出会いから生まれる形、色。ー「FCTRY」でシルクスクリーン体験ー

まだまだ出口の見えない不穏な空気の流れる日々に、じっとりと毛穴を塞ぐような湿気に包まれ、息苦しさを感じてしまう梅雨の季節。
新しいニュースに心が躍りました。
みらいエンジンスタッフの岸本です。

弊社の事務所から徒歩30秒足らずの場所に「FCTRY」(ファクトリー)というシルクスクリーンの工房がオープンしたと聞いて、早速、お邪魔いたしました。
そして今回は、スタッフユニフォームも作らせて頂こうという事で、Tシャツづくりも実際に体験してきましたので、その模様もお届けします!

実はこのFCTRYさん。
以前にもこのブログの記事内に登場しています。
2020年3月、ふるさとワーホリスタッフがヒラクさんのイベントで体験したシルクスクリーンのワークショップ。

当時は店舗を持たずにイベント出展を中心に活動されていたお二人、田中さんと萩原さんが、工房兼お店を開かれたという事です。
そういえば、物件を探しているとき事務所に相談しにいらっしゃっていて、筆者もお会いしました。
あの時のお二方が、いよいよお店を……と感慨深くなりながら、お話を伺ってみました。

お二人は元保育士で、職場の先輩と後輩だったそう。
好きな音楽やファッション、考え方や価値観など、気が合う部分がたくさんあり、友人のような間柄になっていったとか。
そしてお二人とも、雑貨が好きで、将来はお店をやりたいという夢を持っていたそうです。

保育士を退職した後、セレクトショップという目標を抱きながら県内のアパレル店で働く中で、お二人にとって二つの出会いが訪れます。
まずは、インターネット販売が主流の世の中で、県内間でさえも通販の利用が多いと気付いた事。
それがなぜ「出会い」なの?とお思いでしょうか?
お二人がこの状況を知り、ネット販売が主流のアパレル業界だからこそ、モノづくりを体験したり楽しめる場所があればいいのでは、と展望が広がり、次の目標と出会ったからだと、筆者が感じたからです。

お二人の気付きから繋がった次の展開。それもまた「出会い」でした。
共通の趣味の音楽ライブのため福井県を訪れたお二人は、現地で開催されていたモノづくり系イベント内のワークショップに参加したそうです。
そこで出会ったのが、シルクスクリーン。

後にお二人の師匠となる方の元、シルクスクリーンを学ぶ中でお二人の中にどんどん工房に対する気持ちが熱を上げていきます。
「インターネットで市販品を手軽に入手できる時代だからこそ、モノづくりを経験してほしい」「子供達が遊んだり、モノづくりを体験できる場所を作りたい」という想い。
そして、「人生は一度きり。挑戦しよう」という想い。
「無理かもしれないと感じた事や不安はありませんでしたか?」と筆者が尋ねると、「不安もあったけれど、『失敗があるとすれば、やめる時が失敗。今しているのは失敗ではなく経験』という知人の言葉に、なるほどと思った」と語っていました。
あまりにも良い言葉すぎて、筆者、胸に100回くらい刻みたい、なんならその言葉をTシャツにプリントして帰りたいと思いましたが、今回はおとなしく用意してきたみらいエンジンのロゴでスタッフユニフォームを作ります。

今回のTシャツづくりの様子を動画にしましたので、そちらもご覧ください。→【動画URL】

今回用意したデザインはこちら。

みらいエンジンのロゴを用いて、図案を決めました。

版を作るため、原寸サイズで白黒の状態にして持ち込みます。

デザイン原画は紙に手書き等でも良いそうです!

原画を特殊な機械に入れ、版を作っていきます。

その間に色選び。
今回は、Tシャツとポロシャツ各1枚ずつをスタッフ3人分作ることに。
色もサイズも豊富にあります。

ランチバッグやサコッシュもありますね。
手持ちの服やバッグを持ちこむ事も可能だそうです。

生地が決まったら、インクの色を選びます。

インクも少しずつ色を足したり調合して貰えるので、原色でもパステルカラーでも蛍光色でもくすみカラーでも、無限に色を作れるそうです。
こだわりが強く、細かなディティールにまでこだわり抜きたい筆者、「そうなんですねぇ」と穏やかに返事しながら密かに大興奮していました。

そうしている内に版が完成!
作業台にシャツをセットして、柄を乗せる位置を決めます。

位置を決めたら、インクを乗せていきます。

(この辺で急にカメラの調子が悪くなり、ブレブレの見にくい画像となっております。躍動感のある作業の様子をお楽しみください)

完成したものがこちら!

デザインも、インクの色も、柄を入れる位置も、なにもかもが自由。
何もかもが自分次第。
ちょっとした歪みやインクのかすれも‟味‟となって、一工程終わるごとに愛着が増していきます。

生地の色やインクの色や仕上がりで、全く同じ絵柄でも作る人によって全く違う味を持った仕上がりになるので不思議ですし、
何よりも、

めちゃくちゃ楽しい……!!!

ネット通販が主流になっている世の中だからこそ、人の手で作る楽しみや喜びを体験してほしいというお二人の気持ち、ものすごく分かった気がします。

お二人の話を聞く中で浮かび上がったキーワードが「出会い」「ご縁」でした。
様々な出会いがあって、ご縁が繋がって、新しいモノや場所が生まれていく。
インタビューの途中、「お店を開くと決めた時に、『なぜ氷見で?』と言われる事が多かった」とお二人は話していました。

それでも、色んな人の助けや出会いやご縁があって開店の日を迎え、それまでに携わってくれた人達がたくさんお店を訪れてくれる、と嬉しそうに語っていらっしゃいました。
人情とご縁の溢れる氷見らしいエピソードをまた一つ、聞くことが出来て、改めて、氷見の持つ魅力やその温度に触れた気がしました。

缶バッジなら300円~、Tシャツの体験でも1500円~出来ますので、ぜひ一度、足を運んでみてはいかがでしょうか?
新たな趣味、新たなセンス開花の出会いがあるかもしれません。

FCTRY(ファクトリー)

住所
〒935-0011富山県氷見市中央町9-46

営業時間
平日 13:00~18:00
土日 10:00~19:00
定休日 火曜日

メールアドレス
fctry.info@gmail.com

インスタグラム

 

地元再発見、再感動。

少しずつ、世界がいつも通りの日常に戻り始める兆しを感じています。
みらいエンジンスタッフの岸本です。
緊急事態宣言発令中の時間を過ごしながら、今まで当たり前に感じていたこと、今日と同じ明日が当たり前に続くと思って過ごしていた時間や日常が、実は全く当たり前じゃないことに気付かされました。
日本国内の他県の様子だけでなく、世界中の様子を画面で見ながら、自分の今ある生活や、いつも見ている景色、いつもの日常の中にある小さな幸せを再確認しています。
それは、ちょっとした食材を見つめ直す機会にもなりました。

魚のまち氷見というだけあって、季節によって様々な種類の新鮮な魚が当たり前に家庭の食卓に登場します。
冬には寒ブリがやはり定番で有名ですが、「氷見イワシ」ってご存知でしょうか。
広辞苑に乗っているほど、有名だそうです。
なんでも、この氷見イワシを求めて鰤がやって来て氷見寒ブリになる、と。
言い換えれば、氷見寒ブリが美味しいのは、餌である氷見イワシが美味しいからという事です。
その氷見イワシがいま旬を迎えていると。
ここで釣りの趣味でもあれば、釣り竿や道具一式を持って海岸へ走るところです。
そうそう、氷見の海岸付近では、コンビニにも釣り具コーナーがあるんですよ。

もちろん、釣り専門店もたくさんありますが、ちょっとコンビニに立ち寄ったついでに気軽に釣り具を買い足せるのも氷見の海岸沿いならではですね。

のんびりと海面に糸を垂らして、今晩の食材をゲット、という休日の過ごし方も憧れます。
今は世界全体がちょっとした外出も控えているから、のんびり海岸沿いを散歩しながら、防波堤付近に並ぶ釣り人を見たら、「平和な日常が戻ったんだな」なんて感じるかもしれません。
そんな日が一日も早く来ることを願いつつ、人生で釣りの経験が無い筆者はスーパーへGo。
ありました!
朝とれで新鮮な氷見産真イワシが4匹でこのお値段。

安い。家計の味方。
塩焼きにして、おろしポン酢でいただきました。

身が引き締まっていて、大ぶりで、肉厚ながらあっさりとした味。
鰤がつい追いかけてくるのも分かります。

実は筆者、氷見生まれ氷見育ちながら氷見イワシのなんたるかを全く知らなかったので、我が家の母に「信じられない」という目で見られてしまいました。

そして後日、「さすがにこれなら知ってるでしょ」と母が買ってきたのがこちらです。

あっ、ハイ。これはさすがに知っている。
ノドグロ。確か高級魚だよね?めちゃくちゃ高いんだよね?
母、奮発したの?と思いながら値段を見てびっくり。

2匹で約400円!

しかも調理済みなので、パックから出して塩を振ってそのままグリルに乗せるだけ。

お魚捌けない、扱えないという筆者のような人間にとっても優しい仕様になっていて、感激しました。

焼き上がったのがこちら。

あまりはっきりと覚えていないんですけど、人生で初のノドグロかもしれません。
こんなに美味しいお魚食べた事ないって感動するくらいの美味しさでした。
信じられない。
スーパーで安く買って、パックから出して、軽く塩を振って焼いただけで驚きの超絶美味。
素材の良さの圧倒的勝利。
筆者、強く思いました。

氷見市民で良かった……!!!

これも、この状況下で漁に出ている漁師さん、魚屋さんをはじめ、全ての働く人たちに感謝です。
特別な事ではなくても、当たり前の日常の中にある感動や幸せをたくさん見つけていきたいですね。
筆者にとって氷見は生まれ育った地元の町ですが、まだまだ再発見できる良さがたくさんあるような気がしました。

新たな味、新たな楽しみ方との出会い

おうち時間、どう過ごしていますか?

みらいエンジンスタッフの岸本です。

先月始まったサービス、「ヒミイーツ」。
市内でじわじわと広がり、定着しつつあるのを感じます。
友人知人から、どこのお店のあのテイクアウトメニューを試したみたらとっても美味しかった、とか。逆に、美味しかったものをお勧めしてみたりだとか。そういった情報交換が増えてきました。
たくさんのお店が登録されているので、時々サイトを開いては、どのお店にどんなメニューがあるのか筆者も眺めています。
知っているお店があると、ここのお店のこれ美味しいんだよなぁーと美味しい記憶が蘇ったりするのですが、
意外と多いのが、
地元民ながら、まだ入った事の無いお店 です。
場所や名前は知っているけど、どんなメニューがあるのか、価格帯はどんな感じなのか分からなくて入ったことが無いお店。
居酒屋だから、一人で入っていいのかどうか分からないな~と躊躇していたお店。
自分のお休みとお店の定休日が重なっててなかなか行けずにいたお店、などなど。
意外とあるんですよね。
そういったお店の情報がこのヒミイーツに集約されているわけです。

そんなわけで、これを機に
お店の場所も知っていて、名前も聞いた事があるのに、入ったことが無かったお店の味をテイクアウトで試してみることにしました。

今回は、氷見市幸町にある「飛味蔵」さん。

普段はお昼にランチメニュー、夜はお食事もお酒も楽しめるお店として営業されています。

持ち帰りのメニューの中からから揚げ弁当を選びました。
お店の公式ホームページを見ていたら、揚げ物の欄に「オリーブオイルで揚げる」と書いてあったので、気になっていたのです。
お店に出向く前に、電話で注文をしてみました。
ドキドキしながら電話をすると、とっても明るい声の店員さんがご対応くださりました。
ヒミイーツのホームページを見た事を伝えます。
ヒミイーツには、ヒミデリという出前サービスもありますが、今回は私の帰宅ルート上にお店があり、帰りに立ち寄れるので、テイクアウトでお願いしました。

お店に入るのは初めてなのでドキドキします

外にもテイクアウトのメニュー表が置いてありました。

初めての店内に、こんな感じかぁ……とこっそりきょろきょろ。

清潔感があって、綺麗で落ち着いた雰囲気です。
カウンター席と、半個室とお座敷がいくつか。

一度でも足を踏み入れると、次回、お店に入りやすくなりますね。

お弁当を受け取って、帰宅しました。

こちらが、から揚げ弁当。
なんとなく予想していたものよりも、色んな種類のお惣菜が入っててびっくり!

初めて食べる飛味蔵さんの味。
揚げ物はオリーブオイルで揚げてあるので、あっさりとしていて食べやすく、お店のおすすめのひとつに揚げ物が並ぶのも頷けます。
煮物にもしっかり味が沁みていて、ご飯が進みます。
とっても美味しかったです。

さて、このヒミイーツですが、
以前から出前をやっていたよ!というお店でも、新たにテイクアウト専用のお弁当メニューを増やしたというお店が多いようです。

こちらは、氷見市十二町にあるイタリア料理店オリーブさんのお弁当。

紙製の容器と手書き風タッチの優しい雰囲気のリーフレットがとても可愛いです。

オリーブさんのお料理を出前でいただいた事は何度もありますが、お弁当は初めて。

中身はこのような感じ。
氷見産の食材を使った品々がご飯の上に敷き詰められていて、彩り豊か。
味ももちろん、安定の美味しさです。

ヒミイーツ、ヒミデリの開始から、色んなお店のテイクアウトやお弁当を試していますが、お家でひっそりと食べるのはもったいない気がしてきました。
色んなお店のお弁当を持って、見晴らしの良い場所で景色を眺めながら食べたい。
頭の中には早くも、色んな場所の候補が幾つも思い浮かびます。
氷見市は海と山が近いので、海を見下ろせる小高い丘の上の公園がたくさんあります。
朝日山公園もその一つ。

円形に設置された長いベンチは密を避け距離をとって座ってもまだ余裕がありそう。

こちらは、九殿浜という場所。

この画像は冬頃に撮ったものですが、春には野の花が咲き、可愛らしい黄色が視界を彩ってくれます。
座ってお弁当を広げられるベンチもあるし、画像内の坂道を登っていった先には、芝生広場と東屋があって、絶景と美味しいお弁当の両方を味わうピクニックが楽しめそう。

氷見の5月はまだちょっと肌寒い日も多いですが、この先の季節の楽しみ、そして氷見の景色やお店の味の楽しみ方に新たな選択肢が増えた喜びを感じています。

食卓の上にある季節

おうち時間、何をして過ごしていますか?

みらいエンジンスタッフ、そしてアニメオタクの岸本です。
筆者は元々お仕事の日以外は部屋から出ないので、おうち時間は通常運転です。
そんな引きこもりのプロ、筆者の楽しみは、ゆっくりと丁寧にお茶を淹れて美味しいおやつと共にティータイムを満喫すること。
先日公開されたデリバリーシステム『ヒミイーツ』では、お食事だけではなく、パンやお菓子のお店もあります。
たくさんの魅力的なお店の中から、今回気になったのはこちら!

お気付きでしょうか?
画像内の美味しそうなスイーツに添えられた、彩り豊かな花を。

これは撮影用の演出ではないのです。
こちらのお店「Cafe la liberte NAMI」さんの手掛けるスイーツは全てエディブルフラワー、つまり「食べられる花」が使われているんです。

こちらは、3月上旬に市内にあるナミさんのカフェを訪れた際の写真。

抹茶のケーキです。
見た目で華やか、味も美味しい。
そんなスイーツが自宅でも楽しめるんです。

テイクアウトをした場合も、ご覧の通り。

ケーキだけではなく、フルーツやお花が添えられていました。
せっかくのなので、お皿に盛りつけました。

盛りつけたと言っても、ケースから出しただけです。それでも、この映え。
お皿の上に春が来たみたい。
ちなみに、エディブルフラワーの味はというと、しっとりとしていて柔らかなお野菜に近い感覚です。
まだ食べた事ないという方は、ぜひこの機会に味わってみて下さい。

お花見にも行けないこの春、お皿の上でのお花見。
外出を控えなければならないこの時間の中で、季節を感じさせてくれるものはやはり風景や、花や木々の色の移り変わりだと思うのですが、食材もその一つであると思います。
新鮮な旬の食材って、味や色だけではなく、その季節の空気の匂いまで味わわせてくれる気がします。

そんなわけで、
『不要不急の外出は控えSTAY HOME』という大義名分を得て、引きこもりに磨きがかかった筆者。
この機会に、これまであまり積極的にやってこなかった料理にも挑戦してみようかとキッチンに立ってみることにしました!
使うのは、もちろん春が旬の食材。

富山湾の宝石、白エビです。
『待ちに待った富山の味』『白えび解禁』
全県民が待っていたといっても過言ではありません。

今では富山が誇る名産品のひとつに並び、北陸新幹線に乗って食べに来る人も増えましたが、
実は白エビは、昔は市民権が無くて、桜エビの代用品として扱われたり、出汁を取るためだけに使われたりしていたそうです。
それが今では『富山湾の宝石』と呼ばれるまでになるなんて。
筆者が氷見の観光のお仕事に就いていた時も、白エビに関するお問い合わせがとても多かったです。
氷見では白エビ漁を行っていないのですが、県内で水揚げされた朝とれの新鮮な白エビも、氷見市内のスーパーで手に入ります。

近隣の市の特産品も当たり前に生活の中で手に入るのは、ありがたいことですね。

白エビと言えばかき揚げです。
薄くスライスした玉ねぎと一緒にたっぷりの白エビを絡めて揚げます。

衣をつけたら油へ

油の跳ねる音と共に、美味しそうな匂いが立ち込めてきました。
ご飯の上に乗せて、タレをかけたら完成です。

旬の白エビは身が大きくて、ぷりぷりとふわふわの中間のような、何とも言えない柔らかさの中にある甘みと香ばしさとが同居していて、思わず富山湾に感謝したくなりました。
面倒な背ワタとりや殻外しが無いので、料理初心者の筆者にも簡単に調理が出来ました。

素揚げしてさっと塩を振るだけでも超絶美味なのでおすすめです。
揚げ物を目の前にするとビールを欲してしまうのは日本人のDNAに深く刻み込まれた食欲システムなのでしょうか。
抗えない……腹の虫がビールを寄越せと激しく鳴いている……!

お酒が進みすぎるので、注意が必要です。

そしてこの白エビを使った料理もヒミイーツ対応店にありますので、ぜひ色んなお店のメニューを開いて、チェックしてみて下さいね。

白エビが終わる頃には、夏野菜や夏の魚、そして鮎釣りの解禁と、食の楽しみがまだまだ続きます。
旬の食材を口にした時の、身体の中に季節の欠片を取り入れた感覚を楽しみながら、家庭の食卓から季節を楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

 

 

休日、氷見人はどこへ ~山の幸編~

春です。もう春です。
朝夜はまだ肌寒くて暖房器具の欠かせない氷見市でも、日差しや草花の彩度はすっかり春色です。

みらいエンジンスタッフの岸本です。

先日、ふるさとワーキングホリデーに来ている学生さんと話していて、こんなことを聞かれました。

「氷見の方々は、お休みの日はどこにおでかけしているんですか?」

素朴な質問に筆者は「えーと……」と言ったきり、答えることが出来ませんでした。
なぜなら筆者は何度か記事の中でも書かせていただいているとおり、アニメとゲームをこよなく愛するオタクなので、休日は家に引きこもってアニメゲーム三昧という不健康極まりない生活を送っている生き物なのです。
氷見には海もあるし山もある。
しかし画面の中の世界に夢中になり、引きこもっているオタク、それが私です。

次にもしまたワーホリの学生さんに同じ事を聞かれた時の為、大正解100点満点の模範解答をいくつか用意しておこうと決意し、我が家のアクティブマン・母に「オタク以外の氷見人は休日何してるの?」と聞いてみたところ、
「今度の週末、山菜採りに行く」とのお言葉が!
流石、我が家のアクティブ代表。
そんなわけで!
そろそろタケノコが出てくる季節なので、と母の知人にお声がけいただきまして、市内のとある山へお邪魔しました。

春といえど山の中はまだまだ寒かったです。

竹林の中を進んでいくと…

ちょこんと顔を出したタケノコを発見!
地面の中の根っこ部分を断ち切るようにして鍬を入れ、掘り起こします。

掘り起こしたタケノコは、昆布と一緒に味噌煮にしました。

筆者にとってタケノコといえばこの味噌煮が定番中の定番ですが、これが富山県の郷土料理だということを県外に出て初めて知りました。
誰しも一度くらいは経験があるのではないでしょうか。
全国共通だと思っていた食や言葉やルールが、地元特有のものだと気付く瞬間。
思い出しますね……東京に出て間もない頃、おぼろ昆布のおにぎりが郷土料理だと知らなくて、都内のコンビニで探し回った時のことを……
離れてみて初めて気付く地元の良さや癖はたくさんありますが、これもそのひとつですね。

さて、タケノコをゲットした後は、山菜!
美味しそうなわらびを発見しました。

煮物にしてもいいし酢の物もいいし、とヨダレを垂らしながら悩んだ結果、昆布〆(こぶじめ)にしました。
富山県民はなんでも昆布〆にします。
お魚だけでなく、豆腐も、ローストビーフも、なんでも昆布〆。
わらびを昆布〆にすると、ほどよく昆布の香りと塩気がわらびにしみこんで、お酒がすすみまくるので大変危険な美味しさです。

うっかりしていたら見過ごしてしまいそうなこちらは山三つ葉。

おひたしにしました。
素材の味がしっかりしているので、さっと茹でて、鰹節と醤油を少しかけただけでじゅうぶん。
キュッキュと音が鳴りそうな歯ごたえと、三つ葉特有の爽やかな風味。
もう、口の中が一気に春です。春が広がります。

そういえば、東京に住んでいた頃は、春に山菜を買って食べるという事を全くしていなかった気がします。
食に対してあまり興味を持っていなかったから?それとも高価に感じていたから?
考えてみたら、意外な答えに辿りつきました。
我が家では、山菜は山で摘んで入手するものだったので、スーパーで買うって事を思いつきもしなかったんです。
春になると母が「○○さんの山で山菜採ってきた」と言って、袋にいっぱいの山菜を調理していました。
その記憶しかなかったんです。まさに「山の恵み」ですね。
それは今でも変わっていなくて、こうしてタケノコが地面から顔を出し始めると、タケノコ堀りのお誘いをいただいたり、御裾分けでご近所さんから貰ったり。
土が付いたまま新聞紙に包まれたタケノコや山菜を受け取るたびに、あぁそうだ氷見ってそういうところだった、我が地元って、そういう場所だったと気付かされます。
そうして調理されて食卓に並んだ時に、腹を満たしてくれるのは、食材の味や量だけではなく、おすそ分けしてくれた人の笑顔だったり、山で摘み取った時の土の匂いや風の涼しさといった思い出だったりします。
それは画面の中には無いものなので、オタク、時々は二次元世界をお休みして、三次元世界での休日の過ごし方を広げてみようと決めました。

信念と、改革と。町のお豆腐やさん

町の豆腐店と聞いて思い浮かべるのは、水の張られた容器から丁寧に豆腐を掬う職人の手と、蒸された大豆の湯気。
しかし最近のお豆腐屋さんはどうやら、サラダやデザートまであるらしい。

見習い相談員の岸本です。
氷見市の中心市街地に位置する商店街の中に、「さがのや」さんというお豆腐屋さんがあります。筆者宅からすぐ近くなので、ずっと気になってはいたのですが、聞けば、どうやら京都の料亭で修業した板前さんがお店を継ぎ、豆腐だけでなくお惣菜やデザートを手掛けているとか。
気になる……!
そんなわけで行ってきました。

かねてより、若いご夫婦が色々なメニューを展開していると聞いて、気になっていたのです。

氷見駅からは徒歩約8分程度。
朝9時半から開店し、商品が売り切れ次第終了との事だったので、早めの時間に行ってみました。

さがのやのご主人に写真撮影をお願いしたところ、照れて恥ずかしがっていらっしゃったので、手元だけ撮らせていただきました。
京都のご出身との事ですが、話していてあまり京都訛りは感じませんね。
氷見に来て10年。身も心も言葉もすっかり氷見人といったところでしょうか?
初めに氷見に来た時の印象を聞くと、「立山が綺麗で感動した」「ブリが美味しかった。塩焼きが本当に美味しい!」と、景色、そして食の豊かさがやはり印象に残ったようです。
他にも、「スーパーの半額シールのお刺身でも美味しい」、「焼き魚の骨付きのはちめ、イシダイが当たり前なことに驚いた」、「赤巻き蒲鉾が何にでも入っているのが不思議だった」、「氷見牛メンチカツが美味しい」など、やはり板前さんだけあって、ついついグルメチェックが捗ったようです。

それでは、氷見の人の印象はどうだったのでしょうか?
ここでご主人の口から飛び出したのは、「氷見の人の「分かったよ」という口癖が素敵だなと思った」という言葉。
筆者、氷見生まれ氷見育ちですが、「分かったよ」という口癖を特に意識したことは無かったので、この言葉にはとっても衝撃でした。
さらに「気さくな人、穏やかな人が多い」と話すご主人も穏やかな笑顔で、住み始めた当初の事を振り返りながら「近所付き合いで色んなことを教えてもらった。聞きやすい、教えてくれる、みんな親切でいじわるな人がいない」と話してくれました。

そんなご主人、料理人から豆腐屋への転身についてはどうでしたかと尋ねると、急に顔つきが職人のそれに変わります。
「豆腐作りは水とにがりのみ。非常に難しい。商売としては、食に関する職業の人だけでなく、色んな界隈の人たちとの繋がりや付き合いを広げて、多種多様なお仕事をいただいている」
穏やかな表情ながら職人の顔を見せるご主人。
言葉の端々に拘りの強さを感じて、豆腐を作る上でのポリシーを尋ねるとと、「自分の欲しいものより相手のニーズ 」というキーワードが出ました。
「自分がやりたいことよりも、相手のリクエストに応える、相手が求めているものを作るようにしている」、「相手が欲しいものに今までの経験を重ねたり、出店するイベントの空気感や雰囲気に合わせ、和食以外のものも作ったりする」という意外なお答え。
筆者としては、職人というものは絶対に己を曲げず、妥協もしない、といったイメージがあったのです。
ところが、次の言葉を聞いて、大納得しました。
「味に繋がらないことはしたくない」
「ヘルシーさだけを求めて味は二の次で終わるのではなく、美味しさの裏側に素材の良さ、成分の割合があるもの。味に繋がってこそ」
そう力説するご主人。奥さんと試行錯誤しながら作り出すさがのやさんの商品は、大豆の割合が上位、おからや豆乳をふんだんに使用した上で、味も大切にしているのだとか。

ここで「良かったら食べてみてください」と、冬季限定の柚子豆腐が登場。
筆者のテンション、今日イチで最高潮。
「いいんですか!?」と言い終わらない内にスプーンを掴み、いただきました。

ふわふわの見た目からは想像もつかない程、豆の味がしっかりとしているのでお醤油が不要です。
胃に優しそうな温かさで、朝ごはんやあまり食欲の無いときにとても良さそう。そう感じました。
ささやかに拡がる柚子の風味に隠れて、味覚の端で微かに主張する唐辛子の気配。
よーく見ると赤い粒が見えます。

もう一点、試食させて頂いたのは、豆腐の味噌漬け。

一口食べて、衝撃。
「豆腐の味噌漬け」というワードからは想像もつかないくらい、イタリアンなお味と食感。
「週末に、ワイン片手に映画を見ながらおつまみにするイメージで、クラッカーとか野菜に付けて食べてもらえたら」と笑顔のご主人。
分かります。すごくよく分かります。
これは白ごはんじゃない。
今すぐクラッカーにディップしたいです。
味の想像がつかない、という方。ぜひご賞味ください。
筆者の数少ないボキャブラリーを総動員しても「クリームチーズみたい」という事しか言えないのですが、クリームチーズよりもカロリーが低く、胃もたれもせず、まさに、「ヘルシーなだけでなく、味に繋がっている」んです!

大興奮のまま、あっという間に時間は過ぎ去ります。
少しの時間でしたが、豆腐に懸ける想いや商品開発を語ってくれたご主人。
お店を出ようと扉を開けると、目の前に広がった商店街の光景に、試食させて頂いた柚子豆腐の優しい香りの記憶が重なります。
先日、からあげ店を取材した時にも感じた事ですが、商店街とお惣菜の香りって、なぜこんなにも相性が良いんでしょうね。

帰り際に、こちらの商品を購入いたしました。

このボリュームが二つ入りで550円!
食卓に優しいお値段……しかも、外側のあげも中に詰められた具材も全て手作りと分かっているので、安心感があります。
生産者の顔が見えるって大切ですね。
さっそく、夕飯のおかずにしました。
真空状態で冷凍してあるので、袋のまま湯煎します。中火で、だいたい6分~10分程度。

袋を開けてお皿に盛るだけという手軽さにどことなく罪悪感。
こんなに楽でいいんだろうか。
そんな気持ちから逃れるため、見本の写真にならってネギを盛ってみました。

巾着の中には、キクラゲと氷見牛とお餅の3種の具材がぎゅうぎゅうに詰め込まれていて、箸を差し入れた場所からほろりと零れそうになるキクラゲや氷見牛に、とろとろに溶けたお餅が良い具合に絡んで引き留めます。
あっさりとしているのに、しつこすぎない絶妙なしっかりとした味付け。
上品な口当たりの和風出汁と、罪悪感から添えたネギの歯ごたえがアクセントになって、完食するまでの間に「これが一つ275円だなんて信じられない」を何度言ったか分かりません。
美味しいものを食べ終わった後の、食事に対する満足度が凄かったです。
使う素材選びにも、組み合わせや味のバランスにも、お皿に盛りつけた時の見た目も、全ての工程にご主人のこだわりが息づいているのを感じて、「味に繋がらないことはしたくない」「全ての商品に思い入れがあり自信作」の言葉の意味が分かりました。
インタビューの最中にご主人は「自分は天才タイプじゃない」と仰っていましたが、この味、触感や見た目のバランスはご主人のひたむきな努力や想いの結晶の内のひとつであると確信しました。
そして、こんな風に商品ひとつひとつに想いや信念、こだわりを込めて商売をしている方が、この商店街にはまだまだいらっしゃるのかもしれない、とも。

「さがのや」さん、そして筆者宅のある氷見商店街は、筆者が幼い頃は活気にあふれていて、八百屋の店先には新鮮な野菜が並び、魚屋のショーケースには朝どれの魚や、透明感のある刺身や焼き魚が並び、精肉店からは揚げたてのコロッケの匂いが行き交う人の空腹をつついて誘うように漂っていました。
人の数、ではなく、笑顔や声や足音、そういった『人のぬくもり』がそこにありました。
その記憶も徐々に色あせつつあって、寂しくもあり、時代の流れと共にそれも仕方のない事だと思う気持ちもありましたが、こうして商店街を歩いてお店に入り、作り手から直接商品を受け取ると、人のぬくもりが確かにここに存在している事を感じました。

 

さがのや/(有)坂津豆富店

◇ 定 休 日: 日祝
◇ 営業時間:(月~金)9:30~17:30 (商品なくなり次第終了)
(土)  前日までのご注文のみ受取可

◇ 住  所: 富山県氷見市本町9-4
◇ 電話/FAX: 0766-72-0575
◇ Facebook: @saganoyatofu

山の中の癒し空間「Cafe 芽衣」

3月。別れの季節でもあり、これから始まる新しいあれこれへの期待に胸を躍らせる季節でもあります。
見習い相談員の岸本です。
市内にある筆者の好きなカフェも、しばらくお休みされていたのですが、この3月から営業を再開したと聞いて、行ってまいりました!

氷見駅付近にある筆者宅から山に向かって車で進む事、約10分。
山の緑に囲まれるようにして、可愛い外観が見えてきました。

車から降りると、肌に染み込む様な澄んだ山の空気に、思わず深呼吸。
これから訪れる春の陽気に、少しだけ冬の名残の冷たさが残っていて、それがなんとも気持ちいい。
筆者の家は海の近くなので、どうしても徒歩でふらっと行ける海岸沿いに行きがちですが、定期的に山の空気も吸いに来ようと決めました。
階段を上がると、お伽噺に出てきそうな可愛らしい雰囲気のドアを開けます。

柔らかな光に満たされた、優しい雰囲気の店内です。
穏やかな笑顔の店主が迎え入れてくれました。

紅茶とお菓子をお願いしました。

普段はケーキもありますが、本日のお菓子は氷見産そば粉のクッキー。
優しい甘みと軽い歯ごたえ、店内の柔らかい雰囲気も相まって、
なんていうか、こう、……

このままここで眠れそう……ここにお布団敷いてください……

そんな不思議な安心感に包まれます。

お茶を飲んでいるうちに空がすっかり雨模様。
しとしとと静かに響く雨の音も良いですが、晴天の日に窓から見える景色がこちら。


(撮影:5月)

の、

のどか……!!!!!!!!!

緑って、疲れ目に効くんですよ。
画面を見すぎなオタクの目に緑が沁みます…

店内に飾られた絵は、常連客の方の作品だとか。

柔らかな淡い色使いの中に隠されたメッセージ性を感じてしまい、思わずじいっと眺めてしまいます。
それにしても、癒し効果が凄い…
まさに山の中の隠れ家と呼ぶに相応しい空間です。
優しい店内の雰囲気に癒されて、美味しいお菓子とお茶が心に栄養を与えて、ゲームのやりすぎで疲れた目を緑で癒して、透き通った山の空気を肺いっぱいに吸いこんで……
色んなものがリセットされる感覚があります。
それはまさに、毎日の生活からふと抜け出して、田舎に帰ってきたときの感覚と似ています。
私はもう生活を実家に戻したので、「日常から離れて故郷に帰省する」ということが無いのですが、概念としてのそれを久々に味わった気がします。

時間が遅かったので、店内のお客さんは筆者卓だけ。
店主の方がお店を再開した経緯や、お客様とのご縁について話してくれました。

ケガや病気を乗り越えた時に、お店との向き合い方も変わって、誰かの為ではなく、自分が楽しみながら時間を過ごせるようなお店にしようと思ったのだとか。
「一人でふらりと来て、ゆっくりと1対1で静かに話したり、会話はしなくてもぼんやりとしたり。そんな場所にしてもらえたら」と思いを語ってくれました。
市内外だけでなく、県外にも様々なご友人やお知り合いが多い店主は、性別、人種、多岐にわたって「よそ者」という考え方が無くなって欲しいという想いがあり、氷見もそういったオープンな場所になって欲しい、とも。
穏やかな口調ながら、熱い気持ちを抱いていらっしゃるのが垣間見えて、打つ相槌も自然と強くなりました。

閉店の時間までたっぷりとお話をさせて頂いて、お店を出ると雨が上がっていました。

静かな場所でお茶を楽しみたい時、癒しの空気に包まれたい時、訪れてみては如何でしょうか。

「小さなカフェ 芽衣」
住 所:氷見市北八代483
電 話:0766 74 6532
ブログ:https://ameblo.jp/hatumemei/
(営業日、時間等は上記のブログでご確認ください)

海辺の町暮らしの良さを噛みしめる春

氷見は鮮魚のイメージが強いですが、春先にはとっても美味しい天然のワカメも獲れるって、ご存知でしたか?
氷見生まれ氷見育ちの筆者も実は知りませんでした(笑)
見習い相談員の岸本です。
そもそも、ワカメや昆布のような海藻類に味の違いを感じた事の無い人種だったのですが、「天然のワカメは風味が全然違うよ!」と聞いて、早速スーパーへ。

ありました。これが氷見産、天然生ワカメ。
ひとパックがこんなにもお安いのは地元価格なのだとか。
ケースの前にいたら鮮魚店のおじさんが食べ方や調理方法、保存方法を教えてくれました。
真水で洗ってから、さっと茹でてポン酢だけでもいいし、食べきれなければ冷凍するか、干して乾燥させておけばいいそうです。

そんなわけでさっそく買って帰って夕食にいただきました!
我が家の定番レシピ、きゅうりと和えた酢の物です。

食べてみると、確かに乾燥ワカメと全く違った美味しさ!
これまで食べてきたワカメはペラペラっとした薄いものでしたが、これは肉厚な歯ごたえがあって、磯の風味がしっかりと舌の上に広がります。

食べきれなかった分は、教えてもらった通り、干しました。じゃじゃん。

ワカメを抱えて、さてどうやって干そうかと悩んでいたら、母の手によってあっという間にこうなりました。
今年はありがたい事に晴天の日が多くて、しかしながら風はまだまだ冷たいので、日光と程よく乾燥した空気と寒風という、非常に良い条件で干されていきます。
我が家から海岸までは非常に近いので、時折、車が走り抜けていく音の隙間に波の音が聞こえて、春風に靡いてベランダでそよそよと泳いでいる緑色を眺めていると、海辺の町の中に自分の暮らしがあることを実感します。
干すと旨味がぎゅっと濃縮されてまた一味違った美味しさを楽しめるらしいので、楽しみですね。

そして、海辺の暮らしといえば、こちらも!
ワカメを買いに行ったときに立ち寄ったホームセンターで見かけた、ホタルイカ漁コーナー!

氷見の浜ではホタルイカは獲れませんが、ホタルイカで有名な魚津や滑川までは車で約1時間半。
ちょっと遠い…なんて思いますか?
なんと、氷見から車で約15分の雨晴海岸でもホタルイカを獲ることが出来ます!
そのため、漁の解禁時期になると、こうして氷見のホームセンターに専用道具コーナーが出現します。
筆者はホタルイカを獲りに行ったことはありませんが、このコーナーを見かけると、「そろそろホタルイカの季節か」と感じます。
手袋、保冷用の箱、頭に装着するライト(懐中電灯)、画像には映っていませんが長靴やバケツもあります。
そしてここにご注目。

ホタルイカは新月の日に現れるそうで、日程も書いてあるという親切設計。
「網とバケツ、懐中電灯を持って行ってみよう!」という言葉通り、揃っています、必要品。

アルミスライドネット 二段 ―丸型―

なんだか、アニメ好きの心にひどく刺さります。
効果音を付けながら叫びたくなる商品名。二段、というところに変形ロボットの系譜を感じます。
強そうです。たくさん獲れそうな気がしてきました。
富山県民でありながら人生の内でホタルイカをそこまで食べてこなかったのですが、我が家の母が「たこ焼き器を使ってアヒージョにしたらすっごく美味しいのよ!」と教えてくれました。
にんにくと鷹の爪で香りづけしたオリーブオイルにホタルイカ……想像しただけで、いや、想像しなくてもそんなの絶対美味しいに違いないです。
生唾を飲み下ろし、喉をごくりと鳴らしながら思いました。
絶対に食べたい。
今年の春には、頭にライトをつけ、アルミスライドネット二段丸形を装備した筆者が新月の夜の海岸に現れるかもしれません。

海辺の暮らし、体験して楽しい、食べて美味しいの二重丸だと、少し早く訪れそうな春先にワクワクしています。

都心でのんびり氷見トーク!『Little HIMI vol.3』レポート

今年の冬は例年より暖かく、快晴の日が氷見でも続いています。
見習い相談員の岸本です。

さて、今回お伝えするのは、そんな氷見の様子を東京で語るイベント『Little HIMI』第3回の様子です。
氷見市への移住促進を図る交流の場として企画したこちらのイベントは、今回で3回目になります。
このイベント自体は移住を検討している方だけを対象としたものではなく、氷見・富山をキーワードとした敷居の低い交流会となっています。
「氷見や富山が少し気になる」「移住に興味があるけど、不安もある」
そんな方に、氷見市へ移住された方のリアルな体験談をお届けしたり、氷見に纏わる食事を味わっていただきながら気軽に会話をして氷見や移住の事を知って欲しい。そんな想いで企画しています。

今回のゲストは、
1.魚の皮加工職人でお馴染み野口さん
2.当サイトでも空気感のある写真と文章が好評な写真家北条さん
3.テイクアウト専門のカレー店を営む『ひみつカレー』仲さん
この三名が、氷見の魅力についてたっぷりと話を聞かせてくださいました!

2月8日土曜日、東京都は神田にあるレンタルスペースが今回のLittle HIMIの会場です。
来場いただいたお客様は全部で8名。20代から50代までの男女で、出身も様々です。

一人目のゲストトークは魚の革加工職人、野口さんによる『氷見での暮らし』紹介です。

野口さんは高知出身で、大学時代に革の加工をしながら魚の皮の加工品と偶然に出会い、氷見市在住の革職人釣賀さんとの出会いもあって氷 見市に移住してこられました。
当サイトでも、魚や釣りに関する記事を多数書いてくださっています。本当に釣りも魚もお好きなんですね。

魚の皮加工を生業している氷見での暮らしについて「海や魚がすごく身近にある場所で、好きなものに触れながら、好きな仕事をしているこの日々が本当に楽しい」と仰っていました。
トーク中には、海が生活の中にあることや、新鮮な魚、特に高級魚を自分で釣って食べられるという豊かな食生活の魅力について語っていらっしゃいました。

こちらは各テーブルに見本として配られた、製品に仕立て上げる前の『素材』の状態の魚の皮です。

実際に手に取ってみるととても軽いのにしっかりとした加工が施されているためか、すごく丈夫そうな質感でした。
魚の皮というワードから連想するような匂いも全く無く、そして革製品特有の匂いも無い。
しかしおそらく、一匹の魚から得られる皮の量がこの一枚なら、財布など一つの製品を完成させるまでに加工する皮の量はどれほどなのでしょうか。
考えてみただけで少し気が遠くなってしまって、同時に、野口さんの仕事への情熱も伝わってきました。

野口さんの発表が終わると、会場の空気が少し柔らかくなりました。
お客様はお一人参加の方が多く、みなさん最初は緊張された面持ちでしたが、一人目のゲストトークが終わる頃には、すっかり場の空気に馴染んでいらっしゃいました。

そして、二人目のゲストトーク、写真家の北条さんの発表です。

富山県内から海外生活を経て氷見へ移住された北条さん。
市内で個展を開いた時の事を振り返り「自分のような市外から来た人間にも、快く個展を開かせてくれた」と語り、氷見に住む人達の温かさに触れた経験を話してくださいました。

その経験から、氷見を「挑戦しやすい街」だと語る北条さん。
確かに、筆者自身が氷見の友人や知人に「市内でこんな事をやってみたいんだよなぁ」と、まだはっきりとした輪郭も出来上がっていないぼんやりとした夢を語った時も、「いいじゃない、やってみたら」と言われる事ばかりでした。
挑戦する人の背中を押してくれる街。我が地元ながらそういった場所は貴重かもしれないと感じました。
「こんなことがやりたい!」と自分一人の目標や夢が、気が付いたら色んな人のご縁や協力や応援で少しずつ達成に繋がっていく。お話しの最後に、北条さんは氷見を「ひとりではないと気付かされる街」と締め括られました。

移住して以来、日毎に氷見愛が強くなっていっている北条さん。
最近では、氷見の魅力を発信するYoutubeチャンネル『Himigraph Channel』も開設され、ご自身の肩書も写真家からHimigrapher(ヒミグラファー)へと進化されていました。
そして、撮られる写真からも「氷見の良さを伝えたい!」という気持ちをバシバシ感じます。
筆者が市の観光のお仕事に携わらせて頂いた時にも、氷見へ写真を撮りに来る方が非常に多いと感じていましたが、北条さんの写真には、風景だけでなく、そこに暮らす人々の体温や息遣いまで込められているような気がします。それはやはり、住んでみて肌で感じたものが、ファインダー越しに切り取る一瞬の中に現れているからなのでしょうね。

さて、ここまで男性二人の発表が続きましたが、三人目、ラストを飾るのは、氷見で大人気のテイクアウト専門カレー店『ひみつカレー』の店主、仲さんです。

関西出身の仲さんらしい軽快な喋りで、会場は更に笑顔と笑い声で溢れていきます。
氷見に移住されてから、テイクアウト専門のカレー店を始められた仲さん。
現在はお店を運営しながら、イベント出店、スパイス講座、そして県内に二店舗目をオープンさせるなど、幅広く活躍しています。

しかし、氷見に移住したばかりの頃は、思うようにいかないことや、なかなか希望通りの仕事に出会えなかった事もあったとか。

そこからお店を始めようと思い立った経緯などを、包み隠さずストレートな言葉で伝えて下さるので、聞いてるこちら側としても、移住した時のリアルな日常の想像が頭に浮かびます。

市内外のイベントや普段の生活の中で、周りの人に支えられたり助けられたりすることが多かったそうで、氷見の人々の優しさについても語っていらっしゃいました。

仲さんのお話が終わり、スパイスの香りが漂ってきそうな内容にお腹の虫が騒ぎ始めたところで、ランチタイムに突入です。
今回のメニューは、お話を終えたばかりの仲さん特性の「ひみつカレー Little Himi特別版」!

一皿で二つの味を楽しめる、なんとも贅沢な仕上がりでした。
画像手前は、氷見産のにぼしを使った煮干しカレー。隠し味的なものかと思いきや、具としても小さな煮干しが入っていました。
真ん中に盛られたお米も氷見産。パクチーで飾られた白い山を越えると、これまた氷見の名物、氷見牛を柔らかく煮込んだ氷見牛カレー。
お肉がしっかりとした形で残っていたのでそれなりの歯ごたえを想像しながら頬張ると、びっくりするくらいの柔らかさで口の中で溶けていきました。

そしておやつに、市内の豆腐店「さがのや」さんのマフィン。
温かいお飲み物に、氷見のハトムギ茶をご用意いたしました。

途中、席替えをしながら、2つの島に分かれてテーブルトークに花が咲きます。
年齢も出身地も、移住を考える理由や背景も様々。
それぞれの経験や想いを交えながら、すっかり打ち解けたご様子で、どの参加者さんにも笑顔が溢れておりました。

交流会は最後まで大盛り上がりのうちに閉会の時間を迎え、お帰りの際には、ますます氷見への興味が湧いた!」という嬉しいお声もたくさんいただきました。
リアルな移住者さんの声や実体験や生活の様子を聞くことで、なんとなく想像していたものがより具体的にイメージできたのではないでしょうか。
お話を聞かせて下さったお三方からも「氷見は人の輪の広がりが濃く、あたたかい」というところが共通していましたが、テーブルトークでもたびたびそのキーワードが飛び出していました。
今後もこうした企画を続けて、人の輪を広げつつ、氷見の人のあたたかさや魅力をお伝えしていきたいと思います。

自分らしい暮らし方

移住を検討している方の中には、住む場所や暮らし方だけでなく、働き方も含めた生き方を変えたいという方も多いのではないでしょうか。

見習い相談員の岸本です。

実際に私がUターンで戻って来る前、地下鉄に揺られて出勤し、残業して帰ってきてなんとなく食事をして、翌日の仕事に備えて寝るといったような日々の繰り返しでした。そんな日々の過ごし方をやめて、もっと心に余裕が出来るような、家賃の為の仕事ではなく自分の人生のための仕事がしたい!と思いました。

そんな風に、移住をきっかけに職種だけでなく働き方もがらりと変えて、氷見でのびのびと自分らしい生き方をしている方にお会いする機会がよくあります。

先日、ご紹介した林知成さんもその一人。
そして、今回はもう一人、氷見でイラストレーターのお仕事をしているハヤカワさんをご紹介します。

ハヤカワさんは、京都嵯峨芸術大学短期大学部 卒業後、京都の企業にて就職されたのちに帰郷。現在は県内でイラストレーターとして活動されています。
主に不透明水彩と色鉛筆を使い、手書きで描く事を強みとして描かれたイラストは、独特の色遣いと繊細なグラデーション、原色や蛍光色の中に差し込まれる淡色のバランスが見事です。

氷見のモチーフを描かれる事も多く、こちらは氷見の獅子舞をイメージして描かれた作品。そして、

こちらは氷見名物、鰤しゃぶをイメージしたイラスト作品。

氷見市内でイラストのお仕事だけで生計を立てられているのかと思いきや、「好きな事、得意なことを幾つか仕事にしている」のだとか。

これを聞いて、ふと思い出したことがありました。
一昨年開催した『小さな仕事づくり塾』で、講師の山口先生が、一個の仕事だけで収入を得るのではなく、いくつかの小さな副業で少しずつ収入を得るやり方を紹介していました。

ハヤカワさんは京都の大学を卒業後、企業に就職されましたが、氷見に帰郷後、仕事を始めるにあたって「どこか一か所に腰を据えて働くというのは自分には向いてない」と気付いたそうです。
どこかの企業に正社員として入る事が一番効率が良いと分かっていながらも、やはり自分の好きな場所で好きな事を仕事に繋げ、楽しく生きたいという想いが強かったのだとか。

ハヤカワさんが更新しているブログの中で、こんな言葉がありました。
『端から見たらかなり中途半端な人間に見えると思いますが、良く言い換えれば、好奇心旺盛(ポジティブ)で、何事にも興味を持てて、誰とでも話を合わせることが出来る。このことを活かして、イベントで似顔絵を描く出張仕事や、人生相談受ける仕事も始めました。得意なことをし続けたら仕事になっていきました』

得意なことをし続ける。
たぶんそれって、一見とっても簡単なように見えて、実際はすごく難しい事だと思います。
趣味の範囲だと、自分の好きな時に好きなタイミングで好きな分だけやるので、やっていない期間がけっこうあったりするのですよね。
仕事に結びつくまでやり続けるというのは、何気に大変なことかと思います。
ただ、先日の林知成さんのインタビューでもあったように、「氷見は人の情がとても温かいから、ご縁がご縁を呼び仕事に繋がっていく」という事が、今、市内の色んな場所で巻き起こっているのだと感じました。

パソコンひとつで場所を選ばずに仕事ができる時代になり、海の傍でも、山の中でも好きな仕事で自由に時間を使いながら生活をする方が全国で増えているように感じます。もちろん、氷見でも例外ではありません。
彼らと接していると、生き方を自由に設計しているという表現がぴったりだと感じます。
また、仕事はそれぞれ個人個人でも、同じような考え方、暮らし方をしている仲間が身近にいると感じるのはとても心強いですよね。

住む場所を変えることは、自分らしく生きることに繋がる。
そんな大切な事に気付かされた気がしました。