【氷見のひみつのひと②】地元で生きる報道人たち~地域メディア特集~

東京の大学生が氷見で出会った素敵な方々にインタビューするシリーズ【氷見のひみつのひと】。
今回は第二弾!地域メディア特集と題し、普段は氷見の方々を取材している地方紙記者と地元ケーブルテレビのカメラマンの計お二方にお話を聞いてきました!

一人目は地元ケーブルテレビ「能越ケーブルネット」の制作技術部課長・中島英樹さん。同社は平成3年に氷見市で設立された会社が母体となり、現在では氷見市と石川県羽咋市・穴水町・珠洲市でケーブルネットテレビのサービスを提供しています。氷見エリアでは「ひみちゃん9(ナイン)」というチャンネルで一日分の番組を編成し、基本的には毎日同じ編成で放映されています。

同社が特徴的なのは地元からの依頼を積極的に受け入れて取材をしていること。市役所からも次々にFAXが送られてくるほか、個人から依頼されて話を聞きに行くこともあるそうです。幼稚園の元園長先生からもよく取材の依頼が来るのだとか。
また「北日本新聞」のニュースを伝える番組を用意しているほか、「富山新聞」氷見総支局長をスタジオに招いて時事や市政について解説してもらうレギュラー番組があるなど、地元の新聞社さんとの繋がりも深いです。

最近印象的だったエピソードは新型コロナウイルスの影響で開催中止になった第15回春の全国中学生選手権大会(通称春中ハンド)の一件。開催中止が2月28日(土)に決まり、1週間ごとで用意していた番組の中には「ハンド出場学生を激励!」というような内容も。中島さんは当初内容を変えるか迷ったそうですが、視聴者から学生たちを気遣う電話を受けたことで気持ちを切り替え、一日で該当する箇所を差し替えたそうです。
「普段から一本でも視聴者からの電話があれば極力対応します。それが地元の強みだと思うので」と中島さんは言います。

中島さんは大学卒業後に映像技術の専門学校で学び直し、その後は千葉・愛知などのケーブルテレビで経験を積んできました。取材する上で大変なのが基本的に一つの番組を一人で担当するため、取材に一人で行かなければいけないこと。イベントの際は一台のカメラを定点で置き、もう一台を手で持って動くなどの工夫をしているそうです。「本当は他の地方テレビみたいに二人組の方がお互い学び合えていいけど、氷見みたいに自分の裁量で番組を作れる環境も気に入っています」と話します。専門学校卒業後は映画製作などに関わることもできましたが、『氷見のケーブルテレビ』という今の環境の居心地が良く、今でも仕事を続けられているそうです。

実は「能越ケーブルネット」を主導し、中島さんも深くかかわっていた富山県内の各放送局が協力して作った作品が「日本ケーブルTVアワード」という全国のケーブルテレビが軒を連ねる大会で、2020年2月に今年度のグランプリに選ばれたのだそうです!
今後は氷見の名士・浅野総一郎や剣豪の斎藤弥九郎などこれまであまり製作が出来ていなかったドキュメンタリーの分野で取り上げていきたいと言います。


過去の番組を記録した貴重な資料を特別に見せていただくことができました

一見クールな中島さんですが、言葉の端々から報道や「伝えること」への思いがにじみ出ていました。これからも素敵な番組を作ってくれることを期待しています!

さて、二人目は「富山新聞」氷見総支局長の水上良さんです!

鋭い眼力にきびきびとした話し方、まさに「ザ・報道人」という風貌です。
元は富山県の城端(じょうはな)という場所で生まれ育ちましたが、関西の大学で法学を学ぶうちに自然と政治や法律のことに関心が向き、「地元で記者になりたい」との想いから富山新聞社に入社、30年以上地域の報道に携わってきました。

ここで富山県内の地方紙の状況について少しまとめておきます。現在富山県では富山市に拠点を置き、富山全域をカバーする「北日本新聞」と石川県金沢市に本社を持つ北國新聞社を母体に石川・富山をカバーする「富山新聞」が二大勢力としてしのぎを削っています。富山県内での購読者の割合はそれぞれ4:1ほど。しかし後述する理由により、氷見での購読の割合はちょうど1:1ほどなのだとか。

水上さんが語る地方紙の魅力はずばり「記者の裁量を最大限に発揮できること」。地方の支局では人数も限られているため、個人個人の裁量で取材内容を扱うことが求められます。
例えば行政や政治に関心のある水上さんですが、市の予算案が決まる時期に毎年予算案での争点について大きく取り上げた記事を書き続けていると、次第に他の地方紙も良く取り上げるようになった、ということもあったそうです。
ケーブルネット同様、地方紙では地元の人々や会社から取材の依頼を受けることが多くあると言います。取り上げてもらう先を探す氷見の方が最後の砦としているのは多くの場合「富山新聞」。一つ一つを小さく記事で取り上げるうちに膨大な分量になってしまうこともしばしばあるそうですが、こうして地元との縁を大切にする報道を続けていたことで「富山新聞」が氷見の中で一定の読者層を獲得してきたことに繋がっています。

北陸内で様々な支局を渡り歩いてきた水上さんによれば、「氷見はネタがたくさんある街だと感じる」とのこと。海越しの立山連峰や季節ごとの絶景を始め、氷見は掘れば掘るほど魅力があるように思えるそうです。
「自分は氷見が好きだから、いつまでも現場で取材を続けたい」と語る水上さん。ハードな記者という仕事にあって、地元へ貢献したいという一心で仕事を続けてこられた姿勢に心を打たれました。

これからも芯の通った水上さんらしい記事が読めるのを楽しみにしています!

皆さんも明日から身近な地方紙・ローカルテレビなどの地域メディアに改めて注目してみては?きっと作り手の想いや記者の人間味がどこかに感じられるはずです!

*    *     *
 
そして、今回が最後の記事となりますので、ここからはこの12日間で考えたことや感じた様々なこと、たとえば「氷見の雰囲気」「世界について」「移住」などなど…について、徒然なるままに言葉にしてみようと思います。
少し長くなるかもしれませんが、最後までお付き合いいただけると幸いです。

「氷見の雰囲気」について

私が氷見にきてから感じる街の空気というのは、最初に氷見駅に降り立った瞬間も終わりを迎えようとしている今もあまり変わりません。

その土地の気候や風土というのは滅多なことで変わるものではないし、「空気」や「雰囲気」というものは、そこで過ごしてきた人々の在り方が長い年月をかけて空気に染み込んでいくものだと自分は考えています。

氷見に来てから、北陸特有のどんよりした気候に気分がふさがることもあったし、例年より随分ましだと言われても、身に染みる夜の寒さがやはり嫌になる日もありました。

ですが人間に対してだって同じように、「捉え方」は変わるし、深まるものであると思うんです。モヤモヤする所がいくつかあっても、たった一つの突破口から印象ががらりと変わることがあります。

私の場合、それは空でした。

「みらいエンジン」でも過去多くの方が氷見の風景について書かれていますが、普段曇りがちな天気が続くだけに、晴れたときの氷見の青空は本当に綺麗です。

しんと透き通った空気に、快晴のもと海越しに見える立山連峰。
その風景を眺めながら海岸沿いの道を自転車で走り抜けていると、何だか日頃の悩みも全部全部飛び去っていくようでした。

氷見の空気は、あえて言葉にするならば「少し気難しいけれど、優しくて愛おしい」感じ。もちろんこれは完全なる主観ですが、私にとって大事な、また訪れたい場所であることに変わりはありません。

「移住」について

「移住」というものに対して、正直まだ学生である自分にはリアリティを持って感じられる話ではないし、きっとこれからもしばらくはそんな状態が続いていくことでしょう。

もっといろいろなものを掴んで、勉強して、たくさんのものと巡り合う中で立ち位置を見つけて、「自分という人間」を作り上げていかなくてはいけないと思うし、一度は広い世界を見なくてはいけないと思うのです。

でももし、そうして何年も過ぎて、人生に疲れてしまったとき、死にたくなるほど嫌なことがあった時、もしくは新しい一歩を踏み出したくなった時、きっと「氷見」は優しく受け入れてくれると私は感じています。

都会に住み続けている人からすれば、「移住」というのは本当に、本当に、すごく勇気のいることなのではないかと思います。

でも「田舎で暮らすこと」は本当に別の世界の話なのでしょうか。
それは決して逃げじゃないし、違う世界の話でもない。あくまで、どこで生きるのかを選ぶライフスタイルの選択の一つではないかと自分は思うのです。

とはいっても、世界は別にここしかないわけではないし、氷見に来たら最後、ここに骨を埋めなければいけない、というわけでもないのだと思います。

ただ一つ、その人にとって数あるうちの「ふるさと」に氷見がなったら嬉しいなと自分は考えています。

大人になってから新しい土地に来る人は特に、「その町の人とどれだけ出会えるか」「その町をどれだけ好きになれるか」を通して、自分のいる場所にどれだけ意味や価値を感じ、その土地がどれほど自分の心休まる居場所だと思えるようになるかが大切なのではないかと思います。

今回私たちワーホリ生のお世話をしてくれた『みらいエンジン』の藤田さんも、元は都会で働いていましたが、大企業に所属してお金を稼ぐという「自分のためだけにしか生きようがない」日々が無性に空しくなったのだといいます。
「でも、ここでなら、自分が頑張ることで自分の身の周りの環境がちょっと良くなる。地域のみんなにハッピーになってもらえて、それでお金がもらえる。それは、会社勤めをしていた自分からするとすごく素敵なこと」…と、ある時ラーメンを食べながら藤田さんがぽつりと語っていた言葉が印象に残っています。

「すぐに移住しなければ」とか、そういう話ではないけれど。
でも、「こういう世界もある」「こういう場所もある」と知って、心の引き出しを増やしておくこと。それはきっと案外すごく大切なことで、ふとした瞬間に救いとなり得るのかもしれません。

END
*      *       *
…とりとめのない文字の海を最後までお読みいただき、ほんとうに感謝しています。

あいまい過ぎ!とか、1回目の記事とテンション変わり過ぎじゃね?とか、色々なご指摘がありましょうが、あれらもこれらも全てすべて、田矢が伝えたかった氷見の姿なのでございます。

最後になりましたが、今回このような機会を与えてくれた『みらいエンジン』さん、並びに素敵な出会いをくれた氷見の皆さんに心からお礼を言いたいです。

それでは、キトキトな氷見でまた皆さんと会えることを願って!

信念と、改革と。町のお豆腐やさん

町の豆腐店と聞いて思い浮かべるのは、水の張られた容器から丁寧に豆腐を掬う職人の手と、蒸された大豆の湯気。
しかし最近のお豆腐屋さんはどうやら、サラダやデザートまであるらしい。

見習い相談員の岸本です。
氷見市の中心市街地に位置する商店街の中に、「さがのや」さんというお豆腐屋さんがあります。筆者宅からすぐ近くなので、ずっと気になってはいたのですが、聞けば、どうやら京都の料亭で修業した板前さんがお店を継ぎ、豆腐だけでなくお惣菜やデザートを手掛けているとか。
気になる……!
そんなわけで行ってきました。

かねてより、若いご夫婦が色々なメニューを展開していると聞いて、気になっていたのです。

氷見駅からは徒歩約8分程度。
朝9時半から開店し、商品が売り切れ次第終了との事だったので、早めの時間に行ってみました。

さがのやのご主人に写真撮影をお願いしたところ、照れて恥ずかしがっていらっしゃったので、手元だけ撮らせていただきました。
京都のご出身との事ですが、話していてあまり京都訛りは感じませんね。
氷見に来て10年。身も心も言葉もすっかり氷見人といったところでしょうか?
初めに氷見に来た時の印象を聞くと、「立山が綺麗で感動した」「ブリが美味しかった。塩焼きが本当に美味しい!」と、景色、そして食の豊かさがやはり印象に残ったようです。
他にも、「スーパーの半額シールのお刺身でも美味しい」、「焼き魚の骨付きのはちめ、イシダイが当たり前なことに驚いた」、「赤巻き蒲鉾が何にでも入っているのが不思議だった」、「氷見牛メンチカツが美味しい」など、やはり板前さんだけあって、ついついグルメチェックが捗ったようです。

それでは、氷見の人の印象はどうだったのでしょうか?
ここでご主人の口から飛び出したのは、「氷見の人の「分かったよ」という口癖が素敵だなと思った」という言葉。
筆者、氷見生まれ氷見育ちですが、「分かったよ」という口癖を特に意識したことは無かったので、この言葉にはとっても衝撃でした。
さらに「気さくな人、穏やかな人が多い」と話すご主人も穏やかな笑顔で、住み始めた当初の事を振り返りながら「近所付き合いで色んなことを教えてもらった。聞きやすい、教えてくれる、みんな親切でいじわるな人がいない」と話してくれました。

そんなご主人、料理人から豆腐屋への転身についてはどうでしたかと尋ねると、急に顔つきが職人のそれに変わります。
「豆腐作りは水とにがりのみ。非常に難しい。商売としては、食に関する職業の人だけでなく、色んな界隈の人たちとの繋がりや付き合いを広げて、多種多様なお仕事をいただいている」
穏やかな表情ながら職人の顔を見せるご主人。
言葉の端々に拘りの強さを感じて、豆腐を作る上でのポリシーを尋ねるとと、「自分の欲しいものより相手のニーズ 」というキーワードが出ました。
「自分がやりたいことよりも、相手のリクエストに応える、相手が求めているものを作るようにしている」、「相手が欲しいものに今までの経験を重ねたり、出店するイベントの空気感や雰囲気に合わせ、和食以外のものも作ったりする」という意外なお答え。
筆者としては、職人というものは絶対に己を曲げず、妥協もしない、といったイメージがあったのです。
ところが、次の言葉を聞いて、大納得しました。
「味に繋がらないことはしたくない」
「ヘルシーさだけを求めて味は二の次で終わるのではなく、美味しさの裏側に素材の良さ、成分の割合があるもの。味に繋がってこそ」
そう力説するご主人。奥さんと試行錯誤しながら作り出すさがのやさんの商品は、大豆の割合が上位、おからや豆乳をふんだんに使用した上で、味も大切にしているのだとか。

ここで「良かったら食べてみてください」と、冬季限定の柚子豆腐が登場。
筆者のテンション、今日イチで最高潮。
「いいんですか!?」と言い終わらない内にスプーンを掴み、いただきました。

ふわふわの見た目からは想像もつかない程、豆の味がしっかりとしているのでお醤油が不要です。
胃に優しそうな温かさで、朝ごはんやあまり食欲の無いときにとても良さそう。そう感じました。
ささやかに拡がる柚子の風味に隠れて、味覚の端で微かに主張する唐辛子の気配。
よーく見ると赤い粒が見えます。

もう一点、試食させて頂いたのは、豆腐の味噌漬け。

一口食べて、衝撃。
「豆腐の味噌漬け」というワードからは想像もつかないくらい、イタリアンなお味と食感。
「週末に、ワイン片手に映画を見ながらおつまみにするイメージで、クラッカーとか野菜に付けて食べてもらえたら」と笑顔のご主人。
分かります。すごくよく分かります。
これは白ごはんじゃない。
今すぐクラッカーにディップしたいです。
味の想像がつかない、という方。ぜひご賞味ください。
筆者の数少ないボキャブラリーを総動員しても「クリームチーズみたい」という事しか言えないのですが、クリームチーズよりもカロリーが低く、胃もたれもせず、まさに、「ヘルシーなだけでなく、味に繋がっている」んです!

大興奮のまま、あっという間に時間は過ぎ去ります。
少しの時間でしたが、豆腐に懸ける想いや商品開発を語ってくれたご主人。
お店を出ようと扉を開けると、目の前に広がった商店街の光景に、試食させて頂いた柚子豆腐の優しい香りの記憶が重なります。
先日、からあげ店を取材した時にも感じた事ですが、商店街とお惣菜の香りって、なぜこんなにも相性が良いんでしょうね。

帰り際に、こちらの商品を購入いたしました。

このボリュームが二つ入りで550円!
食卓に優しいお値段……しかも、外側のあげも中に詰められた具材も全て手作りと分かっているので、安心感があります。
生産者の顔が見えるって大切ですね。
さっそく、夕飯のおかずにしました。
真空状態で冷凍してあるので、袋のまま湯煎します。中火で、だいたい6分~10分程度。

袋を開けてお皿に盛るだけという手軽さにどことなく罪悪感。
こんなに楽でいいんだろうか。
そんな気持ちから逃れるため、見本の写真にならってネギを盛ってみました。

巾着の中には、キクラゲと氷見牛とお餅の3種の具材がぎゅうぎゅうに詰め込まれていて、箸を差し入れた場所からほろりと零れそうになるキクラゲや氷見牛に、とろとろに溶けたお餅が良い具合に絡んで引き留めます。
あっさりとしているのに、しつこすぎない絶妙なしっかりとした味付け。
上品な口当たりの和風出汁と、罪悪感から添えたネギの歯ごたえがアクセントになって、完食するまでの間に「これが一つ275円だなんて信じられない」を何度言ったか分かりません。
美味しいものを食べ終わった後の、食事に対する満足度が凄かったです。
使う素材選びにも、組み合わせや味のバランスにも、お皿に盛りつけた時の見た目も、全ての工程にご主人のこだわりが息づいているのを感じて、「味に繋がらないことはしたくない」「全ての商品に思い入れがあり自信作」の言葉の意味が分かりました。
インタビューの最中にご主人は「自分は天才タイプじゃない」と仰っていましたが、この味、触感や見た目のバランスはご主人のひたむきな努力や想いの結晶の内のひとつであると確信しました。
そして、こんな風に商品ひとつひとつに想いや信念、こだわりを込めて商売をしている方が、この商店街にはまだまだいらっしゃるのかもしれない、とも。

「さがのや」さん、そして筆者宅のある氷見商店街は、筆者が幼い頃は活気にあふれていて、八百屋の店先には新鮮な野菜が並び、魚屋のショーケースには朝どれの魚や、透明感のある刺身や焼き魚が並び、精肉店からは揚げたてのコロッケの匂いが行き交う人の空腹をつついて誘うように漂っていました。
人の数、ではなく、笑顔や声や足音、そういった『人のぬくもり』がそこにありました。
その記憶も徐々に色あせつつあって、寂しくもあり、時代の流れと共にそれも仕方のない事だと思う気持ちもありましたが、こうして商店街を歩いてお店に入り、作り手から直接商品を受け取ると、人のぬくもりが確かにここに存在している事を感じました。

 

さがのや/(有)坂津豆富店

◇ 定 休 日: 日祝
◇ 営業時間:(月~金)9:30~17:30 (商品なくなり次第終了)
(土)  前日までのご注文のみ受取可

◇ 住  所: 富山県氷見市本町9-4
◇ 電話/FAX: 0766-72-0575
◇ Facebook: @saganoyatofu

氷見の看板になりえる海辺のお店を経営しませんか?

今回ご紹介するのは氷見市中央町にあるテナント物件。
漁港の直ぐ側にあり、正面には公園と海が広がっています。
県内でも有数の集客を誇る道の駅「ひみ番屋街」が橋を渡ってすぐ近くと、商業的にもなかなかの好立地です。

建物の外観はこちら。レトロなかわいい印象ですね。
角に建っており海岸線の道路からもよく見えるため、通りかかる車からも目に入りやすいところもオススメポイント。
昨年末までは1階で食堂が営業しており、氷見うどんなどを中心に観光客のみならず地元の方々にも愛されていました。
そんなお店が閉店することになり、空き物件となるタイミングでオーナーさんがみらいエンジンを訪ねていらっしゃいました。
実はオーナーさんはみらいエンジンの取り組みをWEBなどを通じてご覧になっていたそう。
「せっかく良い立地なのだからできればまちの賑わいに繋がるように使っていただきたい」と移住者さんで開業を希望される方がいれば紹介してほしいとのことでした(もちろん氷見在住の方でもオーケーですが…!)。
そんなオーナーさんの想いに応えるべく、今回はこちらの物件の魅力をご紹介して参ります!

物件については非常にコンパクト。
現在店内はスケルトン状態になっていますので、借りられた方が自由に内装をつくることができます。

しっかりと作り込むのもいいですが、あえて壁などをつくらずインダストリアルな雰囲気にしてもカッコいいかも。
まっさらな空間をみていると想像が膨らんできませんか?

さて、こちらの物件は1階と2階が独立して利用できます。2階へは海に面した側向かって右手の入り口から。
その昔は喫茶店が入っていたとのことです。

2階は長らく空いていたとのことですが、物件最大のオススメポイントは実はこちらかもしれません。

窓からの眺めが最高なんです!
公園や、漁港そして海が見える窓からの景色はこの場所ならではです!
8月の「ひみまつり」のときには目の前の海上から花火が打ち上げられるため特等席なんだとか…!

中を拝見した際には年末まで営業してたお店の看板があり一部窓がふさがっていましたが、2階を使うならこの窓からの景色は是非活かしていただきたいところ。
「カフェにしたら眺めも良くて素敵だろうな」とか「部屋を区切ってちょっとしたゲストハウスにしたら朝日が入って気持ちよさそう」とか、考えるだけでワクワクします。

窓からの様子でもおわかりいただけるかと思いますが、物件の周りはこんな様子。
目の前には子どもたちに大人気のブリを模したかわいい遊具がある公園が。
その奥にみえるのは漁業文化交流センター。こちらはこの春「ひみの海探検館」という愛称でリニューアルオープンする施設です。
リニューアル後は目玉展示となるVRシアターの映像や、定置網と魚のコラボ展示により「海中探検」を体感できる施設となるとのこと。
大人も子どもも楽しく学べる施設として観光客の呼び込みも期待されています。

同じ通りにはお寿司屋さんや焼肉屋さんなども並んでいます。

場所がいいだけにお値段は…と不安に思われるかもしれませんが、そこはオーナーさんと交渉の余地ありです。
まちの賑わいのためにも、お店が継続することが一番。
業態などにより異なることと思いますが無理のない家賃で継続できるよう話し合いで決めましょうとのことです。
まずは「この場所でこんなことをしてみたい!」という熱い想いをぶつけていただければと思います。
細かな条件などの確認など、気になる点はみらいエンジンまでお気軽にお問い合わせくださいませ!!

街の変化と共に。<考えるパンKOPPEができるまで>

皆さん、こんにちは!写真家の北条です。2020年もどうぞ宜しくお願いします。
 
個人的に振り返る2019年は、ここでは語りきれない程の沢山の出来事がありました。3月開催の自身初写真展『. Colour-Full .』に始まり 、7月からは氷見市への移住。新しい出会いや暮らし方など、身の回りの全ての環境が大きく変わりました。この街で生きていくことに対する価値観も日々アップデートされることの連続で、2020年はそれらの実体験を織り込んだ新しい取り組みが始められる勇気が湧き始めています。
 
さて、前々回に公開された記事『街中の明日を「考える」。』は、ご覧頂けましたでしょうか?こちらは、氷見市中央町商店街で新しくお店を構えるご家族『考えるパンKOPPE』さんをご紹介させて頂いた記事なのですが、去年執筆した記事の中でも1番反響があり、嬉しいことに「記事を読みました!」と沢山の声を頂きました。
 
2020年の最初の記事は、この物語の続編。パン屋さんの佇まいすらなかった建物の様相から、どのように変化して行くのか?数回の記事に分けて、読者の皆様と一緒に見守って行けたらと思います。
 

 
時は遡ること2019年11月17日。中央町商店街の通りを歩行者天国にして行われる『うみのアパルトマルシェ』の当日、KOPPEさんを取材させて頂きました。
 
『うみのアパルトマルシェ』の歴史は、さらに時を遡ること2017年7月17日、第1回目のイベントが開催されたのが始まり。元々、中央町と北大町を繋ぐ橋『北の橋』が、老朽化による建て替える工事の通行止めに伴い、商店街の通行量が著しく減ってしまうことへの危機感から生まれたアイデアが、”マルシェ”の開催だったのです。
 

 
<関連記事>
 
氷見にマルシェができるまで【第1回】
氷見にマルシェができるまで【第2回】
氷見にマルシェができるまで【第3回】
氷見の新スポットだニンニン 「北の橋」架け替え完了(北陸中日新聞)
 
そして、2019年12月15日。北の橋は、2016年10月からの架け替え工事を経て、無事開通しました。この時系列と経緯を踏まえて、<考えるパンKOPPEができるまで>の名の下、新しい生命の記録写真をお伝えして行きたいと思います。
 

 

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【考えるパンKOPPEの店舗工事状況(2019年11月時点)】
 
ご覧の通り、骨組みと足場の施工段階で、まだまだ店舗の全貌は分からないのですが、配線・配管などの基礎的な部分は、少しずつ完成に近づいている印象を持ちました。
 
店舗デザインの観点で個人的に好きな部分は、『ひみ里山杉』が使用されていること。氷見の街は海と里山の距離が近いということは、ここで何度もお伝えしているのですが、その恩恵を受けた『ひみ里山杉』を、身近に感じられる場所が増えるのはとても嬉しい限りです。『ひみ里山杉』が持つ明るく優しい色合いの店内で、パンの香ばしい香りと杉の乾いた癒しの香りに囲まれながら、ゆったりとした時間を過ごす風景を一度想像してみて下さい。お店の完成がとても楽しみになるのではないでしょうか?
 

 

 

 

 

 

 

 
クラウドファンディングのページにもありますように、当初のオープン予定は2019年11月でした。しかしながら、職人さんの人手不足やスケジュールの関係上、おひとりで作業を進められているとのことで、お店のオープンは2020年春予定へ変更されました。
 
それでも、職人さんの手仕事はどこを見ても丁寧で、細部まで作り手の心意気が通っていると、上の写真からでも伝わってくるのではないでしょうか?
 

 

 

 
今回、(特に地方で)お店を始めるのは、人材不足・物資物流などの様々な問題に直面することを感じました。さらに、KOPPEさんであったり、木造建築などの特殊なリノベーション案件は、職人さんの技術や経験が不可欠とも伺います。対費用面の問題もありますし、これからの地域社会が抱える問題点が見え隠れするようです。
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「街はまるで生き物のように変化し続けている。」
 
北の橋が開通して丸1ヶ月が経ち、そう実感しています。車の流れが再び出来て、閉鎖的に感じられた中央町商店街に、フレッシュな空気が送り込まれました。しかしながら、街を歩く人々の流れは出来たのか?『うみのアパルトマルシェ』の時のように、人と人が立ち止まって会話する光景が見られるようになったのか?と問われると、その答えは難しいところです。
 
2020年、『うみのアパルトマルシェ』と過ごした月日からバトンを受け取り、『考えるパンKOPPE』と一緒に歩む新しい時代の扉が開かれる予感がします。KOPPEさんを皮切りに、また新しい風が吹くかもしれません。
 

 
街の変化と共に。

見える化で1年後の目標に近づく!小さな仕事づくりカフェ

小さな仕事づくりカフェ、全2回の内の後編を10月29日に開催しました。

前回、第一回目は、今現在の自分よりも以前、過去を振り返ってみるという内容でした。
■第一回目開催の記事はこちら

『やりたいこと』を思いついたのはいつからで、何がきっかけで、どんな想いだったのか。
無意識の裏側にある自分の本音を見える化して、頭の中でごちゃごちゃになっている思考を整理しよう、というものでした。
原点回帰や初心を思い出すことって大切ですね。
終わった後、参加者さんの面持ちがどことなくスッキリとしていたのが印象的でした。

さて、第二回目となる今回は、今現在の自分よりも先、未来を思い描いていくという内容です。

やりたいことや自分の原点を再認識した後、実現の為に何をどうしていくか。
参加者のみなさんそれぞれに思い描くことがあるようでした。
けれど、それは頭の中だけで、ああでもないこうでもないと考えたり悩んだりを繰り返して、結論が出ないまま思考が中断されて、数日後にまた同じ事をぐるぐる考えてしまう。
同じ悩みを繰り返している事すら、気付かない事もあります。
そんな経験、誰にでもあるのではないでしょうか?

そんな風に、毎日の中で流れていってしまうことを、『書いて言語化』を意識しながら、紙の上にアウトプットして、問題を「見える化」することで、「繰り返されてしまう事に気付く」ということをテーマに、今回は始まりました。

まずは、「現在の自分」を明確にします。
紙を使って、描いても良し、切ったり丸めたり折ったりして立体物にしても良し。
好きなように表現していきます。

出来上がったものを手に持って、同じテーブルの人同士で『今現在の自分』を一人ずつ説明し合います。

なぜその形なのか、なぜその色に塗ったのかを説明しながら、自分が今実際に取り組んでいる事や行動、想いを伝えます。
話し終わると『聞き手』だった人は「どうしてその模様をその場所に描いたの?」など、気になった事を質問していきます。
そうすることで、「本人が気が付いていなかった事」に気付くきっかけになるのだとか。

ある人は紙飛行機を折って、赤く着色し、ジェットが噴出しているロケットを作っていました。
「勢いに乗ってます!」と話すその人からは確かに笑顔が溢れていて、パワーのおすそ分けをいただきました。
またある人は、大小さまざまな色の円を描いて「いろんな思いが交錯しています」と複雑な表情を浮かべていました。
すると自然とテーブル内が、『聞く』モードになるのです。
前回、「『聞き手』は『聞く』に徹する」ということを経験したからでしょうか。
考えている事それ自体に結論を求めようとせず、話し手が「言いたいことを言いきる」まで、話してもらいます。

次に、1年後はこうなっていたいという具体的な自分を思い描いていきます。
どんな風に暮らしていたいか、何をしていたいかなどを、クレパスを使って絵に描き表していきます。
もちろん、正解などないことなので、自由に、思いついたように、頭の中だけで考えている事をアウトプットして、同じテーブルの人同士で、説明し合います。
「もっと勢いが欲しい」「のんびりしていたい」など、思い描く姿は様々ですが、クレパスを触るのは久しぶり!と、みなさんとても楽しそう。
色を重ねて塗っていく内に紙の上で色がどんどん混ざっていくのと同じで、頭の中にある考えを幾つか出してみると、意外な調和だったり、化学反応のようなことが起こって、「なんで今まで気が付かなかったんだろう!」と、話しながらハッとする方もいらっしゃいました。

今回、私がいたテーブルには、「すでに市内でお店を始めた人」「まさにこれから市内でお店を始めるため準備をしている人」「クラウドファンディングをスタートした人」という、お話を聞いているだけでも得るものを多そうな方が揃っていました。
どの方も、私から見れば、やりたいことや夢に向かって着実に進んでいて、順調そうという印象を抱いていましたが、みなさんそれぞれに頭の中にはたくさんの「考え事」を持っていらっしゃって、たくさんの「視点」がありました。

一家の中での父・母としての視点、いち起業者の視点、地元民としての視点、など。
様々な視点を幾つも自分の中に持っていて、その全部で一つの悩みや考えを見るから、どんどん頭の中が複雑になっていく。
そんな印象を受けました。
それを今回、問題そのものを見える化する事で、自分の在り方も感じ取っていたように見えました。

そして、この仕事づくり塾&仕事づくりカフェは、ただ「頭の中をスッキリと整理するため」だけのものではありません。
同じ地域で、街にお店を作りたい、盛り上げたい!という意志のもと頑張っている同士が集まり、「でも今行き詰っててうまくいかない」とか「モチベーションが続かない」という人間味のあるリアルな気持ちも交わし合う事で、人同士が繋がっていく場だと感じました。
「頑張ろう」と励まし合う事と同じくらいかそれ以上に、悩みや弱音、頭の中で渋滞を起こしている雑念を吐き合うということも大切なのだなと学びました。
一回目も二回目も、帰る頃にはみなさんスッキリした面持ちと、自分の中にやる気を見つけたような表情で帰っていかれるので、立ち止まることにも大いに意味があるのだなと感じました。
立ち止まっていなかったら、このグラフィックファシリテーションに出会っていなかったかもしれないですからね。

講師の鈴木さよ氏が、2回目終了後に「氷見にこんなに『何かやりたい!』って行動している人が集まっていて、すごいですよね」と、感動したように仰っていました。
私も参加者さん達の描いたものを見せて頂きましたが、みなさんそれぞれに「氷見でこういうことが出来そう!」と感じている事が多種多様、千差万別、十人十色で驚きました。

私はアニメオタクですけども、「ファンの熱狂によって盛り上がるアニメ作品」には「想像する余白が残されている」と常々感じています。
氷見にも「余白」があります。
それは、この土地にある「魅力」が、人の「想像力」を掻き立てていて、夢を思い描く「余白」、そして誰でもそれを実現することが出来る「余白」があるということ。

この土地の余白に、やりたいことを思い描いてみませんか。

 

街中の明日を「考える」。

氷見市へ移り住み、すでに3ヶ月以上もの月日が経ちました。
 
住まいの拠点を移すことは新しい出会いの連続で、移り住む前と後では、物事に対する考え方や価値観も変わってきたように思えます。同時に、氷見で暮らす人々と対話をすることで、この街が抱える課題も少しずつ見えてきました。
 

 
「街中に活気が無いよね。」
 
「若い人の行き来が少ない。」
 
「シャッターがいつも下りた街並みは、すごく寂しいです。」
 
氷見が抱える代表的な課題のひとつが、この「街中問題」ではないでしょうか?上の写真にある、1970年前後に建設された中央町商店街共同ビルの景観は、”防災ビル”としての機能を果たしており、駅から徒歩圏内である利便性も相まって、現在では想像出来ない賑わいを昔は見せていたようです。
 
過去に公開された記事でも紹介されているように、氷見市中央町の共同ビルは、基本的に3階建て(又は4階建て)構造となっており、店舗兼住居として使われていました。しかしながら、高齢化の進行と同じく建物の老朽化により人々は住まいを移し、今現在のシャッターで閉ざされた街並みを残すこととなってしまいました。
 
【参考記事】
 
商店街レトロビルの元洋食屋さんではじめる小商いのある暮らし
 
防災建築街区再生支援制度の研究-富山県氷見市中央町を例として-
 
それでもなお、街の中心に位置する中央町商店街共同ビルは、見逃すことが出来ない”街の財産”であり、工夫次第では、再び人々が集う空間を創造できる可能性が残っているのです。幸なことに、自分の好きなことや得意なことで、氷見の街中をより良くしたいと考えている人々が沢山おられることを、移り住んで改めて実感しました。
 
今回ご紹介する「考えるパンKOPPE」さん(以下敬称略)も同じく、街中への思い入れを抱くご夫婦。かつて中央町商店街にあったお店を引き継ぎ、改築へ経て自身のお店をオープンさせます。
 

 
【参考記事】
 
「考えるパンKOPPE」って何?空き店舗をリノベしてつくりたいお店があります!
 
「考えるパン KOPPE」の心のこもったパンと「からしま蚤の市」
 
考えるパンKOPPEができるまで
 

 
考えるパンKOPPE」との出会いも、氷見へ移り住んでから。この街に対する思いや子育てをしながらお店を続けることへの思いなどをお話しする中で、是非お店が生まれ変わる様子を写真で残しておきたいと思い、取材のお願いをしたところ快く承諾して頂きました。
 

 

 
以前は、酒屋さんだった建物がパン屋さんに生まれ変わる。古き良き街のたまり場が、老若男女の人々が集う新しい空間へ。その過程を想像するだけでも、わくわく心が踊るのは筆者だけしょうか?
 

 

 
1階部分は電気もない為に薄暗く、夏の湿っぽい空気が依然として取り残されたような空間でした。蜘蛛の巣が張り巡らされた路を進むと、裏庭へ続く開けた空間へ。ご覧の通り、木材の状態も悪くなく、建物全体が老朽化していると予想していただけに裏腹な印象を持ちました。
 

 

 

 

 
階段足場のタイルは所々剥がれ、比較的整った部分を探りながら2階・3階へ上がると、そこには当時の生活の面影が残されていました。
 
使われていた家具や置物など、かつて住まわれたご家族の人となりが垣間見え、昭和から平成へと時代を生きた暮らしの情景が、私たちの脳裏に浮かぶようです。
 

 
それでもやはり、人の暮らしがない建物は見た目以上に老朽化が進むもので、特に配管などの生活に欠かせない部分の問題は、この物件も例外ではありませんでした。
 

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建物の外観から屋上へと撮影を進める間、曇天な空模様も、屋上へ顔出す頃には、雲々の流れが分かる程の天候へ回復していました。ここから眺める海側の景色は、まさに氷見の豊かな暮らしを象徴するそれで、純粋に羨しくなるほどの清々しい潮風が吹いていたのを記憶しています。
 

 

 
見下ろした街並みの様相も、普段では出会わない新鮮な光景たち。数年後・数十年後、行き交う人々が増えるたび、ここで新たな物語が生まれることを願います。
 
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昨夜まで降り続いた雨は、屋上に水溜りを作っていて、その青い雨水を避けた片隅から、最後に、ある家族の写真を残しました。
 

 
ファインダーを覗きながらふと浮かんだのは、子どもたちの笑顔は「街の希望」そのものであるのだと。当たり前のことかもしれませんが、大切なことに気付かされたように思います。今の時代、辛い出来事や心を傷める情報の方が多いかもしれないけれど、子どもたちの笑顔に何気なく救われた瞬間を、皆さんも経験されたことがあるのではないでしょうか?
 
笑顔が溢れる街は、希望に満ちている。
 
街に関わる人々が、子どもたちの明日を見守る。そんな温かい雰囲気が根付く街中があったなら。
 

 
先人からのバトンを受け取り、これから生まれ変わろうとしている「考えるパンKOPPE」。彼らのお店が産声をあげる日は、街中の新たな暮らし方が始まる第一歩かもしれません。
 
時代を繋いできた街の歴史で、まだまだ”ひよっこ”な家族の物語。この街の「希望」を、皆さんの温かい心で見守って頂けたらと思います。
 

 
閑散とした街中の、シャッターに閉ざされた壁の内側に足を踏み入れると、そこには「希望」が残されていました。先人たちの思いを受け継いで、今を生きる私たちに何が出来るのか?どう生かしていくのか?常に問われているように思います。
 
次の世代と明日へ向かって、私たちは「考える」ことを止めません。

【中田】元民宿で暮らす/商う

「富山湾越しの立山連峰」は氷見の代表的な風景として写真やポスターなどでご覧いただく機会が多いかと思います。
そんな写真をみると、そこには海と立山だけでなく、その手前に島が写っていることがほとんどではないでしょうか?
こんもりと丸い島があればそれは「唐島」。
唐島は氷見港から300mほど沖合にあり、年に一度唐島大祭が執り行われるなど古くから漁師町の守り神として集めています。
そして2つの島が並んで写った写真があれば、そこにあるのは「虻ガ島(あぶがしま)」と呼ばれる島々。
市北部の姿地区沖合1.8kmに位置して「男島」「女島」の2島からなり、県の名勝・天然記念物として指定されるこの島もまた、氷見を代表する風景として多くの方に親しまれています。

さて、今回ご紹介する物件はそんな虻ガ島を望む元民宿。
海の目の前。のどかな漁師町の暮らしを堪能できる物件となっています。

市街地から車で海沿いの国道を北上すること約20分。
物件がある中田地区にやってきました。
物件はまさにその通り沿いにあります。

すぐ近くには川も流れており、橋からの眺めはこの通り。
毎日の散歩も楽しめそうですね。

元民宿なので駐車場も広々です。
手前右側にある車庫は他の物件となるので要注意ですが、その左側にある部分にたっぷり駐車できますので、民宿・ゲストハウスなどお店として使いたいという方にはありがたい物件ですね。

玄関は少し細い路地側に。
個人的にはこういった細い路地をみると少しワクワクします。
ここを通ってきたまちの人々の暮らしと、まちそのものの歴史を想像すると……なんだか冒険心がくすぐられませんか?

立派な玄関を上がると階段に大広間。
広間は宿泊客の食事の場としても使われていた場所。
襖を取り払うとひとつの大きな空間として使えるため、ここを活用するとカフェや食堂としても使えそうです。

キッチンも民宿仕様。
もともと商売をしていたお家だけに営業許可が取りやすいのはありがたいです。

2階は客室として使われていました。
お部屋にもよりますが、部屋からは海と虻ガ島を望むことができます。(内見の日は生憎の大雨でしたが…)
きちんと手入れされていて気持ちの良いお部屋ですし、きれいな布団も残っていて、そのお布団は希望があれば譲っていただけるそうです。

もちろん1階にはプライベートルームもありますので、住まいながらの商いも問題なし!
どうでしょう? 暮らし・商いのイメージが浮かんできませんか…?

建物を見ていて驚くのは、柱や梁に使われている材がとても立派なこと。
オーナーさんにお話をうかがったところ、お祖父さんが木こりだったということで、とっておきの材を自分の家に使ったためだとか。なるほど、納得です。
さらに状態の良さの秘密はもうひとつ。
オーナーさんのお父さんは輪島塗の職人だったそうで、柱や建具などを自ら塗り替えメンテナンスしていたとのこと。
現在のオーナーさんはこの家が空き家になってからもこまめに訪れ、風通しや清掃を行っています。

丁寧に管理された日本家屋の心地よさを実感できるこちらの物件、住まいとして使うには少し大きすぎるかもしれませんが、住まいながら小さな商いをはじめるにはもってこいです。
物件の良さ、そして周囲の景観の素晴らしさは是非多くの人に体験していただきたいもの。
ご興味がありましたら是非お問い合わせください!

【成約済み】お宝!ラッキー7物件

※こちらで紹介している物件は成約済みとなりました。
こんにちは!地域おこし協力隊の野口です。
今回はタイトルの通り物件紹介です!まずなぜこのタイトルなのか疑問に思われるかもしれませんが、この記事を読んでもらえればその理由が分かります。そう、今回ご紹介する物件はまず見つからないお宝物件なのです!この物件の家主さんは、僕の知り合いでサントスさんと呼ばれているのですが、そのサントスさんも移住者で紹介物件近くの同じ地区内に住んでいます。ちなみに日本人です。笑
サントスさんはこの久目地区で様々な活動をしている方で、とても面白い氷見ライフを送っているので、次の機会に移住者としてのサントスさんを紹介できればと考えています。
そしてそのサントスさんが入手した物件を今回はご紹介したいと思います!

それではご覧ください〜

氷見には山間に久目という地区がありますが、里山や田んぼが広がるのどかな場所で、左側にいくつかあるお家の中に物件は存在します。


家の前の道を進んでいくと…


どーんと、とても大きなお家が見えてきました。左のお家が居住スペースなのですが奥に見える建物もこの物件に含まれる納屋になります。


近づいてみると納屋も大きい!なんと2階建て!


ご覧のように中には以前住んでいた方の物が残っていますが、この日は残った荷物を整理し片付けしていました。ちゃんと片付けてしまえばスペース的にはかなり広いので、荷物置き場としては十分すぎるのではないでしょうか。
納屋はこのへんでさっそくお家を見ていきたいと思います!


まず玄関から入って目に入ってきたのが、とてもきれいな白壁と立派な梁です。玄関から入ってすぐの部屋は2階部分まで吹き抜けになっており、この空間はすごくいい雰囲気でした。広さ的にも古民家カフェとか普通に出来そうです。もちろん囲炉裏もありますね。


そしてこのお家の1階はとにかく広かったです。襖で区切られる部屋を数えると驚きの10部屋ありました…!しかし、このお家の広さはこんなものではありません。さらに二階へと続く階段を2つ発見しました。


階段を上がってみると、こちらは奥にもう1部屋ある3部屋。そしてもう一方の階段を上がってみると2部屋の合計5部屋。もう十分過ぎますね。
2階の部屋にはこの写真のように残された家財類があるのですが、まだ使えそうなのもあります。


ほこりをかぶっていますが、ほとんど使っていない漆のお椀なんかもありました。こういった家財類が残っているのも古いお家だからこそかもしれません。そして1階2階と見ていく中で、古いお家だからこそやはり改修しないといけないところもありました。


雨漏りで天井の板がはがれ落ちてます。他にも1カ所雨漏りしていたところを発見したのでそこは直さないとだめそうです。
そして気になる水回りですが、


キッチンはかなり広めです。ただ給湯設備は壊れているそうです。


お風呂はこんな感じでタイルばりです。タイルが割れているところはなかったので掃除すれば使えそうですね。


トイレは和な空間になっていましたが、水洗ではなかったです…。
もしこのお家に住むなら、雨漏りしていた天井や、水回りの補修は必須という感じでした。
もしリノベーションをやってみたい、自分で直してみたいという方には、サントスさんから木材の提供などあるそうです!

家の中はこれで終わりですが、この家の外にはなんと広いお庭と畑まで存在しているのです。

灯籠があるお庭。手入れすればすごくいい雰囲気の庭になりそうな予感がします。


雑草が茂っていますが畑の畝が分かります。たくさん野菜も育てられそうです!

これでこの物件は見終わりましたが、正直普通に住むには広すぎるーという感じでした。このお家には住みながら、カフェやゲストハウスなどお店をやるような使い方がちょうどいいのかもしれません。

最後に、この物件をお宝だとタイトルに書いた理由をご紹介したいと思います。
この物件オーナーのサントスさんには、氷見で増えていく空き家を少しでも減らしたいという思いがあるそう。
そこで!この物件現状そのままでもいいという奇特な方がいましたら、売買で77万円、賃貸で借りる場合は7000円の激安ラッキー7価格でいいそうです!

うーん、驚きですね。笑

もしこの物件に興味があるという方がいましたら、ご連絡お待ちしております!

氷見の玄関口で温泉宿を引き継ぐ挑戦者募集!

こんにちは、みらいエンジンの藤田です!
今回お届けするのは氷見にある新しい「働き方」の種となる情報を特集する「チャレンジャー求ム!」第3弾、大型案件のご紹介です。
では、さっそく物件を見に行ってみましょう。

物件があるのは氷見市上田子。
自動車を利用する場合、高岡方面から氷見に入るには主に3つのルートがあり、ひとつは能越自動車道を使うルート、もうひとつは高岡市伏木から海岸線を走ってくるルート、そして国道160号線を走って海老坂という氷見・高岡市境の坂を越えてくるルートとなります。
日常的にもよく使われ市外に出かけた帰りにこの海老坂を超えると「氷見に戻ってきたなあ」と実感が湧く、わかりやすい境界といった場所なのですが、その海老坂を下り、少し走ったところにあるのが上田子という地域です。
今回ご紹介する物件があるのは、そんな上田子の交差点にある「竹原の湯」という温泉宿。
まさに氷見の玄関口という立地にあり、食堂としても営業・日帰り入浴も可能ということで多くの旅人を迎えてきた老舗です。
温泉は裏の山から引いてきた鉱泉であり美肌の湯としても知られ、市民はもちろん、温泉マニアも訪れる良質なもの。
さらに食堂で食べられるラーメンが美味しいと、こちらを楽しみに訪問するお客さんも多いのだとか。

そんな「竹原の湯」が今、店を継ぐ人を探しています。

オーナーは竹原和泉さん。台湾から氷見にお嫁にきて以来ご主人とともに宿の経営に携わってきましたが、ご主人は50代という若さで亡くなり、以来おひとりでお店を切り盛りしてきました。
そんな和泉さんですが、後継者がいないこともあり最近はお店を畳むことを考えるようになったのだとか……

さて、ひとまずは物件のなかにお邪魔します。

玄関を入ると受け付けカウンターがあり、右手には土足のまま入れる食堂スペースが。
そして正面に客室がある2階へと続く階段がみえます。

階段の横を進むと宴会用の大広間。
その奥に男湯、女湯と別れた浴室があります。

脱衣所には流しとトイレがある一般的なつくり。
こちらのトイレは和式となっていました。

お風呂で使われている鉱泉は裏手にある山から引いてきているものですが、山の所有者自体は別の方になるため、利用料を年間で払って使用しているそうです。
もちろんボイラーは現役稼働中ですので、どなたかが引き継いだ場合でも利用料さえ払えば同じように使っていくことができます。

2階に上がるとそこは宿泊用の客室スペース。
客室は6~10畳の部屋が全部で8つ。

その他に利用者用の休憩室があります。
竹原の湯では全室禁煙のため、こちらは喫煙室を兼ねる他、流しがあり給湯室としても使われています。

トイレは男女に別れて1つずつ。
個室は2つあり、ひとつは和式、もうひとつは洋式です。

フロアの奥にはベランダがあり、洗濯物を干すことができます。
工事などでビジネス利用客が長期で滞在することがあるため、そうした際に使ってもらえるようにしているのだとか。
ちょっとベランダに出させてもらってみると、そこからは建物裏に降りる階段がありました。非常時の避難ルートを兼ねているんですね。

その階段からパシャリ。
温泉だからこその建築の特殊なシルエット……グッドです。

1階に戻って今度は食堂へ。

まちの中華さんといった印象ですね。
厨房ものぞかせていただいたのですが、客席部分からは想像できないほどに広々としたスペースがありました。
これは宿として宴会に対応できるようになっているからだとか。納得です。

客席からは160号線を行き来する車が目に入ります。
冒頭説明したとおり、氷見の玄関口としてお昼の通行量は市内でもかなり多い道路となります。
ここだけみているとロードサイドのラーメン屋さんに入ったのかと錯覚しますが、実際そのような利用ニーズも多いのでしょう。

お客さん用のスペースとしては以上ですが、こちらの建物はオーナー住居兼用。
カウンターの向かい側に自宅と繋がる扉があります。
自宅スペースは3室あり、家族3人くらいであれば快適に生活できそう。
(現在も生活されていますので、写真掲載は控えさせていただきます)
営業エリアとの扉を閉じればしっかりと分けられますので、セキュリティにも問題はありませんし、自宅用の玄関は別でしっかりと用意されていますので安心です。

建物の周囲も見させていただきます。

駐車場は建物両側に広々と。
宿泊客のほか飲食・入浴のお客さんが停めても十分なスペースがありそうです。

駐車場の一角には小さなお宮がありますが、こちらは温泉の神様を祀ったものだそうです。

道路の反対側には小さな畑があり、自分で育てた野菜をお店で提供することが可能です。
裏山は竹原の湯の敷地ではありませんが、親戚の持ち物らしく、季節になればミョウガがたくさん取れるそう。その他春先にはフキノトウも顔を出すようですよ。
表の道路は車がたくさん通っていましたが、建物の裏手にまわるだけで自然の豊かさを実感できます。
便利な立地で自然も味わえるとくれば一挙両得ですね。

建物は平成4年の建築ということで、ご覧いただいた通りかなり状態が良いものとなっています。
水回りは多少年代を感じますが、一部リフォームもされているため、そのまま使っても問題ないレベルでしょう。

モノがよく立地も優れているため「格安でお譲りします」という物件ではありませんが、評判の良い温泉もあり設備充実、既存のお客さんも引き継げるということですので、本気で宿泊業を考える方には絶好のチャンスといえるでしょう。
逆に、それなりに大きな建物ですので、こじんまりと商売をという方には向かないかもしれません。
物件取得・リフォームと、ある程度の予算を投じて、腰を据えて商いをしていこうという挑戦者をお待ちしております!

伝統の技を見て味わう!柿太水産「こんか開き」にいってきた!

こんにちは、みらいエンジン藤田です。
今冬の氷見は本当に過ごしやすい!
暖冬の影響で未だに雪かき知らずで、青空が見える日も多く、毎年こうだったら楽だなーと感じます(笑)
太平洋側生まれの私としては、やはりできることなら冬でも青空がいいところ……

と、そんな話はさておき。
みなさん、「こんか漬け」ってご存知ですか?
北陸伝統の発酵食品で寒の時期に水揚げされた魚をぬか漬けにしたもの。「こんか」=「ぬか」というわけです。富山・石川では「こんか漬け」、福井では「へしこ」と呼ばれます。後者の方が全国的には聞き馴染みがあるかもしれません。
今回は氷見で水産加工を営む柿太水産さんでその漬け込みの様子が見られる「こんか開き」というイベントがあると、6代目政希子さんからお誘いを受けて参加させていただくことにしました!
氷見に来て以来、何度も口にしたことのあるこんか漬けですが、それがどうやってつくられているのかまでは知らなかったため興味津津……さらにはこんか漬けを使った美味しい料理がいただけると聞けば期待が高まります!

柿太水産さんがあるのは氷見市北大町。
まちのタマル場からは上庄川を渡ってすぐの距離です。
上庄川は現在の漁港が整備される前、漁港として水揚げを行っていた川で、両岸には漁業や水運に関わる会社や倉庫が今でも多く存在しています。
柿太さんは創業100年あまり、この土地で氷見浜の魚を加工してきた老舗です。

お店の前には煮干しをモチーフにしたオブジェが飾られ、看板もスタイリッシュ。格好いいです。
会場となる加工場にお邪魔すると既に多くの人で賑わっていました。
テーブルに並べられた色とりどりの豪華な食事を楽しみながら思い思いに歓談しています。
この日のメニューはこちら。
どのメニューにもこんか漬けが使用され、伝統的な食の新しい可能性を表現しています。

私もさっそくいただいてみます……
まずはウェルカムドリンクならぬウェルカムスープとしていただいた出汁スープ。
柿太水産の煮干しで出汁をとり、ほんの少し醤油を加えただけのシンプルなものなのですが、それだけに出汁本来の旨味を感じ取ることができます。

そして今度はメインとなるこんか漬けによるメニューの数々へ。
旨味が凝縮されたこんか漬けはほんの一欠片でも口いっぱいにその味わいが広がります。
塩っ気が強いといえばそうなのですが、それが嫌な塩辛さではなく、甘みにも近い旨味のおかげでまろやかな舌触りなのです。
そんなこんか漬けはお酒のつまみちまちまやるのが抜群なのですが、今回用意されたメニューは目にも楽しい鮮やかな品々。

アンチョビの代わりにこんか漬けを使ったバーニャカウダは野菜にもパンにも相性ばっちり!

個人的に一番のお気に入りは焼き豆腐でした。
発酵食品同士のコラボレーションでこれまたシンプルながら美味しい!
お家で試したくなるレシピです。

ある程度食事を楽しんだところで、本来の目的である漬け込み作業の見学へ!
と、その前に……こんか漬けの作業工程をお勉強しておきましょう。
工場見学を多数受け入れている柿太水産さんには、ちょうどいいことにこんなパネルが用意されていました。

この日見られる作業は下の段にある本漬けの工程とのこと。
さあこれらの情報を頭に入れて現場を見学しましょう。

黙々と作業するみなさま。
慣れた手付きで作業する空間は不思議な神聖さを感じます。
漬け込んでいる魚はイワシ、ですのでこちらは「こんかイワシ」となります。
使われるイワシはもちろん氷見で水揚げされたもの。
魚の目利きは5代目の柿谷正成さんが担当されており、長年の経験からその日もっとも質のよい魚を仕入れてきます。
そうして仕入れた魚を塩漬けし寝かせたものがこちら。

本漬けの作業はこの状態からスタート。
まずは米ぬかをまぶしますが、柿太さんではこちらのぬかにもこだわりが。
県内で無農薬栽培されたお米のぬかを使っているんです!
最近では無農薬や有機にこだわりを持つ方も多くいらっしゃいますが、よく聞くのはお米そのものへのこだわり。
ぬかまで無農薬にこだわっているところに、食に対する真摯な姿勢を感じることができます。
ぬかをまぶしたイワシは、代々引き継がれる漬け込み樽に並べられていきます。

樽の形にそって隙間なく並べられていく様子が美しい……
なかなか見ることのできない貴重な光景です。
一層並べ終えると塩、唐辛子をまぶしてまたぬかを敷き……というのを繰り返し樽いっぱいに漬け込んでいきます。

というような作業をみていたわけですがその場ではわからないこともあり、作業場を出てからまたパネルを見に戻ると、そこにはちょうど正成さんが。
先程の作業の話や、これからどのくらい漬け込むのかなど質問してみると「ちょっとついてこられ」と隣の部屋に案内されました。
そこにあったのはまさに漬け込みがされている樽の数々!

それも通常よりもに熟成が進んだものだそう。
ブロックや石がいくつも積まれているのは発酵が進むと押し返す力が強くなるからだとか。
あまりにパワーが強くて、朝起きると積んだ石が辺りに転がっている、なんてこともあるというエピソードをきいて発酵の力の偉大さを思い知りました……
蓋の上に浮いている脂はその時間の成した結晶ともいうべきもの。
そんな結晶を「ちょっとなめてみられ」といっていただいたので、お言葉に甘えてペロリ。
とんでもなく濃厚な脂……活きの良いイワシたちの姿が目に浮かびます。

さらにさらに、驚きは続きます。
料理が並んだスペースに戻り歓談を楽しんでいると、お皿を片手に正成さんが戻ってきました。
お皿に乗っているのは寒ブリのお刺身!
寒ブリシーズンは終わりに近い時期でしたが手に入ったので、とお刺身にして振る舞ってくださいました!

「醤油ないけ?」と探したところ出てきたのが一升瓶の醤油だったのですが、それを豪快にお皿に注ぎ、さあどうぞとのお声をいただきいざ実食。
お味はもちろん絶品です!

トドメに現れたのはイワシのお味噌汁。
見てくださいこれ。

水滴を弾くほどのプリプリのイワシ。
シンプルなお味噌汁は出汁の味を十分に堪能でき、自家製味噌の味付けも絶妙。
イワシは口に入れるとほろほろと柔らかく、脂が乗ってこれまた絶品。
こんか漬けのスペシャルメニューの数々に加えてブリやお味噌汁までいただけるとは……きてよかった……

なんだか食べてばかりだったような気もしますが、貴重な職人さんたちの作業シーンも見られ、大満足な一日でした。
お土産にいただいたこんかイワシはちょいちょいとつまんだり、イベントで出てきたメニューを参考にアレンジしてみたりと楽しみながらいただきます。

こだわりが詰まっている仕事だからこそ、その裏側を知ることで、より一層美味しくいただけるようになります。
この記事をご覧になって気になった方は、まずはぜひ食べてみてください。
そしてハマってしまった方は、次のこんか開きを楽しみに待ちましょう!

改めまして柿太水産さん、お誘いいただきありがとうございました!