氷見の歴史が詰まった土蔵!利用者募集中!

こんにちは!みらいエンジンの岩田です。
本年もどうぞ、よろしくお願い致します!

 

タマル場はこの素敵な空間が命!ストーブフル稼働で営業しています。それにしても相変わらず寒い古民家。笑
おしゃれな人は寒さに関係なく足を出したり、薄着をしちゃうのを見かけます。そんな感覚とちょっぴり似てますね!!

 

 

今回は、湊川の目の前にある「土蔵」の紹介と利用者募集のご案内です。この土蔵、普段家の敷地内にある米蔵、味噌蔵、家財蔵とはちょっと違うように思いませんか?6つに空間とそれをつなぐ蔵前があるひと癖(他にはあまり見られないというポジティブな意味です)ある土蔵が誰でも借りられるんです!

 

ちょうど氷見市博物館の川を挟んだ向かいにあり、向かって左側の新材が使われている建物です。昨年4月初めに業者による改修工事や「市民ワークショップ」により完成した建物です。

 

 

そもそも土蔵は、元々自分の家にあるかないかによって利用する機会が決まるようにおもいます。なので、なかなか「借りる」という機会がない建物だと思います。ある意味、土蔵の賃貸は全国的にも珍しいのではないでしょうか。少なくとも私は聞いたことがありません。

 

 

もちろん、本来の良さを残しつつ、必要なものは新設されているので安心してください!歴史がたっぷり染み込んだ部材は残され、傷んだ部材は新材に取り替えられています。綺麗で立派なトイレも新設されています。

 

 

土蔵と言ったら、どんな印象をお持ちでしょうか?薄暗く、大きな箱のようなイメージをされるかと思います。戸を開けると夏なのに、冷んやりした空気を感じた経験がある方もいらっしゃると思います。

 

 

※氷見市博物館より掲載許可をもらっています

 

「写真にみる氷見の昔と今(発行年:2003年3月、編集:氷見市立博物館)」によると、建築当初は株式会社氷見銀行(現北陸銀行)の倉庫として利用されていました。前を通る道路まで川の淵が来ており、船から直接積荷を揚げていました。昭和60年以降に進められた湊川の改修と護岸工事により、荷揚げ場は埋められ、道路整備が進み、現在の姿となりました。

 

そして、「氷見百年史(発行:1972年8月、編集:氷見百年史編修委員会)」によると、「米屋が収納能力がないときは氷見銀行の倉庫に倉敷料を支払って保管したり、銀行からの賃金担保として米を倉庫に入れておいて、そのときに米相場によって売ったりした米商がでてきた。」とあります。つまり、旧氷見銀行が直接利用するのではなく、米商に米蔵として貸し、利用されていた可能性が高いと推測されます。

 

湊川の川上には水郷地帯が広がり、その水運を利用して、この倉庫まで運び込まれたことも考えられます。

 

また、この土蔵は氷見の大火(1938年)からもギリギリ間逃れた土蔵であり、残存する貴重な伝統的建物であることもわかります。

 

 

図面は氷見市役所商工定住課の許可のもと、HPより転載しています。
※ No.5の部屋はすでに契約済。

 

以下、氷見市役所商工定住課HPで紹介されている内容を転載しております。


 

氷見市では土蔵を「活用しながら保存する」ことを目的に、地域に開かれた場所として有効活用していただき中心市街地や湊川周辺の賑わいの創出に期待し、土蔵内の6区画を利用していただける方を募集しております。
大正10年に建てられた湊川に向かって物資を運ぶスロープが取り付けられていた当時の形跡がうかがえる歴史的建造物(土蔵)です。当時は、米蔵として利用されていました。

 

建物は梁間六間、桁行十八間の平屋建てで、屋根は置屋根形式になり、正面には二間幅の戸前があります。室内は三間間隔で計6室に間仕切られ、それぞれに額縁型で鉄製の片開き扉がついています。
(1) 所在地
 氷見市朝日本町907番地(住居表示:12番22号)
(2) 建 物
 倉庫:土蔵造瓦葺平家建 397.52 平方メートル(6室有り、59.6 平方メートル/室)
 戸前:木造瓦葺平家建 132.23 平方メートル(共有部)
(3) 建築年次:大正10年

 

・各室に分電盤30A(増幅可能)を配備してあります。
・通電は各室の利用者で電力事業者にお申込みください。
・内装等(照明、コンセント、空調 など)の室内整備は利用者で行っていただきます。
・戸前は共有部とし、男・女トイレ(手洗有り)、照明設備、水洗場1カ所を設けてあります。
・各室に給水・排水設備はありません。
・敷地内に駐車場として利用できるスペースはありません。(近隣駐車スペースをご案内させていただきます。(有料))
※詳細については、別添公募要領を参照ください。

 

【公募要領】
貸付要領について
利用申込書について
利用計画書について

 

 

 

 


 

どうでしたか?少しは建物の様子を文面や写真を通して、この土蔵が持つストーリーがおわかりいただけたでしょうか?

「移住し自分でビジネスを立ち上げたいけど場所がなく困っている方」
「何か大量の物を保管できる空間を探している方」
「単発のイベントをしたいけど納得が行く場所が見つからず、困っている方」

そんな方にこの情報が届き、何かのきっかけになればと思います。
利用の様子の一事例として、昨年この土蔵で行われた「みなとがわ のみのいち」の様子もぜひ見てみてください。

 

氷見市役所のホームページからも確認いただけます。少しでも興味がある方、利用提案がある方はぜひ氷見市商工定住課へ尋ねてみてください。(岩田慧一)

 

【お問い合わせ先】
氷見市商工・定住課 定住促進担当
電話 0766-74-8075
〒935-8686 氷見市鞍川 1060 番地
午前 8 時 30 分から午後 5 時 15 分まで( ※土日祝日を除く)

タマル場の日常vol.6 2018年、スタート!

新年、明けましておめでとうございます!
推進代表の明石です。みらいエンジンは、年明け5日から元気に営業を開始。本年も、どうぞ宜しくお願い申し上げます。
 
富山県は、正月早々、曇天のグレーウィッシュな冬空が続き、大して積もるほどではありませんが雪が降る日もありました。しかし、時折見せる青空がいつもにも増してありがたく、そして神々しくも感じたものです。東京に住んでいた頃は、正月といえば晴天という勝手なイメージを持っていましたが、ここでは、当たり前に享受していたことが、実は奇跡的なことである、ということに気付かされます。
 
正月は旧暦の2月にあたり、立春の頃「初春」とも言いますが、北陸の2月はお世辞にも春を感じるとは言い難い季節です。強いて言えば、いよいよ春が恋しくなる季節でしょうか。
 
前置きが長くなりましたが、年明けに酒を飲みながら、雪降る空を眺めて考えたことがあります。氷見、広くは富山県って居心地いいなと…。私は富山県の西部、しかも沿岸部に魅せられた人間です。その理由は、とってもベタなお話ですが、立山連峰の景色です。もう7年以上、ほぼ毎日のように見ていますが、海越しに眺める3,000m級の山脈の景色は飽きることがありません。
 
時には違和感を感じるほどクッキリと、SF映画の3D映像のように見えます。山脈というより巨大な壁です。また時には黒くて重い雲の隙間から現れた山脈が朝陽に照らされ、幻想的な光景を作り出します。なんだか、いつも「守られている感じ」なのです。多分、世界でここだけだろうこのロケーションが、この地を好きにさせてくれました。
 
あとは、伝統的な街並みというよりも、昭和レトロと言ったほうがしっくりとくる街並みが、各地に面的に残っていることです。こういった地域が古い、寂しい、退屈というイメージで語られ、若い人が去り、高齢化が進んでいます。そして、空き家の増加は止まりません。私は、これをチャンスと捉えています。地価が安くて、何をはじめるにもローコストで出来る点が素晴らしいと思います。
 
さらにさらに、北陸新幹線の終着地であり、北陸で一番の観光都市である金沢がある程度完成されている街であることに対して、氷見をはじめとする富山県の各所は何においても「余白たっぷり」です。誤解を恐れずに言うならば、強力なライバルが少なく、ポジション取りが比較的しやすい、ということです。お金を使う時には使うという県民性が、いいサービスが育つ土壌を支えています。一方でサービスに対して厳しい目を持っています。ちなみに、富山県の外食洋食部門の一人当たりの消費額は、石川県を抜いて全国上位です。
 
最後に、大事なことを1つ。それは1つ1つの評価項目が「そう低くない」ために、総合点が高いということです。ニュースを見ていても、大事件や大事故が少ないこと。町を歩いていても、怖そうな人や話が通じそうにない人が少ないこと。酒場でケンカや迷惑行為をするような人が少ないこと。車のクラクションを鳴らす人が少ない、無理な割り込みをする人も少ないこと。乱暴に話す人が少ないこと。などなどの印象を持っています。日々の暮らし、商売で嫌な思いをする場面が少ないと思うのですが、これって本当に珍しいことではないでしょうか。時には「あれ、これの人、全然人の話を聞かないし、無礼な人だな…」と思ったら、県外出身者だったりする可能性が高いです。
 
このように色々考えてみますと、ローカルで起業したい、とくに飲食や観光業をやってみたいという人は、けっこう向いている土地なのではないかと思うのです。基本的に、どんな分野でも供給側が不足しています。本格スパイシーなカレー屋、オシャレなカフェ、オーガニックレストラン、レトロ家具屋、セレクトが自慢の古本屋、古民家をリノベしたゲストハウス、海沿いのスポーツサイクル専門店、アレンジ上手な花屋、などは、例えば都会である程度の経験と実績があれば、地域ナンバーワンになれます。
 
私は、みらいエンジンの他、本業でまちづくり、場づくり(店舗・シェア拠点など)のプロデュースをなりわいとしていますので、氷見で起業したい方は、色々とお手伝いできると思います。それが、みらいエンジンの強みでもあります。
  
今年も、色々な方との出会いを楽しみにしています。
 

氷見にマルシェができるまで【第3回】

【第3回】

こんにちは、氷見市地域おこし協力隊・商店街振興担当の藤田です。
氷見・中央町商店街ではじまった新しい取り組み『うみのアパルトマルシェ』の様子と開催に至る経緯を紹介するこのシリーズも今回で最終回です。
今回は8月開催の第2回から、つい先日開催された第5回のマルシェの様子をお届けします。

 

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商店街にふたたび賑わいを――そんな想いを込めて氷見の商店街ではじまった『うみのアパルトマルシェ』は、大盛況の初回を皮切りに全5回の開催をスタートしました。
8月のマルシェからは、ホームページなどで呼びかけて、広く出店者の応募を開始。すると7月の様子をみてか、たくさんのお店が出店希望のご連絡をいただきました! 応募されるお店はマルシェのコンセプトにぴったりの素敵なお店ばかり。
 
こうして新しい彩りを加えて第2回『うみのアパルトマルシェ』が開催されます。
第2回目となるこの日は、早朝の設営時に小雨に降られたものの開場前には晴れ間も見え、次第に会場には人が溢れるようになりました。
 

 
この姿をみてスタッフ一同も一安心。どうやらお客さんたちにも「氷見でなにかおもしろいことがはじまったらしい」と認知していただけたようです。
会場の位置は7月と少し変わりましたが、しゃぼん玉や音の出るスイッチ広場などの仕掛けはそのまま。楽しそうなこどもたちの姿が印象的です。
 

 
ごはんにスイーツ、クラフト、コーヒーやワインなどのドリンク……魅力的なものばかりでスタッフをしていてもついつい財布の紐が緩んでしまいます。
 

 
第2回も盛会に終わり、折り返しの9月。意気込んで準備を進めて来ましたが、なんと第3回は残念ながら大型台風の接近により事前での中止判断となってしまいました。マルシェのイメージが少しずつ定着してきているなか運営としても苦渋の決断でしたが、安全を考慮しての決断となりました。
 
そしてその悔しさをバネにしての第4回。
10月ということもありハロウインをテーマにしての開催です。この日は雨が予報されていたものの終日雨はほとんど降ることなく、曇り空の下ではありますが無事に開催に至りました。
 

 
看板や商店街の飾りをハロウイン仕様にした他、市内のママさんによる団体HUGLABさんのブースでは仮装コーナーやハロウィンで使えるアイテムをつくるワークショップなどが行われていました。
 

 
また、本部テントでは仮装してきたお子さんにお菓子をプレゼント。かわいらしい子どもたちの姿がたくさんみられ、曇天ながら華やかなイベントになりました。
 

 
そして、あっという間に11月。2017年に予定されたマルシェはこの月で最終回となります。
出店者の応募数も普段よりかなり多くなり、最後はいっそう盛大にということで通常の1.5倍ほどの32店舗ものお店を招いての開催となることになりました。
しかし1周間前、当日の天気予報を見てみると……なんと雪マークが!
7月の初回以来毎度のことなので、なんだかんだで当日はどうにかなるだろうと思いつつも「今季1の寒波」とまでいわれると不安になってしまいます。
とにかく、万が一雨が降っても無事に開催できるようレイアウトなどを工夫しながら検討を重ねます。
そして迎えた当日……
 

 
早朝から降ったりやんだりの雨のなか準備を進めていると、開場時間を前に青空が!
予想通り寒い一日になりましたが、無事にお客さんを迎えられそうです。
 

 
開場が近づくとまちには次第に人の姿が増えていきます。みなさん防寒ばっちりで、思い思いのお店でショッピングを楽しんでいます。
 

 
また、今回のイベントでは月間情報誌の『TJとやま』さんがストリート・スナップの撮影にいらしてくださいました。これまでにもイベント情報を取り上げてくださっていましたが、若いオシャレなお客さんが多いイベントということが伝わって企画にいたったようでうれしい限りです。(12月25日発売の1月号「とやまの人たち」のコーナーに掲載の予定です)
 
予報通りとても寒く、途中雨に降られることもありましたが、この日も商店街は大賑わい。お店の方やお客さんから「次はいつ開催なの?」とたくさんお声掛けいただきました。なにもないところから探り探りはじまったマルシェが少しでも地域に定着してきたようでうれしかったです。
 
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こうして、全5回のマルシェ日程は終了しました。
 

 
次回の予定については現時点ではまだ未定ですが、これから雪の季節になりますのでまたあたたかくなったら再開できればと考えています。
また、冬の間にも番外編という形で開催できればと考えていますが……こちらは絶賛調整中です!
決まり次第『うみのアパルトマルシェ』のホームページでお知らせしますので、是非チェックしてくださいね。
氷見・中央町商店街はこれからも、より住みたくなるまちを目指して考え、行動していきます。私自身、商店街の一住人としてその流れを加速させられるよう、精いっぱい活動していきたいと思います。来年も氷見の商店街にご注目ください!

氷見にマルシェができるまで【第2回】

【第2回】

前回は7月に開催された『うみのアパルトマルシェ』についてご紹介しました。氷見に新しく生まれたマルシェとして多くの人が訪れたイベントはどのような経緯で生まれたのか……今回はその舞台裏のお話です。

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氷見市中央町商店街。そのはじまりは現在も象徴的に建ち並ぶ防災共同ビルの建設時に遡ります。道路の拡幅に合わせて、当時建設省が進めていた防災街区整備の事業に則って最先端のビル群が建設されることになり、その経緯のなかで商店会組織を法人としての商店街組合とすることになりました。
共同ビルの特徴は、文字通り数軒が共同で1棟のビルを建てることにあります。そのおかげで外観はすっきりと整い、両側のアーケードも手伝って統一された外観の通りになりました。地元の人が「なんちゅう素晴らしいもんができた」と目を瞠ったという共同ビル商店街には、買い物客はもちろん、全国からの視察も絶えなかったといいます。

しかしそんな中央町商店街も、全国にみられるように、時代とともに客足は落ち次第に店の数も減っていきました。発足当時加盟の70軒弱すべてが商売をしていた商店街組合も現在では半分ほどが店を閉め、現在では空き家も見られるようになりました。
そして昨年、中央町商店街にさらに〈危機〉となる出来事が起こります。商店街の北の玄関口である『北の橋』が老朽化のため2年半間通行止めとなることが決まったのです。中央町商店街はその大半が迂回経路の内側となり通行量の減少は必至でした。



この事態を受けて商店街は会合を実施。行政の担当者とともに地域おこし協力隊として中心市街地の担当をしていた私も参加して、「橋の工事期間中、商店街はどうするべきか」や「工事を終えた後、将来を見据えてこの地域はどうありたいのか」という点について議論を深めました。
そこで出た課題は「中央町商店街は商店主の高齢化が進み、かつ後継者が少ない」というもので、それでも商店街としてもう一度活気を取り戻すには「若い世代がまちで商売・生活をする」ことが必要という結論に至りました。



若い人を呼び込む――目標を定めたのはよいのですが、問題はその方法です。
「空き店舗があるからここで商売してください」、「ここで生活してください」といったとしても、それで人が集まるようならそもそも困っていないはず。
若い人に商店街でお店を出したいと考えてもらうためには、まず「ここで商売をしてみたい」と思ってもらえる商店街にならなければなりません。卵が先か鶏が先か……というような議論です。
この問題について新しい視点から考えるため、商店街のメンバーでない移住者を含めた氷見に住む若者にも声をかけました。「まちの使い手」としての立場から、どういう商店街であれば若者はまちを楽しめるのかという意見を求めたのです。



そこで生まれた作戦こそが、マルシェという「イベント」でした。
いきなりお店を構えて商売をすることは難しくても月に1度程度であればやってみようと思ってもらえるはず。マルシェは「あり得るかもしれない未来の商店街のひとつの形」、それを実現することで若者が「楽しい」と思えるまちのイメージをつくっていくことがこの作戦の目的でした。



「橋が通行止めになっているということは、逆に考えれば歩行者天国にもしやすいんじゃないか?」
「道路を公園に見立てて自由に楽しめる空間になったらいいよね」
「商店街には緑が少ないから人工芝を敷いてみるのはどうだろう」
「ベンチやテーブルもプラスチックでは味気ないから木製で手づくりしてみるのは?」
――意見は次々に飛び出し、いよいよ作戦が動きはじめました。

2016年の秋からスタートした作戦会議は年をまたいで本格化。3月には商店街の空き店舗を使ってワークショップを行い、マルシェで使うベンチやテーブル、特製屋台をつくりました。屋台については「他にないマルシェの顔になるようなものを」と富山市在住の家具職人さんに依頼してコンパクトでオシャレなデザインのものを設計してもらい、こちらもワークショップでつくりあげました。



備品の準備と並行して行われたのが、マルシェのコンセプト決めです。
今回のターゲットは若い世代――特に休日の行動の決定権を握りやすい女性を核とすることにしました。若い家族がのんびりまちと買い物を楽しめるように、そしていつかまちの「使い手」から「担い手」になっていってもらえるように……
そうしてできあがったコンセプトは、

海風が吹き抜ける商店街で、なかまと遊び、なかまと出会う
じぶんたちの手でつくる“遊び場的”マルシェ

また、タイトルは『うみのアパルトマルシェ』に決まりました。
このちょっと変わったタイトルは、ただのマルシェではなく「アパルトマン」で行われるマルシェなのだという意味があります。築50年弱になる共同ビルを、ただ古びた建物としてみるのでなく、パリのアパルトマンのように古き良きものを大切にするライフスタイルを発信していきたという想いが込めてつけられました。
チラシのデザインもそうしたメッセージを軸に、若い女性の感性に響くものになるようにデザイナーさんと協議を重ねました。



コンセプトやデザインが決まって、最後にもっとも重要なお店への出店依頼。
初回は提示できるマルシェの具体的なイメージがないため苦戦が予想されました。しかし氷見を中心に近隣で活躍されているお店のなかからお声掛けしてみると、コンセプトへの共感と地域貢献の想いから続々と参加を決めてくださり、期待以上の豪華な顔ぶれのマルシェとなりました。
こうしてついに、作戦『うみのアパルトマルシェ』は決行の日を迎えたのです。【第3回につづく】

氷見にマルシェができるまで【第1回】

【第1回】



「こんな人たち氷見のどこにおったん?!」
その日、商店街で長年暮らし商売をしてきた人々の口からそんな疑問がいくつも聞かれました。
それほどまでにそこに広がっている光景は普段の商店街の様子からかけ離れていたのです。道路には人工芝が広げられ、しゃぼん玉を追いかけ回すこどもの姿と笑い声。随所に置かれた木製のベンチやテーブルでくつろぐ若い男女。道には特製の屋台が並び、地元で知られたオシャレなお店が軒を連ねます。まちに溢れていたお客さんの大多数は若い男女で、その多くが小さなこども連れ、そしてどことなくオシャレなファッションで思い思いに買い物を楽しんでいました。



アーケードにはその日行われていたイベントを広報する横断幕がかかっており、そこには『うみのアパルトマルシェ』の文字。それこそがまちのイメージを変えるために商店街が仕掛けた〈作戦〉のタイトルです。



私は中央町商店街に住んでおり、地域おこし協力隊として中心市街地を担当していることから、『うみのアパルトマルシェ』ができあがるまでのプロセスに最初から関わることができました。
そこで、今回から3回に渡って『うみのアパルトマルシェ』とはどういうイベントなのか、そしてなにを目指して行われているのかという点についてご紹介できればと思います。
平成29年開催するマルシェは第5回となる11月19日(日)開催を残すばかりとなりましたが、読んでいただいてもしご興味を持たれましたら、是非会場に足を運んでいただければ嬉しいです。

さて、初回となる今回はまず『うみのアパルトマルシェ』とはどういうイベントなのかを知っていただくべく、海の日に行われた第1回のイベントの様子をお伝えしていきます!

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開催当日を迎える一週間程前から氷見・中央町商店街の人たちはなんとなくソワソワしていました。はじめての試みとなるマルシェの初回が迫っているから、というだけではありません。実は天気予報で開催日に雨マークがついていたのです。7月の初旬には、氷見で土砂災害警報が出るほどの大雨があったこともあり、開催も危ぶまれるのではという不安があったのです。
それから一週間、天気予報とのにらめっこは続き……そして迎えた当日の朝。



商店街の屋上にのぼってみると、そこには穏やかな海と雲間から差す明かりが!!
天気予報は大逆転、当日は曇り後晴れとなり、無事開催できそうです。

明け方のまちは静か。通りには車もなく、人も歩いていません。
ここをみんなの力で一日限りの公園に変えていきます。



アスファルトには人工芝を敷いて、手づくりの家具や屋台を並べて……
そこに続々と到着した出店者さんたちがそれぞれのお店を広げていきます。



さあ公園のできあがり!
あとは残りの主役であるお客さんにたくさんご来場いただくだけです。
はじめての開催のため、実際にどのくらいのお客さんに来ていただけるかは蓋を開けてみなければわかりません。スタッフ一同緊張の面持ちでそのときを待ちます。

スタートの10時を過ぎた頃、商店街に人が溢れていました。
そのうえ商店街を目指す人の流れは止まる様子がありません。スタッフにも安堵の空気が流れ、しかし同時に案内などや会場整理など嬉しい慌ただしさが訪れます。



ご飯のお店もお菓子のお店も大行列!
そして注目なのはそのお客さんたち。素敵なファッションの若い世代の人々や小さなお子さん連れの姿が目立ちます。それぞれ思い思いに、ご飯や雑貨のお買い物を楽しんでいるのが見て取れました。
当日行っていたアンケート調査の結果によると、この日の来場者のうち氷見市在住者は4割程度。過半数が県内を中心とした市外からの訪問客でした。さらに全体の7割が20~40代の若い世代で、家族での来場が多かったのも印象的でした。



お買い物を楽しむ大人たちの横で、小さなお子さんは音の出る芝生のコーナーやしゃぼん玉コーナーなどのアトラクションに夢中!!
普段なかなかできない落書きコーナーも大人気で座り込んで離れない子の姿もありました。



みんなでつくった、みんなの公園。
わたしたちが大切にしていて、そして見たいと思っていた風景がそこにありました。と、そんな感慨にふけるのには理由があります。うみのアパルトマルシェができるまでの道のりは決して短いものではなく、この風景をつくり出すために商店街では半年前から〈作戦会議〉を行っていました。
実はこのマルシェは、商店街にとっての〈危機〉に立ち向かうための〈作戦〉のひとつだったのです。【第2回に続く】

 

 

住宅街にひっそりと佇む、焼き菓子 粉糖kotoさん

 
代表の明石です。ずっと気になっていたお店に、やっと行くことができました。私は、化学調味料とか保存料が苦手で、世に言うアトピーの傾向があります。食べ物には人一倍気をつけて生きている人間ですから、食材の安全にこだわっているお店や商品が日常的に気になります。
 
今回、移住者に向けて発信するパンフレットを刷新するにあたり、カルチャーのある店のひとつとして「焼き菓子 粉糖koto」さんを紹介させて頂くことになり、こちらに取材にうかがいました。実は、この取材がはじめての来店ではなく、ひとりこっそりとお菓子を買いに来たことがあるんですが、そのときはさらりとフツーのお客さんとして来てしまいました。
 

 
どれだけ原材料にこだわっているかと言いますと、保存料は一切使用しておらず、北海道産小麦粉、きび砂糖、国産バター、丹波黒豆きなこ、西表島産黒糖、徳島県産和三盆、富山県氷見産はとむぎ、有性卵、イタリア産海塩などを使う徹底ぶりです。私の苦手な膨張剤も、やさしいものを使っております。
 
安全とか安心など言わなくても、お菓子としてかなり美味しいものですから、純粋に粉糖kotoさんが好きな方が多いのですね。最初は、何気ないお話をしていたものの、このこだわりの根元がどこから来ているのか、それを聞きたくてウズウズしていました。ズバリお聞きしたところ、「松本のクラフトフェアに出店したかったから…」という意外な答えが返ってきました。
 

 
その話の前に、まず、粉糖kotoさんの歴史から。まず最初にお店をオープンしたのは、なんと、まちのタマル場のすぐ近く、まちなかの小さな店舗ではじめたそうです。それから、もう少し広い場所を求めて、今度はロードサイドの目立つところへ。氷見市内から雨晴海岸を通過して、トンネルをくぐる前のあたり。以前はもっと幅広く料理をするようなお店をしていたそうです。今でもその建物は健在で、別の方がカフェを経営されています。で、それから、今の場所に移転されたそうです。
 
もともと、食材にはこだわりがあったそうですが、当たり前のように良い素材を選んでいたそうです。その理由は、いい材料を使うと美味しくなるから。とても説得力がありますね。あえて、安全とか安心とかというアピールはしなかったようです。ところが、先ほどの松本のクラフトフェアに遊びに行ったとき、転機が訪れました。その場の雰囲気がとても良くて、「私たちもここへ出店したい」と思ったそうです。色々調べてみたところ、ここへ出店するには厳しい審査があり、オリジナル性やインパクト、こだわりといったアピール力がないと審査をパスできないそうなのです。そこで、安心安全の素材にこだわっていることを徹底してアピールしたら、無事に審査を通過、晴れてクラフトフェアに出店できることになったそうです。
 

 
これがキッカケとなり、以前から当たり前のようにこだわっていた材料の事をあえて全面に出すようにしたそうです。そこのところがグッと来ました。ストーリーが素敵すぎです。ちなみに、翌年のクラフトフェアに、同じようなアピールをしたところ審査に落ちてしまったそうです。人気があるイベントなので、審査は本当に厳しいようですよ。
 

 
店内にはカフェスペースもあり。ゆったりくつろぐこともできます。アイスコーヒーも美味しかったです。仕事柄?私はついお店の内装も気になってしまうのですが、粉糖kotoさんの店内はなんとも可愛らしくオシャレです。昔の店で使っていた家具や廃材を一部利用したそうですが、それがまた使い込まれた古さの演出につながっていて、とっても素敵です。ショーケース、テーブルやイス、看板、置物などがお店の世界感を作り上げていて、落ち着きのある空間になっています。
 

 
焼き菓子 粉糖koto
address:富山県氷見市諏訪野4-21
tel:0766-72-0134
open:10:30~18:00 火曜定休