにお客さんが入ってくる様子を見ていれば、個数制限も頷けます。

迷いなくお餅を家族分籠へ入れながら、思いました。
ここはもしかしたら、「本当は自分だけの秘密にしておきたいんだけど、すごく良いから特別に教えてあげるね」と懐から取りだすとっておき情報のような場所なのではないでしょうか。

にんにくもとっても人気とおすすめされたので、おすすめされるがまま籠へ。

お会計して、マイバッグへと戦利品を詰め込みます。
食べるのが楽しみでワクワクしちゃいますね。
袋の重みが嬉しいです。

お店を出たところにワゴンがあったので覗いてみると、メダカがいました。

黒いメダカは初めて見ました。

可愛いですね。癒されます。
浮き草や、メダカが卵を産み付けるためのスポンジも売ってます。

ここにメダカが並ぶのを待つファンも多いのだとか。

直売所の裏手で山の景色の写真を撮っていたら、視線を感じて……
振り向いたらヤギが寝てました。

のどかだな~~~~~~

山の中に立っていると、緑の景色に目が癒されて、澄んだ空気に肺が綺麗になっていく感覚があって、数分だけの滞在で気分がリフレッシュしますね。

ちなみに、この県境の看板を過ぎてすぐの場所に、以前記事でお伝えした神子原の直売所があります。
直売所を梯子して、食材の食べ比べしてみても面白いかもしれませんね。

 

さて、山を離れて帰宅し、ゲットした天草でところてんを作ってみました。

作り方を調べている時に知ったのですが、俳句においては夏の季語のひとつでもあるらしいです。

これまで何気なく食べていたところてんですが、栄養について調べてみると、

食物繊維がとっても豊富で、水に溶ける性質の「水溶性食物繊維」と、水に溶けない性質の「不溶性食物繊維」の2つの食物繊維が含まれているそうです。
水溶性食物繊維は食後の血糖値の上昇を抑え、コレステロール値を低下させる働きがあるため、糖尿病や高血圧の予防・改善に役立ち、不溶性食物繊維は腸のぜん動運動を活発にさせる働きがあり、便秘の解消につながります。
また、ところてんには、むくみ改善に役立つカリウムや、骨を丈夫にし、神経の興奮を抑える働きがあるカルシウムも含まれています。

何気にすごい食材なんですね…
ちなみに、カロリーもとっても低く腹持ちが良い、という一文に非常に興味がありました。

さて、初めてのところてん作り。てんやわんやで細かく画像に残せなかったのですが、
大きめの鍋にテングサを入れ、水をテングサがつかる程度まで入れ、煮出してバットなどの容器で自然に放熱させて固めるとゲル状になります。
これを棒状に細く切って、「天突き」とよばれる専用の木製の器具で押し出します。

このところてんですが、関西の方では黒蜜で食べるらしいですね。
おやつ感覚なのでしょうか?
もしかしたら、関東や東北ではまた違った食べ方もあるのかもしれませんね。
北陸では酢醤油が定番です。

天草から作ったところてん。味が濃い目でしっかりとしている麺を、酢醤油とおろしショウガでさっぱり。喉ごしは最高に良いので、ちょっと食欲の無いときも食べれちゃいますね。

次はどんな旬の食材と出会えるのか楽しみです。

 

お休み処くまなし「たんぽぽ」

氷見市上余川5198-1
0766-76-1180
9:00~15:00

氷見の祭に惚れこんだ職人、信念の一杯。

ラーメンは好きですか?

みらいエンジンスタッフの岸本です。

もはや日本人のソウルフードと言っても過言ではないラーメン。
日本各地それぞれに味も特徴も具も全く違っていて、富山県ならブラックラーメンなど、今やご当地ラーメンも数えきれない程ありますよね。

市内をゆるりと流れる湊川沿いに、蔵を改装したラーメン屋さんがあります。
それがこちら、「氷見ラーメン」さん。

使用している材料は地産地消にこだわった氷見産のものが中心。
地元の食材を使った氷見生まれのラーメンだから、氷見ラーメン。……というわけではないんです。
シンプルかつ分かりやすいその屋号にも、実はとっっっっ……ても深い意味と熱い気持ち、そして氷見への愛、敬意までもが込められているのです。

筆者がこのお店に最初に入った日の事はもう忘れてしまいましたが、今では大好きでよく訪れるお店です。
店主の伊藤さんは、真面目で職人気質な方ですが、とても愛嬌があっていつもニコニコの笑顔で迎えてくれます。

そして伊藤さんはお隣り石川県から氷見に惚れこんで移住&開業をした移住者さん!
忙しいお仕事の合間に、お話を伺ってみました!

石川県の飲食店に勤めていた伊藤さんは、仕事で知り合った方からのご縁で、氷見で別の飲食店の手伝いをする事に。
初めは「3年くらい行ってみるか」という気持ちで氷見へ移住してこられました。
2年ほど勤め、さてそろそろ自分の店をと考え始めた頃には、氷見をすごく好きになっていたそうです。
「店をやるんだったら氷見でやりたい」
スタートの場所として氷見は面白いかもしれないと考えた背景にあったのは、たくさんの友人との出会いや、土地柄がとっても肌に合っていた事。
そして、なんといっても大きかったのが、氷見の祭りとの出会い。

初めて氷見の祇園祭を知った時の事を、伊藤さんは「カルチャーショック」だったと語っています。

伊藤さんの地元の石川県では、年々祭りへの参加人数が減っていて、三年に一度の開催になるほど規模縮小していたり、町内の盆踊り大会か、金沢市内で数日間かけて行われる加賀百万石まつりのような大きな祭りかのどちらかでしかなく、伊藤さんは祭りに対して好きという気持ちは無かったそうです。

そんな伊藤さんが氷見の祇園祭に参加する事になり、周りの人達に「ケガしないように気を付けて」と言われ、「祭りで気を付けるって、どういう意味?」と首を傾げながら参加。

激しくぶつかり合う太鼓台に「ケガしないよう気を付けて」の意味を理解しながら、同時に「すごく楽しい!」「こんな祭りもあるんだ!」と感じたそうです。


(画像は昨年の記事「氷見夏の大イベント『祇園大祭』」より)

近所の人達が集まって楽しんでいる姿や、進学や就職などで県外に出ている人たちが「祭りだから」と氷見に帰ってくる姿に、氷見の人達の地元愛、地元にかける想い、地域民のキズナの強さを「カルチャーショックだった」と表現するほど、大きな出来事だったようです。

好きじゃなかったものが大好きに転じる瞬間って、化学反応のように、想いと思いがぶつかり合った瞬間なのでしょうね。
伊藤さんに起こった氷見での化学反応、実はこの後にもまた起こることになります。

氷見での開業を決めた伊藤さんがまず直面したのは金銭問題。
しかし、またしてもご縁があり、氷見の方から出資のご縁がったそうです。
ただ、その方はとても熱い方で、「まずはどこかの店で修行を積んでから」と考えていた伊藤さんに「店やりながら修行すればいい」と言葉をくれたそうで、伊藤さんご自身が納得したこともあり、まずはお店を開くことに。
そしてラーメン作りが始まります。
家庭用のキッチンでは上手くいく試作品も、業務用の火力では上手くいかず、失敗続き。ラーメンの味が完成し無いままオープン初日を迎えます。

オープン初日は、広告を大々的に打っていたこともあり、長蛇の列。

しかし、並んだ挙句に味が完成していないラーメンに「不味い!」と怒って帰る方が多かったそうです。
オープンから一ヶ月が経ち、急激に客足が遠のき、クレームや罵倒がだけが増えていく中でも、決してくじけることだけはしなかった伊藤さん。
お客さんの意見を聞きながら、しょっぱいと言われたらしょっぱくないように改善するなど、味を変え続けた結果、「トンネルに迷い込んだように、毎日味の違うものを作って、自分の味が分からなくなった」と当時のつらい日々を振り返りながら語ります。

お店に来るお客さんからのクレームだけでなく、インターネットの掲示板で悪い言葉を書きこまれたり、所謂「アンチ」のような人達からの見えない攻撃もあったとか。
さらに、店名に「氷見」と掲げていることにも多方面から非難の声を受けるように。
「氷見の名前をそんなに簡単に使わないでほしい」
聞こえてくる苦言に、「氷見が好きという気持ちでやっていただけに、ショックも大きかった」そうです。
しかしこのままやめてしまったら、「あぁそんな奴もいたね」「やっぱりあいつはダメだった」というだけの存在になってしまう。
「絶対に諦めないでおこう」
氷見という地名を店名に入れるからには、もっともっと氷見のことを知らなくては、と図書館にこもって氷見の歴史や文化も勉強したとか。
悩んでは前を向き、立ち止まっては顔を上げ、ひたむきに歩み続ける伊藤さんの背中を押してくれたのは、やはり人の温かさでした。
「悩む必要ない。自分を信じてやれ」
「ラーメンはセオリーは無い、邪道が正道に、ルールが無いから自分が思うように作ればいい」
様々な業種の先輩方からそんな言葉をもらい「吹っ切れた」伊藤さんは、自分だけの味を信じ、ラーメンを作り続けます。

すると、ここで起こったんです。二度目の化学反応が。

吹っ切れてから1~2年が過ぎたころ、ちらほらと客足が増え始め、「北陸ラーメン博」(石川県開催、石川、富山、福井3県参加)というラーメンイベントへの出展の機会を手にします。
結果は、開催3日間で売上2位、富山エリアではなんと1位。
その直後から、バッシングしていた人達がなんと応援してくれるように。
「やっと結果を出したな!」
「市外に出ていく人も多い中で、県外から氷見へ来てくれて、氷見という名前を使って、地名を広めてくれている」
決して諦めずに進み続ける伊藤さんの姿に、周囲からの反応にも変化が訪れます。
さらにそこから東京ラーメンショーに出るなどイベントが続く中で、今度は、アンチだった人達がファンに変わり、罵声は応援に変わっていきます。

「氷見に恩を返したい」という信念の元、頑張り続けてきた伊藤さんの想いと、「中途半端なモノで氷見を名乗って欲しくない」という両者の熱い想いが出会った結果、化学反応が起こって新しい結果が生まれたのだと筆者は感じました。
そのどちらにもあるのは、地元愛の強さです。
「氷見にのれん分けしてもらっている気持ちでいるから、氷見という土地、ブランド、氷見という看板の名に恥じないようにまだまだもっと頑張って、地元の人達にも誇って貰えるようなお店になれるように頑張って、恩返ししていきたい」

(……ここで筆者の脳内にプロジェクトXの主題歌が流れ始めます)
伊藤さんの言葉に頷きながらお話を伺っているだけでも胸がいっぱいで、拍手喝采、スタンディングオベーションしたいほど胸を打たれました。
いつも食べていたラーメンにそんな熱いストーリーが込められていたとは。

ちなみに、筆者がいつも食べているメニューがこちら。「獅子舞ラーメン」です。

市内各地40連で行われている氷見の獅子舞を表現した一品。
こってりと濃いめの醤油味に黒いラー油が弧を描いていて、ガツンとくる風味に獅子舞の躍動感や豪快さを感じます。

他のラーメンにも全て氷見の祭りの名前が付けられていて、例えば、氷見の祇園まつりは、荒々しく激しく賑やかな祭りだから、激しさを辛さで表現し、辛いラーメンに仕立てられています。

無形有形関係なく、見たものに衝撃を受けインスピレーションが働いて、それを表現し、想いを込めて形にする。
そうして生まれたものはもう「作品」と呼ぶに等しいですよね。筆者はそう感じます。
作品と呼ばれるものには解釈が生まれてくると思うのですが、伊藤さんが味付けや具などで表現したラーメンと、元になった祭り、イメージがその通りでまさに解釈一致です。

感動の大フィナーレのような空気感でインタビューが終わりそうな雰囲気でしたが、筆者、ここで大切な事を思い出しました。

移住者として見る氷見は如何でしょうか?
初めて氷見へ来た時の第一印象を聞いてみました。


(氷見ラーメンの店舗がある湊川周辺)

「田舎だなと思った。でも街中はコンパクトになっていて暮らしやすい。何よりもポテンシャルのある町。まだまだ可能性をたくさん秘めている」
初めてここへ来た時の印象を思い出しつつ、やはりこの土地が持つ魅力に強く心が惹かれているご様子。氷見語りが止まりません。
「チャンスも多い町で、楽しさも、隠れた魅力もまだまだたくさんあって、出し尽くせていないのではと感じるほど。応援してもらえるし、一度受け入れてもらえたら、本当に心強い人達。それこそが氷見のパワー」

ひたむきな努力と信念を貫いて、たくさんのご縁に感謝をしながら、アンチもファンに変えてしまった伊藤さんの言葉だから、説得力しかありません。

伊藤さんにお話しを伺う前、氷見ラーメンには客として何度か来たことがありました。
どことなく居心地がいい、入りやすい、あまり多くは話さないけど、店主の人柄が良いと伝わってきて、食べ終わって店を出る時に「また来よう」という気持ちになるのです。
そして何よりも、味がしっかりと濃厚でこってり系のスープでありながら、食事の後に変な胃もたれや重さが全く無く、丁寧に作られたのが分かります。
化学調味料の類を一切使わずに素材にこだわるから、味だけではなくそういった食後感にまで結果が現われているのかなと勝手に推測していましたが、地元の食材にこだわり、「氷見の名に恥じないように」と丁寧に仕事をされていると知って、大納得でした。

ご本人のモットーは、『毎日コツコツ、一生懸命』。
お客さんからの「ごちそうさま」が何よりのご褒美だと、朗らかな笑顔で語って下さいました。

氷見愛の込められた一品、是非一度味わってみてはいかがでしょうか。

 

氷見ラーメン本店

【住所】〒 935-0017 富山県 氷見市 丸の内12-7
【TEL】0766-72-1813
【営業時間】
 ■火曜〜土曜
ランチ :11:30〜14:00(LO13:30)
ディナー:18:00〜26:00(LO25:30)
■日曜
スープなくなり次第終了
【定休日】月曜日

出会いから生まれる形、色。ー「FCTRY」でシルクスクリーン体験ー

まだまだ出口の見えない不穏な空気の流れる日々に、じっとりと毛穴を塞ぐような湿気に包まれ、息苦しさを感じてしまう梅雨の季節。
新しいニュースに心が躍りました。
みらいエンジンスタッフの岸本です。

弊社の事務所から徒歩30秒足らずの場所に「FCTRY」(ファクトリー)というシルクスクリーンの工房がオープンしたと聞いて、早速、お邪魔いたしました。
そして今回は、スタッフユニフォームも作らせて頂こうという事で、Tシャツづくりも実際に体験してきましたので、その模様もお届けします!

実はこのFCTRYさん。
以前にもこのブログの記事内に登場しています。
2020年3月、ふるさとワーホリスタッフがヒラクさんのイベントで体験したシルクスクリーンのワークショップ。

当時は店舗を持たずにイベント出展を中心に活動されていたお二人、田中さんと萩原さんが、工房兼お店を開かれたという事です。
そういえば、物件を探しているとき事務所に相談しにいらっしゃっていて、筆者もお会いしました。
あの時のお二方が、いよいよお店を……と感慨深くなりながら、お話を伺ってみました。

お二人は元保育士で、職場の先輩と後輩だったそう。
好きな音楽やファッション、考え方や価値観など、気が合う部分がたくさんあり、友人のような間柄になっていったとか。
そしてお二人とも、雑貨が好きで、将来はお店をやりたいという夢を持っていたそうです。

保育士を退職した後、セレクトショップという目標を抱きながら県内のアパレル店で働く中で、お二人にとって二つの出会いが訪れます。
まずは、インターネット販売が主流の世の中で、県内間でさえも通販の利用が多いと気付いた事。
それがなぜ「出会い」なの?とお思いでしょうか?
お二人がこの状況を知り、ネット販売が主流のアパレル業界だからこそ、モノづくりを体験したり楽しめる場所があればいいのでは、と展望が広がり、次の目標と出会ったからだと、筆者が感じたからです。

お二人の気付きから繋がった次の展開。それもまた「出会い」でした。
共通の趣味の音楽ライブのため福井県を訪れたお二人は、現地で開催されていたモノづくり系イベント内のワークショップに参加したそうです。
そこで出会ったのが、シルクスクリーン。

後にお二人の師匠となる方の元、シルクスクリーンを学ぶ中でお二人の中にどんどん工房に対する気持ちが熱を上げていきます。
「インターネットで市販品を手軽に入手できる時代だからこそ、モノづくりを経験してほしい」「子供達が遊んだり、モノづくりを体験できる場所を作りたい」という想い。
そして、「人生は一度きり。挑戦しよう」という想い。
「無理かもしれないと感じた事や不安はありませんでしたか?」と筆者が尋ねると、「不安もあったけれど、『失敗があるとすれば、やめる時が失敗。今しているのは失敗ではなく経験』という知人の言葉に、なるほどと思った」と語っていました。
あまりにも良い言葉すぎて、筆者、胸に100回くらい刻みたい、なんならその言葉をTシャツにプリントして帰りたいと思いましたが、今回はおとなしく用意してきたみらいエンジンのロゴでスタッフユニフォームを作ります。

今回のTシャツづくりの様子を動画にしましたので、そちらもご覧ください。→【動画URL】

今回用意したデザインはこちら。

みらいエンジンのロゴを用いて、図案を決めました。

版を作るため、原寸サイズで白黒の状態にして持ち込みます。

デザイン原画は紙に手書き等でも良いそうです!

原画を特殊な機械に入れ、版を作っていきます。

その間に色選び。
今回は、Tシャツとポロシャツ各1枚ずつをスタッフ3人分作ることに。
色もサイズも豊富にあります。

ランチバッグやサコッシュもありますね。
手持ちの服やバッグを持ちこむ事も可能だそうです。

生地が決まったら、インクの色を選びます。

インクも少しずつ色を足したり調合して貰えるので、原色でもパステルカラーでも蛍光色でもくすみカラーでも、無限に色を作れるそうです。
こだわりが強く、細かなディティールにまでこだわり抜きたい筆者、「そうなんですねぇ」と穏やかに返事しながら密かに大興奮していました。

そうしている内に版が完成!
作業台にシャツをセットして、柄を乗せる位置を決めます。

位置を決めたら、インクを乗せていきます。

(この辺で急にカメラの調子が悪くなり、ブレブレの見にくい画像となっております。躍動感のある作業の様子をお楽しみください)

完成したものがこちら!

デザインも、インクの色も、柄を入れる位置も、なにもかもが自由。
何もかもが自分次第。
ちょっとした歪みやインクのかすれも‟味‟となって、一工程終わるごとに愛着が増していきます。

生地の色やインクの色や仕上がりで、全く同じ絵柄でも作る人によって全く違う味を持った仕上がりになるので不思議ですし、
何よりも、

めちゃくちゃ楽しい……!!!

ネット通販が主流になっている世の中だからこそ、人の手で作る楽しみや喜びを体験してほしいというお二人の気持ち、ものすごく分かった気がします。

お二人の話を聞く中で浮かび上がったキーワードが「出会い」「ご縁」でした。
様々な出会いがあって、ご縁が繋がって、新しいモノや場所が生まれていく。
インタビューの途中、「お店を開くと決めた時に、『なぜ氷見で?』と言われる事が多かった」とお二人は話していました。

それでも、色んな人の助けや出会いやご縁があって開店の日を迎え、それまでに携わってくれた人達がたくさんお店を訪れてくれる、と嬉しそうに語っていらっしゃいました。
人情とご縁の溢れる氷見らしいエピソードをまた一つ、聞くことが出来て、改めて、氷見の持つ魅力やその温度に触れた気がしました。

缶バッジなら300円~、Tシャツの体験でも1500円~出来ますので、ぜひ一度、足を運んでみてはいかがでしょうか?
新たな趣味、新たなセンス開花の出会いがあるかもしれません。

FCTRY(ファクトリー)

住所
〒935-0011富山県氷見市中央町9-46

営業時間
平日 13:00~18:00
土日 10:00~19:00
定休日 火曜日

メールアドレス
fctry.info@gmail.com

インスタグラム

 

地元再発見、再感動。

少しずつ、世界がいつも通りの日常に戻り始める兆しを感じています。
みらいエンジンスタッフの岸本です。
緊急事態宣言発令中の時間を過ごしながら、今まで当たり前に感じていたこと、今日と同じ明日が当たり前に続くと思って過ごしていた時間や日常が、実は全く当たり前じゃないことに気付かされました。
日本国内の他県の様子だけでなく、世界中の様子を画面で見ながら、自分の今ある生活や、いつも見ている景色、いつもの日常の中にある小さな幸せを再確認しています。
それは、ちょっとした食材を見つめ直す機会にもなりました。

魚のまち氷見というだけあって、季節によって様々な種類の新鮮な魚が当たり前に家庭の食卓に登場します。
冬には寒ブリがやはり定番で有名ですが、「氷見イワシ」ってご存知でしょうか。
広辞苑に乗っているほど、有名だそうです。
なんでも、この氷見イワシを求めて鰤がやって来て氷見寒ブリになる、と。
言い換えれば、氷見寒ブリが美味しいのは、餌である氷見イワシが美味しいからという事です。
その氷見イワシがいま旬を迎えていると。
ここで釣りの趣味でもあれば、釣り竿や道具一式を持って海岸へ走るところです。
そうそう、氷見の海岸付近では、コンビニにも釣り具コーナーがあるんですよ。

もちろん、釣り専門店もたくさんありますが、ちょっとコンビニに立ち寄ったついでに気軽に釣り具を買い足せるのも氷見の海岸沿いならではですね。

のんびりと海面に糸を垂らして、今晩の食材をゲット、という休日の過ごし方も憧れます。
今は世界全体がちょっとした外出も控えているから、のんびり海岸沿いを散歩しながら、防波堤付近に並ぶ釣り人を見たら、「平和な日常が戻ったんだな」なんて感じるかもしれません。
そんな日が一日も早く来ることを願いつつ、人生で釣りの経験が無い筆者はスーパーへGo。
ありました!
朝とれで新鮮な氷見産真イワシが4匹でこのお値段。

安い。家計の味方。
塩焼きにして、おろしポン酢でいただきました。

身が引き締まっていて、大ぶりで、肉厚ながらあっさりとした味。
鰤がつい追いかけてくるのも分かります。

実は筆者、氷見生まれ氷見育ちながら氷見イワシのなんたるかを全く知らなかったので、我が家の母に「信じられない」という目で見られてしまいました。

そして後日、「さすがにこれなら知ってるでしょ」と母が買ってきたのがこちらです。

あっ、ハイ。これはさすがに知っている。
ノドグロ。確か高級魚だよね?めちゃくちゃ高いんだよね?
母、奮発したの?と思いながら値段を見てびっくり。

2匹で約400円!

しかも調理済みなので、パックから出して塩を振ってそのままグリルに乗せるだけ。

お魚捌けない、扱えないという筆者のような人間にとっても優しい仕様になっていて、感激しました。

焼き上がったのがこちら。

あまりはっきりと覚えていないんですけど、人生で初のノドグロかもしれません。
こんなに美味しいお魚食べた事ないって感動するくらいの美味しさでした。
信じられない。
スーパーで安く買って、パックから出して、軽く塩を振って焼いただけで驚きの超絶美味。
素材の良さの圧倒的勝利。
筆者、強く思いました。

氷見市民で良かった……!!!

これも、この状況下で漁に出ている漁師さん、魚屋さんをはじめ、全ての働く人たちに感謝です。
特別な事ではなくても、当たり前の日常の中にある感動や幸せをたくさん見つけていきたいですね。
筆者にとって氷見は生まれ育った地元の町ですが、まだまだ再発見できる良さがたくさんあるような気がしました。

新たな味、新たな楽しみ方との出会い

おうち時間、どう過ごしていますか?

みらいエンジンスタッフの岸本です。

先月始まったサービス、「ヒミイーツ」。
市内でじわじわと広がり、定着しつつあるのを感じます。
友人知人から、どこのお店のあのテイクアウトメニューを試したみたらとっても美味しかった、とか。逆に、美味しかったものをお勧めしてみたりだとか。そういった情報交換が増えてきました。
たくさんのお店が登録されているので、時々サイトを開いては、どのお店にどんなメニューがあるのか筆者も眺めています。
知っているお店があると、ここのお店のこれ美味しいんだよなぁーと美味しい記憶が蘇ったりするのですが、
意外と多いのが、
地元民ながら、まだ入った事の無いお店 です。
場所や名前は知っているけど、どんなメニューがあるのか、価格帯はどんな感じなのか分からなくて入ったことが無いお店。
居酒屋だから、一人で入っていいのかどうか分からないな~と躊躇していたお店。
自分のお休みとお店の定休日が重なっててなかなか行けずにいたお店、などなど。
意外とあるんですよね。
そういったお店の情報がこのヒミイーツに集約されているわけです。

そんなわけで、これを機に
お店の場所も知っていて、名前も聞いた事があるのに、入ったことが無かったお店の味をテイクアウトで試してみることにしました。

今回は、氷見市幸町にある「飛味蔵」さん。

普段はお昼にランチメニュー、夜はお食事もお酒も楽しめるお店として営業されています。

持ち帰りのメニューの中からから揚げ弁当を選びました。
お店の公式ホームページを見ていたら、揚げ物の欄に「オリーブオイルで揚げる」と書いてあったので、気になっていたのです。
お店に出向く前に、電話で注文をしてみました。
ドキドキしながら電話をすると、とっても明るい声の店員さんがご対応くださりました。
ヒミイーツのホームページを見た事を伝えます。
ヒミイーツには、ヒミデリという出前サービスもありますが、今回は私の帰宅ルート上にお店があり、帰りに立ち寄れるので、テイクアウトでお願いしました。

お店に入るのは初めてなのでドキドキします

外にもテイクアウトのメニュー表が置いてありました。

初めての店内に、こんな感じかぁ……とこっそりきょろきょろ。

清潔感があって、綺麗で落ち着いた雰囲気です。
カウンター席と、半個室とお座敷がいくつか。

一度でも足を踏み入れると、次回、お店に入りやすくなりますね。

お弁当を受け取って、帰宅しました。

こちらが、から揚げ弁当。
なんとなく予想していたものよりも、色んな種類のお惣菜が入っててびっくり!

初めて食べる飛味蔵さんの味。
揚げ物はオリーブオイルで揚げてあるので、あっさりとしていて食べやすく、お店のおすすめのひとつに揚げ物が並ぶのも頷けます。
煮物にもしっかり味が沁みていて、ご飯が進みます。
とっても美味しかったです。

さて、このヒミイーツですが、
以前から出前をやっていたよ!というお店でも、新たにテイクアウト専用のお弁当メニューを増やしたというお店が多いようです。

こちらは、氷見市十二町にあるイタリア料理店オリーブさんのお弁当。

紙製の容器と手書き風タッチの優しい雰囲気のリーフレットがとても可愛いです。

オリーブさんのお料理を出前でいただいた事は何度もありますが、お弁当は初めて。

中身はこのような感じ。
氷見産の食材を使った品々がご飯の上に敷き詰められていて、彩り豊か。
味ももちろん、安定の美味しさです。

ヒミイーツ、ヒミデリの開始から、色んなお店のテイクアウトやお弁当を試していますが、お家でひっそりと食べるのはもったいない気がしてきました。
色んなお店のお弁当を持って、見晴らしの良い場所で景色を眺めながら食べたい。
頭の中には早くも、色んな場所の候補が幾つも思い浮かびます。
氷見市は海と山が近いので、海を見下ろせる小高い丘の上の公園がたくさんあります。
朝日山公園もその一つ。

円形に設置された長いベンチは密を避け距離をとって座ってもまだ余裕がありそう。

こちらは、九殿浜という場所。

この画像は冬頃に撮ったものですが、春には野の花が咲き、可愛らしい黄色が視界を彩ってくれます。
座ってお弁当を広げられるベンチもあるし、画像内の坂道を登っていった先には、芝生広場と東屋があって、絶景と美味しいお弁当の両方を味わうピクニックが楽しめそう。

氷見の5月はまだちょっと肌寒い日も多いですが、この先の季節の楽しみ、そして氷見の景色やお店の味の楽しみ方に新たな選択肢が増えた喜びを感じています。

食卓の上にある季節

おうち時間、何をして過ごしていますか?

みらいエンジンスタッフ、そしてアニメオタクの岸本です。
筆者は元々お仕事の日以外は部屋から出ないので、おうち時間は通常運転です。
そんな引きこもりのプロ、筆者の楽しみは、ゆっくりと丁寧にお茶を淹れて美味しいおやつと共にティータイムを満喫すること。
先日公開されたデリバリーシステム『ヒミイーツ』では、お食事だけではなく、パンやお菓子のお店もあります。
たくさんの魅力的なお店の中から、今回気になったのはこちら!

お気付きでしょうか?
画像内の美味しそうなスイーツに添えられた、彩り豊かな花を。

これは撮影用の演出ではないのです。
こちらのお店「Cafe la liberte NAMI」さんの手掛けるスイーツは全てエディブルフラワー、つまり「食べられる花」が使われているんです。

こちらは、3月上旬に市内にあるナミさんのカフェを訪れた際の写真。

抹茶のケーキです。
見た目で華やか、味も美味しい。
そんなスイーツが自宅でも楽しめるんです。

テイクアウトをした場合も、ご覧の通り。

ケーキだけではなく、フルーツやお花が添えられていました。
せっかくのなので、お皿に盛りつけました。

盛りつけたと言っても、ケースから出しただけです。それでも、この映え。
お皿の上に春が来たみたい。
ちなみに、エディブルフラワーの味はというと、しっとりとしていて柔らかなお野菜に近い感覚です。
まだ食べた事ないという方は、ぜひこの機会に味わってみて下さい。

お花見にも行けないこの春、お皿の上でのお花見。
外出を控えなければならないこの時間の中で、季節を感じさせてくれるものはやはり風景や、花や木々の色の移り変わりだと思うのですが、食材もその一つであると思います。
新鮮な旬の食材って、味や色だけではなく、その季節の空気の匂いまで味わわせてくれる気がします。

そんなわけで、
『不要不急の外出は控えSTAY HOME』という大義名分を得て、引きこもりに磨きがかかった筆者。
この機会に、これまであまり積極的にやってこなかった料理にも挑戦してみようかとキッチンに立ってみることにしました!
使うのは、もちろん春が旬の食材。

富山湾の宝石、白エビです。
『待ちに待った富山の味』『白えび解禁』
全県民が待っていたといっても過言ではありません。

今では富山が誇る名産品のひとつに並び、北陸新幹線に乗って食べに来る人も増えましたが、
実は白エビは、昔は市民権が無くて、桜エビの代用品として扱われたり、出汁を取るためだけに使われたりしていたそうです。
それが今では『富山湾の宝石』と呼ばれるまでになるなんて。
筆者が氷見の観光のお仕事に就いていた時も、白エビに関するお問い合わせがとても多かったです。
氷見では白エビ漁を行っていないのですが、県内で水揚げされた朝とれの新鮮な白エビも、氷見市内のスーパーで手に入ります。

近隣の市の特産品も当たり前に生活の中で手に入るのは、ありがたいことですね。

白エビと言えばかき揚げです。
薄くスライスした玉ねぎと一緒にたっぷりの白エビを絡めて揚げます。

衣をつけたら油へ

油の跳ねる音と共に、美味しそうな匂いが立ち込めてきました。
ご飯の上に乗せて、タレをかけたら完成です。

旬の白エビは身が大きくて、ぷりぷりとふわふわの中間のような、何とも言えない柔らかさの中にある甘みと香ばしさとが同居していて、思わず富山湾に感謝したくなりました。
面倒な背ワタとりや殻外しが無いので、料理初心者の筆者にも簡単に調理が出来ました。

素揚げしてさっと塩を振るだけでも超絶美味なのでおすすめです。
揚げ物を目の前にするとビールを欲してしまうのは日本人のDNAに深く刻み込まれた食欲システムなのでしょうか。
抗えない……腹の虫がビールを寄越せと激しく鳴いている……!

お酒が進みすぎるので、注意が必要です。

そしてこの白エビを使った料理もヒミイーツ対応店にありますので、ぜひ色んなお店のメニューを開いて、チェックしてみて下さいね。

白エビが終わる頃には、夏野菜や夏の魚、そして鮎釣りの解禁と、食の楽しみがまだまだ続きます。
旬の食材を口にした時の、身体の中に季節の欠片を取り入れた感覚を楽しみながら、家庭の食卓から季節を楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

 

 

休日、氷見人はどこへ ~山の幸編~

春です。もう春です。
朝夜はまだ肌寒くて暖房器具の欠かせない氷見市でも、日差しや草花の彩度はすっかり春色です。

みらいエンジンスタッフの岸本です。

先日、ふるさとワーキングホリデーに来ている学生さんと話していて、こんなことを聞かれました。

「氷見の方々は、お休みの日はどこにおでかけしているんですか?」

素朴な質問に筆者は「えーと……」と言ったきり、答えることが出来ませんでした。
なぜなら筆者は何度か記事の中でも書かせていただいているとおり、アニメとゲームをこよなく愛するオタクなので、休日は家に引きこもってアニメゲーム三昧という不健康極まりない生活を送っている生き物なのです。
氷見には海もあるし山もある。
しかし画面の中の世界に夢中になり、引きこもっているオタク、それが私です。

次にもしまたワーホリの学生さんに同じ事を聞かれた時の為、大正解100点満点の模範解答をいくつか用意しておこうと決意し、我が家のアクティブマン・母に「オタク以外の氷見人は休日何してるの?」と聞いてみたところ、
「今度の週末、山菜採りに行く」とのお言葉が!
流石、我が家のアクティブ代表。
そんなわけで!
そろそろタケノコが出てくる季節なので、と母の知人にお声がけいただきまして、市内のとある山へお邪魔しました。

春といえど山の中はまだまだ寒かったです。

竹林の中を進んでいくと…

ちょこんと顔を出したタケノコを発見!
地面の中の根っこ部分を断ち切るようにして鍬を入れ、掘り起こします。

掘り起こしたタケノコは、昆布と一緒に味噌煮にしました。

筆者にとってタケノコといえばこの味噌煮が定番中の定番ですが、これが富山県の郷土料理だということを県外に出て初めて知りました。
誰しも一度くらいは経験があるのではないでしょうか。
全国共通だと思っていた食や言葉やルールが、地元特有のものだと気付く瞬間。
思い出しますね……東京に出て間もない頃、おぼろ昆布のおにぎりが郷土料理だと知らなくて、都内のコンビニで探し回った時のことを……
離れてみて初めて気付く地元の良さや癖はたくさんありますが、これもそのひとつですね。

さて、タケノコをゲットした後は、山菜!
美味しそうなわらびを発見しました。

煮物にしてもいいし酢の物もいいし、とヨダレを垂らしながら悩んだ結果、昆布〆(こぶじめ)にしました。
富山県民はなんでも昆布〆にします。
お魚だけでなく、豆腐も、ローストビーフも、なんでも昆布〆。
わらびを昆布〆にすると、ほどよく昆布の香りと塩気がわらびにしみこんで、お酒がすすみまくるので大変危険な美味しさです。

うっかりしていたら見過ごしてしまいそうなこちらは山三つ葉。

おひたしにしました。
素材の味がしっかりしているので、さっと茹でて、鰹節と醤油を少しかけただけでじゅうぶん。
キュッキュと音が鳴りそうな歯ごたえと、三つ葉特有の爽やかな風味。
もう、口の中が一気に春です。春が広がります。

そういえば、東京に住んでいた頃は、春に山菜を買って食べるという事を全くしていなかった気がします。
食に対してあまり興味を持っていなかったから?それとも高価に感じていたから?
考えてみたら、意外な答えに辿りつきました。
我が家では、山菜は山で摘んで入手するものだったので、スーパーで買うって事を思いつきもしなかったんです。
春になると母が「○○さんの山で山菜採ってきた」と言って、袋にいっぱいの山菜を調理していました。
その記憶しかなかったんです。まさに「山の恵み」ですね。
それは今でも変わっていなくて、こうしてタケノコが地面から顔を出し始めると、タケノコ堀りのお誘いをいただいたり、御裾分けでご近所さんから貰ったり。
土が付いたまま新聞紙に包まれたタケノコや山菜を受け取るたびに、あぁそうだ氷見ってそういうところだった、我が地元って、そういう場所だったと気付かされます。
そうして調理されて食卓に並んだ時に、腹を満たしてくれるのは、食材の味や量だけではなく、おすそ分けしてくれた人の笑顔だったり、山で摘み取った時の土の匂いや風の涼しさといった思い出だったりします。
それは画面の中には無いものなので、オタク、時々は二次元世界をお休みして、三次元世界での休日の過ごし方を広げてみようと決めました。