氷見の祭に惚れこんだ職人、信念の一杯。

ラーメンは好きですか?

みらいエンジンスタッフの岸本です。

もはや日本人のソウルフードと言っても過言ではないラーメン。
日本各地それぞれに味も特徴も具も全く違っていて、富山県ならブラックラーメンなど、今やご当地ラーメンも数えきれない程ありますよね。

市内をゆるりと流れる湊川沿いに、蔵を改装したラーメン屋さんがあります。
それがこちら、「氷見ラーメン」さん。

使用している材料は地産地消にこだわった氷見産のものが中心。
地元の食材を使った氷見生まれのラーメンだから、氷見ラーメン。……というわけではないんです。
シンプルかつ分かりやすいその屋号にも、実はとっっっっ……ても深い意味と熱い気持ち、そして氷見への愛、敬意までもが込められているのです。

筆者がこのお店に最初に入った日の事はもう忘れてしまいましたが、今では大好きでよく訪れるお店です。
店主の伊藤さんは、真面目で職人気質な方ですが、とても愛嬌があっていつもニコニコの笑顔で迎えてくれます。

そして伊藤さんはお隣り石川県から氷見に惚れこんで移住&開業をした移住者さん!
忙しいお仕事の合間に、お話を伺ってみました!

石川県の飲食店に勤めていた伊藤さんは、仕事で知り合った方からのご縁で、氷見で別の飲食店の手伝いをする事に。
初めは「3年くらい行ってみるか」という気持ちで氷見へ移住してこられました。
2年ほど勤め、さてそろそろ自分の店をと考え始めた頃には、氷見をすごく好きになっていたそうです。
「店をやるんだったら氷見でやりたい」
スタートの場所として氷見は面白いかもしれないと考えた背景にあったのは、たくさんの友人との出会いや、土地柄がとっても肌に合っていた事。
そして、なんといっても大きかったのが、氷見の祭りとの出会い。

初めて氷見の祇園祭を知った時の事を、伊藤さんは「カルチャーショック」だったと語っています。

伊藤さんの地元の石川県では、年々祭りへの参加人数が減っていて、三年に一度の開催になるほど規模縮小していたり、町内の盆踊り大会か、金沢市内で数日間かけて行われる加賀百万石まつりのような大きな祭りかのどちらかでしかなく、伊藤さんは祭りに対して好きという気持ちは無かったそうです。

そんな伊藤さんが氷見の祇園祭に参加する事になり、周りの人達に「ケガしないように気を付けて」と言われ、「祭りで気を付けるって、どういう意味?」と首を傾げながら参加。

激しくぶつかり合う太鼓台に「ケガしないよう気を付けて」の意味を理解しながら、同時に「すごく楽しい!」「こんな祭りもあるんだ!」と感じたそうです。


(画像は昨年の記事「氷見夏の大イベント『祇園大祭』」より)

近所の人達が集まって楽しんでいる姿や、進学や就職などで県外に出ている人たちが「祭りだから」と氷見に帰ってくる姿に、氷見の人達の地元愛、地元にかける想い、地域民のキズナの強さを「カルチャーショックだった」と表現するほど、大きな出来事だったようです。

好きじゃなかったものが大好きに転じる瞬間って、化学反応のように、想いと思いがぶつかり合った瞬間なのでしょうね。
伊藤さんに起こった氷見での化学反応、実はこの後にもまた起こることになります。

氷見での開業を決めた伊藤さんがまず直面したのは金銭問題。
しかし、またしてもご縁があり、氷見の方から出資のご縁がったそうです。
ただ、その方はとても熱い方で、「まずはどこかの店で修行を積んでから」と考えていた伊藤さんに「店やりながら修行すればいい」と言葉をくれたそうで、伊藤さんご自身が納得したこともあり、まずはお店を開くことに。
そしてラーメン作りが始まります。
家庭用のキッチンでは上手くいく試作品も、業務用の火力では上手くいかず、失敗続き。ラーメンの味が完成し無いままオープン初日を迎えます。

オープン初日は、広告を大々的に打っていたこともあり、長蛇の列。

しかし、並んだ挙句に味が完成していないラーメンに「不味い!」と怒って帰る方が多かったそうです。
オープンから一ヶ月が経ち、急激に客足が遠のき、クレームや罵倒がだけが増えていく中でも、決してくじけることだけはしなかった伊藤さん。
お客さんの意見を聞きながら、しょっぱいと言われたらしょっぱくないように改善するなど、味を変え続けた結果、「トンネルに迷い込んだように、毎日味の違うものを作って、自分の味が分からなくなった」と当時のつらい日々を振り返りながら語ります。

お店に来るお客さんからのクレームだけでなく、インターネットの掲示板で悪い言葉を書きこまれたり、所謂「アンチ」のような人達からの見えない攻撃もあったとか。
さらに、店名に「氷見」と掲げていることにも多方面から非難の声を受けるように。
「氷見の名前をそんなに簡単に使わないでほしい」
聞こえてくる苦言に、「氷見が好きという気持ちでやっていただけに、ショックも大きかった」そうです。
しかしこのままやめてしまったら、「あぁそんな奴もいたね」「やっぱりあいつはダメだった」というだけの存在になってしまう。
「絶対に諦めないでおこう」
氷見という地名を店名に入れるからには、もっともっと氷見のことを知らなくては、と図書館にこもって氷見の歴史や文化も勉強したとか。
悩んでは前を向き、立ち止まっては顔を上げ、ひたむきに歩み続ける伊藤さんの背中を押してくれたのは、やはり人の温かさでした。
「悩む必要ない。自分を信じてやれ」
「ラーメンはセオリーは無い、邪道が正道に、ルールが無いから自分が思うように作ればいい」
様々な業種の先輩方からそんな言葉をもらい「吹っ切れた」伊藤さんは、自分だけの味を信じ、ラーメンを作り続けます。

すると、ここで起こったんです。二度目の化学反応が。

吹っ切れてから1~2年が過ぎたころ、ちらほらと客足が増え始め、「北陸ラーメン博」(石川県開催、石川、富山、福井3県参加)というラーメンイベントへの出展の機会を手にします。
結果は、開催3日間で売上2位、富山エリアではなんと1位。
その直後から、バッシングしていた人達がなんと応援してくれるように。
「やっと結果を出したな!」
「市外に出ていく人も多い中で、県外から氷見へ来てくれて、氷見という名前を使って、地名を広めてくれている」
決して諦めずに進み続ける伊藤さんの姿に、周囲からの反応にも変化が訪れます。
さらにそこから東京ラーメンショーに出るなどイベントが続く中で、今度は、アンチだった人達がファンに変わり、罵声は応援に変わっていきます。

「氷見に恩を返したい」という信念の元、頑張り続けてきた伊藤さんの想いと、「中途半端なモノで氷見を名乗って欲しくない」という両者の熱い想いが出会った結果、化学反応が起こって新しい結果が生まれたのだと筆者は感じました。
そのどちらにもあるのは、地元愛の強さです。
「氷見にのれん分けしてもらっている気持ちでいるから、氷見という土地、ブランド、氷見という看板の名に恥じないようにまだまだもっと頑張って、地元の人達にも誇って貰えるようなお店になれるように頑張って、恩返ししていきたい」

(……ここで筆者の脳内にプロジェクトXの主題歌が流れ始めます)
伊藤さんの言葉に頷きながらお話を伺っているだけでも胸がいっぱいで、拍手喝采、スタンディングオベーションしたいほど胸を打たれました。
いつも食べていたラーメンにそんな熱いストーリーが込められていたとは。

ちなみに、筆者がいつも食べているメニューがこちら。「獅子舞ラーメン」です。

市内各地40連で行われている氷見の獅子舞を表現した一品。
こってりと濃いめの醤油味に黒いラー油が弧を描いていて、ガツンとくる風味に獅子舞の躍動感や豪快さを感じます。

他のラーメンにも全て氷見の祭りの名前が付けられていて、例えば、氷見の祇園まつりは、荒々しく激しく賑やかな祭りだから、激しさを辛さで表現し、辛いラーメンに仕立てられています。

無形有形関係なく、見たものに衝撃を受けインスピレーションが働いて、それを表現し、想いを込めて形にする。
そうして生まれたものはもう「作品」と呼ぶに等しいですよね。筆者はそう感じます。
作品と呼ばれるものには解釈が生まれてくると思うのですが、伊藤さんが味付けや具などで表現したラーメンと、元になった祭り、イメージがその通りでまさに解釈一致です。

感動の大フィナーレのような空気感でインタビューが終わりそうな雰囲気でしたが、筆者、ここで大切な事を思い出しました。

移住者として見る氷見は如何でしょうか?
初めて氷見へ来た時の第一印象を聞いてみました。


(氷見ラーメンの店舗がある湊川周辺)

「田舎だなと思った。でも街中はコンパクトになっていて暮らしやすい。何よりもポテンシャルのある町。まだまだ可能性をたくさん秘めている」
初めてここへ来た時の印象を思い出しつつ、やはりこの土地が持つ魅力に強く心が惹かれているご様子。氷見語りが止まりません。
「チャンスも多い町で、楽しさも、隠れた魅力もまだまだたくさんあって、出し尽くせていないのではと感じるほど。応援してもらえるし、一度受け入れてもらえたら、本当に心強い人達。それこそが氷見のパワー」

ひたむきな努力と信念を貫いて、たくさんのご縁に感謝をしながら、アンチもファンに変えてしまった伊藤さんの言葉だから、説得力しかありません。

伊藤さんにお話しを伺う前、氷見ラーメンには客として何度か来たことがありました。
どことなく居心地がいい、入りやすい、あまり多くは話さないけど、店主の人柄が良いと伝わってきて、食べ終わって店を出る時に「また来よう」という気持ちになるのです。
そして何よりも、味がしっかりと濃厚でこってり系のスープでありながら、食事の後に変な胃もたれや重さが全く無く、丁寧に作られたのが分かります。
化学調味料の類を一切使わずに素材にこだわるから、味だけではなくそういった食後感にまで結果が現われているのかなと勝手に推測していましたが、地元の食材にこだわり、「氷見の名に恥じないように」と丁寧に仕事をされていると知って、大納得でした。

ご本人のモットーは、『毎日コツコツ、一生懸命』。
お客さんからの「ごちそうさま」が何よりのご褒美だと、朗らかな笑顔で語って下さいました。

氷見愛の込められた一品、是非一度味わってみてはいかがでしょうか。

 

氷見ラーメン本店

【住所】〒 935-0017 富山県 氷見市 丸の内12-7
【TEL】0766-72-1813
【営業時間】
 ■火曜〜土曜
ランチ :11:30〜14:00(LO13:30)
ディナー:18:00〜26:00(LO25:30)
■日曜
スープなくなり次第終了
【定休日】月曜日

出会いから生まれる形、色。ー「FCTRY」でシルクスクリーン体験ー

まだまだ出口の見えない不穏な空気の流れる日々に、じっとりと毛穴を塞ぐような湿気に包まれ、息苦しさを感じてしまう梅雨の季節。
新しいニュースに心が躍りました。
みらいエンジンスタッフの岸本です。

弊社の事務所から徒歩30秒足らずの場所に「FCTRY」(ファクトリー)というシルクスクリーンの工房がオープンしたと聞いて、早速、お邪魔いたしました。
そして今回は、スタッフユニフォームも作らせて頂こうという事で、Tシャツづくりも実際に体験してきましたので、その模様もお届けします!

実はこのFCTRYさん。
以前にもこのブログの記事内に登場しています。
2020年3月、ふるさとワーホリスタッフがヒラクさんのイベントで体験したシルクスクリーンのワークショップ。

当時は店舗を持たずにイベント出展を中心に活動されていたお二人、田中さんと萩原さんが、工房兼お店を開かれたという事です。
そういえば、物件を探しているとき事務所に相談しにいらっしゃっていて、筆者もお会いしました。
あの時のお二方が、いよいよお店を……と感慨深くなりながら、お話を伺ってみました。

お二人は元保育士で、職場の先輩と後輩だったそう。
好きな音楽やファッション、考え方や価値観など、気が合う部分がたくさんあり、友人のような間柄になっていったとか。
そしてお二人とも、雑貨が好きで、将来はお店をやりたいという夢を持っていたそうです。

保育士を退職した後、セレクトショップという目標を抱きながら県内のアパレル店で働く中で、お二人にとって二つの出会いが訪れます。
まずは、インターネット販売が主流の世の中で、県内間でさえも通販の利用が多いと気付いた事。
それがなぜ「出会い」なの?とお思いでしょうか?
お二人がこの状況を知り、ネット販売が主流のアパレル業界だからこそ、モノづくりを体験したり楽しめる場所があればいいのでは、と展望が広がり、次の目標と出会ったからだと、筆者が感じたからです。

お二人の気付きから繋がった次の展開。それもまた「出会い」でした。
共通の趣味の音楽ライブのため福井県を訪れたお二人は、現地で開催されていたモノづくり系イベント内のワークショップに参加したそうです。
そこで出会ったのが、シルクスクリーン。

後にお二人の師匠となる方の元、シルクスクリーンを学ぶ中でお二人の中にどんどん工房に対する気持ちが熱を上げていきます。
「インターネットで市販品を手軽に入手できる時代だからこそ、モノづくりを経験してほしい」「子供達が遊んだり、モノづくりを体験できる場所を作りたい」という想い。
そして、「人生は一度きり。挑戦しよう」という想い。
「無理かもしれないと感じた事や不安はありませんでしたか?」と筆者が尋ねると、「不安もあったけれど、『失敗があるとすれば、やめる時が失敗。今しているのは失敗ではなく経験』という知人の言葉に、なるほどと思った」と語っていました。
あまりにも良い言葉すぎて、筆者、胸に100回くらい刻みたい、なんならその言葉をTシャツにプリントして帰りたいと思いましたが、今回はおとなしく用意してきたみらいエンジンのロゴでスタッフユニフォームを作ります。

今回のTシャツづくりの様子を動画にしましたので、そちらもご覧ください。→【動画URL】

今回用意したデザインはこちら。

みらいエンジンのロゴを用いて、図案を決めました。

版を作るため、原寸サイズで白黒の状態にして持ち込みます。

デザイン原画は紙に手書き等でも良いそうです!

原画を特殊な機械に入れ、版を作っていきます。

その間に色選び。
今回は、Tシャツとポロシャツ各1枚ずつをスタッフ3人分作ることに。
色もサイズも豊富にあります。

ランチバッグやサコッシュもありますね。
手持ちの服やバッグを持ちこむ事も可能だそうです。

生地が決まったら、インクの色を選びます。

インクも少しずつ色を足したり調合して貰えるので、原色でもパステルカラーでも蛍光色でもくすみカラーでも、無限に色を作れるそうです。
こだわりが強く、細かなディティールにまでこだわり抜きたい筆者、「そうなんですねぇ」と穏やかに返事しながら密かに大興奮していました。

そうしている内に版が完成!
作業台にシャツをセットして、柄を乗せる位置を決めます。

位置を決めたら、インクを乗せていきます。

(この辺で急にカメラの調子が悪くなり、ブレブレの見にくい画像となっております。躍動感のある作業の様子をお楽しみください)

完成したものがこちら!

デザインも、インクの色も、柄を入れる位置も、なにもかもが自由。
何もかもが自分次第。
ちょっとした歪みやインクのかすれも‟味‟となって、一工程終わるごとに愛着が増していきます。

生地の色やインクの色や仕上がりで、全く同じ絵柄でも作る人によって全く違う味を持った仕上がりになるので不思議ですし、
何よりも、

めちゃくちゃ楽しい……!!!

ネット通販が主流になっている世の中だからこそ、人の手で作る楽しみや喜びを体験してほしいというお二人の気持ち、ものすごく分かった気がします。

お二人の話を聞く中で浮かび上がったキーワードが「出会い」「ご縁」でした。
様々な出会いがあって、ご縁が繋がって、新しいモノや場所が生まれていく。
インタビューの途中、「お店を開くと決めた時に、『なぜ氷見で?』と言われる事が多かった」とお二人は話していました。

それでも、色んな人の助けや出会いやご縁があって開店の日を迎え、それまでに携わってくれた人達がたくさんお店を訪れてくれる、と嬉しそうに語っていらっしゃいました。
人情とご縁の溢れる氷見らしいエピソードをまた一つ、聞くことが出来て、改めて、氷見の持つ魅力やその温度に触れた気がしました。

缶バッジなら300円~、Tシャツの体験でも1500円~出来ますので、ぜひ一度、足を運んでみてはいかがでしょうか?
新たな趣味、新たなセンス開花の出会いがあるかもしれません。

FCTRY(ファクトリー)

住所
〒935-0011富山県氷見市中央町9-46

営業時間
平日 13:00~18:00
土日 10:00~19:00
定休日 火曜日

メールアドレス
fctry.info@gmail.com

インスタグラム

 

起業をお考えの方に強い味方!氷見市ビジネスサポートセンターのご紹介!

移住をご検討の方の中には、「移住後は自分でビジネスを起こしたい」と考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
実際、みらいエンジンには年間何組も企業の相談があり、実際に起業された方々もいらっしゃいます。

新しく事業をスタートさせるにしても、別所でやっていた事業を移転するにしても、まったく知らない土地でのビジネスには不安がつきもの。
お客さんはいるのだろうか、地域に受け入れられるだろうか、困ったときに助けてくれる仲間はいるのだろうか…そんな想いが巡ってもおかしくありません。
もちろんこれまでもみらいエンジンとしてもそうした方々の力になれるよう応援させていただきますし、今後も応援していきますが、どうしても専門的な内容までは踏み込めないことがありました。
しかし6月より市内事業者の経営相談・支援に特化した組織『氷見市ビジネスサポートセンター Himi-Biz(ヒミビズ)』がオープンしました!
売上げアップ、販路開拓、商品開発、資金繰りなど……経営におけるあらゆる悩みに親身になって寄り添いながらともに解決を目指すというなんとも心強い相談窓口。
そしてなんと…相談無料!!
一度限りでなく成果が出るまで何度でも相談に応じてもらえるというから驚きです。

というわけで、私たちみらいエンジンスタッフもできたてほやほやの事務所にお伺いしてきました。

ビジネスサポートセンターがあるのはみらいエンジンのある事務所と同じ商店街の通り沿い。空き店舗を改装した事務所となっております。
「売上アップの頼れる味方!」の文字が本当に頼もしい!

中に入ってみると明るくて清潔な印象です。緑が多いのもリラックスできますね。
カウンター手前にはちょっとしたキッズスペースもあり、お子さん連れでも相談に来られそうです。

出迎えてくださったのはセンター長の岡田弘毅(おかだひろき)さんと一川有希(いちかわゆき)さん。この日はいらっしゃいませんでしたがもう一名のスタッフさんと3名が主なメンバーとなります。
マスク着用はもちろん、クリアパネルを設置するなどウイルス感染対策もバッチリです。
(ちなみに来所時には設置の除菌スプレーによる手指の消毒も!)

この日はセンターの役割についてご説明をうかがうとともに、気になっていた質問を……
「Himi-Bizは市内の事業者が対象ですが、移住を検討中の方は相談できるのでしょうか?」
それに答えて岡田さん、
「ぜひご相談ください!」
ここでも頼もしいお言葉をいただくことができました!
冒頭で書いたような移住後のビジネスへの不安に対して、市内の市場状況を踏まえつつ、各種支援施策の紹介などもご提案いただけるとのことです。
こちらのHimi-Bizではセンタースタッフだけでなく、必要に応じて各種の専門家とも連携することで、ワンストップでのコンサルティングをいただけるそうですので、とにかく困ったら相談してみるのが吉ですね。
いたれりつくせりなサービス内容だけに、既に多くの事業者から相談が舞い込み、対面での相談はおよそ一ヶ月待ちの状態であるとか……納得です。

さらにさらに、こちらのHimi-Bizにはもうひとりの頼れるキーパーソンが席を構えています。

昨年10月「エリアマネージャー」に就任した坂本是広(さかもとこれひろ)さん。氷見の中心市街地活性化に向けて氷見まちづくり協議会で活動しています。
まちなかににぎわいをもたらすため、情報発信から事業誘致、イベント企画などなど、様々な取り組みを行っている坂本さん。
その活動の一端は、先日オープンしたWebサイト『ひみ街物語』でみることができます。氷見で事業を行っている経営者さんたちの姿もみられますので起業を考えている方は要チェックです。
もし移住後にまちなかでビジネスをしてみたいということであれば、坂本さんが強力な応援者になってくれることでしょう!

いかがでしたでしょうか?
移住を検討中で、すぐにでも相談したい!と思った方も多いかと思いますが、起業についてまだ「どうしようかな…」と考えているという方もいらっしゃると思います。
そんな方はひとまずみらいエンジンにご相談いただくとよいかもしれません!
我々移住応援センターはビジネスサポートセンターとしっかりと協力して参りますので、状況に応じてスムーズに接続させていただきます。
さあ、あなたも氷見でビジネスはじめてみませんか?

春の街歩きで氷見を感じる。

こんにちは、地域おこし協力隊の藤田義史です。
IJU応援センターのスタッフに同じく藤田さんがいらっしゃるので、私のことはよっくんと呼んで下さい!

さて、長い冬が終わり待ちわびた春が来た!ということで今回は春の街歩きの様子をご紹介したいと思います!

私は氷見初心者ということで、2年前に藤田さんが掲載した街歩きの記事を参考に歩いて行きます。
2つの記事を読み比べるのも楽しいと思いますので是非チェックしてみてください!!

まちあるきのススメ! 氷見の暮らしを感じる散歩コースをご紹介

それではよっくんが送る春の街歩き、スタート!

まずはIJU応援センター真裏の道を上庄川方面に進んでいきます。
この辺りは氷見の昔ながらの町屋が並ぶエリアで、移住者である私にとってはかなり見応えのある道になっています。

小路を進んでいくと上庄川にぶつかります。
上庄川に架かる北の橋には「笑ウせぇるすまん」でおなじみ喪黒福造の銅像が。

このように、氷見市比美町から中央町にわたる商店街のまんがロードのあちこちでは藤子不二雄Ⓐ先生が生み出したキャラクターたちが町に彩を与えてくれています。

今回は商店街をIJU応援センター方向に戻り、桜を見るために朝日山方向に進んでいくことにしました。

毎朝出勤時にこの商店街は通っていますが、街歩きとして改めて商店街を通るといつもとは違う雰囲気を味わうことができますね。

みらいエンジン前の交差点に戻ってきたら市役所方面に歩き、朝日山を目指します。

幸町(東)の信号を左折すると目に入ってきたのはハッピータウンの看板。
お店の由来は幸町という町名からきてるそうですよ。


せっかくなのでお店の前まで行ってみると、どんどん焼??
初めて見ました。。
調べてみると、どんどん焼とは日本各地にあるみたいですが形や具材は地域によって違うようですね。
富山県ではお祭りなどの際に出店で売られる定番の品みたいです!

運よく本日までの販売ということで、街歩きのお共に1つ購入しました。


人生初のどんどん焼をいざ、実食!
甘しょっぱいソースと生地の味わいが絶妙でとても美味しい!
具材は納豆昆布、乾燥小エビ、鰹節、青のりととてもシンプルです。
とても気に入ったので、おやつとして今度家で作ってみようかなとか思ったり。

どんどん焼も食べ終わったところで街歩き再開!
ハッピータウンの看板まで戻り、朝日山公園下の信号を直進します。
少し歩くと歴史を感じる土蔵造りの建物が見えてきます。

この建物手前を右折し、小さな通りを進んでいきます。

通りを進むと現れるこちらの階段を登れば朝日山公園!!
写真で見るととても辛そうな階段に見えますが、急な坂ではないのでゆっくり登れば大して疲れませんよ。

そして階段を上り切ると出迎えてくれるのは見頃を迎えた桜の木々!

遊具がある側を後回しにし、噴水の方へ行ってみます。

少年が抱えているブリの口から水が噴出されていて、とてもシュールです。こういった地域の遊び心を感じれるのも街歩きの醍醐味ですね。

公園内の様子はこんな感じです。

結構広い公園で一面を桜の木に囲まれているので、清々しい気分になれます。
私も子供たちのように無邪気に走り回りたい!という気持ちを制御し、展望台へ向かいましょう。

展望台からの景色はまさに圧巻。

ここまでの疲れが吹き飛ぶ景色です。先ほどまでいた公園もこんなに小さくなっています。

そしてこちらがよっくん渾身のパノラマ撮影。
立山連峰が見えないのは残念ですが桜、町、海のコントラストは中々貴重なものではないでしょうか。

満開の桜を目に焼き付けたところでお次は上日寺に向かいます。

先ほどまでとは打って変わって竹林の緑が優しく包み込むように視界に入ります。

こちらが上日寺の本堂。
圧倒的な存在感があたり一帯を神秘的な空間にしていて、個人的には本日で1番のお気に入りスポットです。
さらに、こちらのお寺境内には上日寺のイチョウという樹齢1000年以上とされている立派なイチョウの木が生えています。

樹齢は1000年を超えていますが、秋になるとイチョウの実が沢山成るということで秋にまた見にきたいと思います。
自然のパワーをたっぷり頂いたところでもう少し歩みを進めます。

上日寺を湊川にぶつかるまで下り、そのまま湊川沿いを下流方面に歩いて行こうと思ったところ、素敵な遊覧船を発見しました!

写真を撮っていたところ、声をかけて頂き、お話を伺うことができました!

氷見では毎年春に天馬船を使った船渡しのイベントがあるのですが、今年はコロナウイルスの影響でイベントが中止になってしったそうです。
しかし、こちらの天馬船はアメリカの木造和船研究家であるダグラスさんが氷見で学び、制作された天馬船らしく、せっかく作って頂いた天馬船だからということで試運転のような形で船を使用していたみたいです。

私も実際に天馬船の操縦を体験させて頂きました。
想像以上に操作が難しく、かなり苦戦しましたがとても貴重な経験ができました!何より川から見る桜も風情があり、来年船渡しのイベントが開催されたらまた乗ってみたいと思います!

帰り際には伊勢さんという方から筍と昆布の味噌汁を差し入れて頂きました!

こんなに大きな筍を入れても一切えぐみがなくてびっくり。
お昼頃の時間であったこともあり、何杯もおかわりしてしまいました(笑)
伊勢さん、ごちそうさまです!!
氷見の人が持つ魅力がこのシーンに凝縮されているような気がしてとてもほっこりしました。

さて、街歩きの最終地点は「Beer Cafe ブルーミン」さん。


店内も完全に春仕様になっています。
そしてなんと、「Beer Cafe ブルーミン」さんは本日が開店2周年記念の日なのです!!

2周年記念ビール“They were born”
ビール欲を掻き立てるネーミングセンスで興奮します。。
今すぐ飲みたい気持ちを抑え、夜用に湊川エールと合わせて2杯購入しました。

本日はここからIJU応援センターまで商店街を歩いて、街歩き終了!
朝日山公園の桜を始め、氷見の春を堪能できただけでなく、新たな出会いもありとても充実した街歩きとなりました!

追記
家に帰ってからブルーミンさんのビールを頂きましたが、今まで缶ビールばかり飲んでいた私は感動のあまり声が出ませんでした。。
ビール好きな方も、そうでない方も是非一度試してみてください!!

信念と、改革と。町のお豆腐やさん

町の豆腐店と聞いて思い浮かべるのは、水の張られた容器から丁寧に豆腐を掬う職人の手と、蒸された大豆の湯気。
しかし最近のお豆腐屋さんはどうやら、サラダやデザートまであるらしい。

見習い相談員の岸本です。
氷見市の中心市街地に位置する商店街の中に、「さがのや」さんというお豆腐屋さんがあります。筆者宅からすぐ近くなので、ずっと気になってはいたのですが、聞けば、どうやら京都の料亭で修業した板前さんがお店を継ぎ、豆腐だけでなくお惣菜やデザートを手掛けているとか。
気になる……!
そんなわけで行ってきました。

かねてより、若いご夫婦が色々なメニューを展開していると聞いて、気になっていたのです。

氷見駅からは徒歩約8分程度。
朝9時半から開店し、商品が売り切れ次第終了との事だったので、早めの時間に行ってみました。

さがのやのご主人に写真撮影をお願いしたところ、照れて恥ずかしがっていらっしゃったので、手元だけ撮らせていただきました。
京都のご出身との事ですが、話していてあまり京都訛りは感じませんね。
氷見に来て10年。身も心も言葉もすっかり氷見人といったところでしょうか?
初めに氷見に来た時の印象を聞くと、「立山が綺麗で感動した」「ブリが美味しかった。塩焼きが本当に美味しい!」と、景色、そして食の豊かさがやはり印象に残ったようです。
他にも、「スーパーの半額シールのお刺身でも美味しい」、「焼き魚の骨付きのはちめ、イシダイが当たり前なことに驚いた」、「赤巻き蒲鉾が何にでも入っているのが不思議だった」、「氷見牛メンチカツが美味しい」など、やはり板前さんだけあって、ついついグルメチェックが捗ったようです。

それでは、氷見の人の印象はどうだったのでしょうか?
ここでご主人の口から飛び出したのは、「氷見の人の「分かったよ」という口癖が素敵だなと思った」という言葉。
筆者、氷見生まれ氷見育ちですが、「分かったよ」という口癖を特に意識したことは無かったので、この言葉にはとっても衝撃でした。
さらに「気さくな人、穏やかな人が多い」と話すご主人も穏やかな笑顔で、住み始めた当初の事を振り返りながら「近所付き合いで色んなことを教えてもらった。聞きやすい、教えてくれる、みんな親切でいじわるな人がいない」と話してくれました。

そんなご主人、料理人から豆腐屋への転身についてはどうでしたかと尋ねると、急に顔つきが職人のそれに変わります。
「豆腐作りは水とにがりのみ。非常に難しい。商売としては、食に関する職業の人だけでなく、色んな界隈の人たちとの繋がりや付き合いを広げて、多種多様なお仕事をいただいている」
穏やかな表情ながら職人の顔を見せるご主人。
言葉の端々に拘りの強さを感じて、豆腐を作る上でのポリシーを尋ねるとと、「自分の欲しいものより相手のニーズ 」というキーワードが出ました。
「自分がやりたいことよりも、相手のリクエストに応える、相手が求めているものを作るようにしている」、「相手が欲しいものに今までの経験を重ねたり、出店するイベントの空気感や雰囲気に合わせ、和食以外のものも作ったりする」という意外なお答え。
筆者としては、職人というものは絶対に己を曲げず、妥協もしない、といったイメージがあったのです。
ところが、次の言葉を聞いて、大納得しました。
「味に繋がらないことはしたくない」
「ヘルシーさだけを求めて味は二の次で終わるのではなく、美味しさの裏側に素材の良さ、成分の割合があるもの。味に繋がってこそ」
そう力説するご主人。奥さんと試行錯誤しながら作り出すさがのやさんの商品は、大豆の割合が上位、おからや豆乳をふんだんに使用した上で、味も大切にしているのだとか。

ここで「良かったら食べてみてください」と、冬季限定の柚子豆腐が登場。
筆者のテンション、今日イチで最高潮。
「いいんですか!?」と言い終わらない内にスプーンを掴み、いただきました。

ふわふわの見た目からは想像もつかない程、豆の味がしっかりとしているのでお醤油が不要です。
胃に優しそうな温かさで、朝ごはんやあまり食欲の無いときにとても良さそう。そう感じました。
ささやかに拡がる柚子の風味に隠れて、味覚の端で微かに主張する唐辛子の気配。
よーく見ると赤い粒が見えます。

もう一点、試食させて頂いたのは、豆腐の味噌漬け。

一口食べて、衝撃。
「豆腐の味噌漬け」というワードからは想像もつかないくらい、イタリアンなお味と食感。
「週末に、ワイン片手に映画を見ながらおつまみにするイメージで、クラッカーとか野菜に付けて食べてもらえたら」と笑顔のご主人。
分かります。すごくよく分かります。
これは白ごはんじゃない。
今すぐクラッカーにディップしたいです。
味の想像がつかない、という方。ぜひご賞味ください。
筆者の数少ないボキャブラリーを総動員しても「クリームチーズみたい」という事しか言えないのですが、クリームチーズよりもカロリーが低く、胃もたれもせず、まさに、「ヘルシーなだけでなく、味に繋がっている」んです!

大興奮のまま、あっという間に時間は過ぎ去ります。
少しの時間でしたが、豆腐に懸ける想いや商品開発を語ってくれたご主人。
お店を出ようと扉を開けると、目の前に広がった商店街の光景に、試食させて頂いた柚子豆腐の優しい香りの記憶が重なります。
先日、からあげ店を取材した時にも感じた事ですが、商店街とお惣菜の香りって、なぜこんなにも相性が良いんでしょうね。

帰り際に、こちらの商品を購入いたしました。

このボリュームが二つ入りで550円!
食卓に優しいお値段……しかも、外側のあげも中に詰められた具材も全て手作りと分かっているので、安心感があります。
生産者の顔が見えるって大切ですね。
さっそく、夕飯のおかずにしました。
真空状態で冷凍してあるので、袋のまま湯煎します。中火で、だいたい6分~10分程度。

袋を開けてお皿に盛るだけという手軽さにどことなく罪悪感。
こんなに楽でいいんだろうか。
そんな気持ちから逃れるため、見本の写真にならってネギを盛ってみました。

巾着の中には、キクラゲと氷見牛とお餅の3種の具材がぎゅうぎゅうに詰め込まれていて、箸を差し入れた場所からほろりと零れそうになるキクラゲや氷見牛に、とろとろに溶けたお餅が良い具合に絡んで引き留めます。
あっさりとしているのに、しつこすぎない絶妙なしっかりとした味付け。
上品な口当たりの和風出汁と、罪悪感から添えたネギの歯ごたえがアクセントになって、完食するまでの間に「これが一つ275円だなんて信じられない」を何度言ったか分かりません。
美味しいものを食べ終わった後の、食事に対する満足度が凄かったです。
使う素材選びにも、組み合わせや味のバランスにも、お皿に盛りつけた時の見た目も、全ての工程にご主人のこだわりが息づいているのを感じて、「味に繋がらないことはしたくない」「全ての商品に思い入れがあり自信作」の言葉の意味が分かりました。
インタビューの最中にご主人は「自分は天才タイプじゃない」と仰っていましたが、この味、触感や見た目のバランスはご主人のひたむきな努力や想いの結晶の内のひとつであると確信しました。
そして、こんな風に商品ひとつひとつに想いや信念、こだわりを込めて商売をしている方が、この商店街にはまだまだいらっしゃるのかもしれない、とも。

「さがのや」さん、そして筆者宅のある氷見商店街は、筆者が幼い頃は活気にあふれていて、八百屋の店先には新鮮な野菜が並び、魚屋のショーケースには朝どれの魚や、透明感のある刺身や焼き魚が並び、精肉店からは揚げたてのコロッケの匂いが行き交う人の空腹をつついて誘うように漂っていました。
人の数、ではなく、笑顔や声や足音、そういった『人のぬくもり』がそこにありました。
その記憶も徐々に色あせつつあって、寂しくもあり、時代の流れと共にそれも仕方のない事だと思う気持ちもありましたが、こうして商店街を歩いてお店に入り、作り手から直接商品を受け取ると、人のぬくもりが確かにここに存在している事を感じました。

 

さがのや/(有)坂津豆富店

◇ 定 休 日: 日祝
◇ 営業時間:(月~金)9:30~17:30 (商品なくなり次第終了)
(土)  前日までのご注文のみ受取可

◇ 住  所: 富山県氷見市本町9-4
◇ 電話/FAX: 0766-72-0575
◇ Facebook: @saganoyatofu

蕾がひらく頃 <考えるパンKOPPEができるまで>

皆さんこんにちは!写真家の北条です。
 
2020年が始まった!と思えば、月日が過ぎ去るスピードはとても早く、カレンダーは早くも3月終盤に差し掛かっていることに驚かされます。
 
道端の草木は花びらを覗かせ、小鳥の鳴き声も聞こえてきて、いよいよ春がやってきたと実感する瞬間が少しずつ増えてきました。冬と春が行ったり来たりして、少しずつ日常に彩りが戻っていくこの季節は、心が躍りワクワクします。
 
しかしながら、今年の季節の歩みはいつも通りには進まず、今世界中が置かれている状況を顧みると、冬のような日々が続きそうな気がして重苦しい心境になりそうです。
 
それでも、街が明るくなる話題や心が安らぐ風景を、お届け出来たらと想い、筆を執っている次第です。
 
さて今回の記事では、絶賛連載中<考えるパンKOPPEができるまで>の第三弾をお送りします!
 

 
<過去の連載記事>
 
街中の明日を「考える」。
 
街の変化と共に。
 
本題へ行く前に、ふるさとワーキングホリデーで氷見市に滞在された田矢さんの記事でも紹介されたように、いよいよ『考えるパンKOPPE』のプレオープンが決定しました!
 
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<考えるパンKOPPE店舗・プレオープン>
 
住所・富山県氷見市中央町9-10
日時・3/21 (土) 10:00〜17:00より ※毎週水・土曜日営業(水曜日は11:30〜19:00営業)※
 
ー 販売はパンと焼き菓子及びグッズ販売で、イートインスペースを含めたグランドオープンは、5月初旬を予定されているとのこと。 ー
 
プレオープンなどのイベント情報は、『考えるパンKOPPE』のfacebookページからご覧下さい。
 
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待ち遠しかったお店のスタートに先立ち、ここからは筆者が写した日常風景より、『考えるパンKOPPE』2020年の歩みをお届けして行きたいと思います。
 

 
<建築家・能作文徳さんと珪藻土塗りワークショップ>
 
2020年2月11日。店舗設計を担当されている建築家・能作文徳さんが氷見市へ来られ、勤められている大学の学生さんと一緒に珪藻土塗りのワークショップが行われました。
 
時間の都合上、筆者自身は、珪藻土塗り作業をご一緒することは出来ませんでしたが、ほんの少しの間だけ皆さんとのお時間を共有させて頂きました。
 

 

建築家・能作文徳さん

 

 

珪藻土塗りワークショップに参加された皆さんと集合写真

氷見から新高岡駅へ。新幹線で帰京する皆さんをお見送り
 
そして、”カキノ”さんの看板もこれで見納め。ワークショップの数日後には、あの慣れ親しんだ看板は下され、この街の新しい表情がお目見えしました。次に、皆さんが再び氷見の街中へ来られる頃には、『考えるパンKOPPE』の佇まいが、街の様相に馴染んでいることと思います。
 

 

写真提供・考えるパンKOPPE
 
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ここからは、2020年の年始めから前述2月11日までの軌跡を、ご覧下さい。
 
<2020年1月2日時点の店舗>

 

 

 

 

 

 
<2020年1月26日時点の店舗>
工事が進むにつれて、内装が出来上がっていくと共に”モノたち”も集まって来ました。
 

 

 

 

 

 

 

 

 
<2020年2月11日時点の店舗>

『考えるパンKOPPE』のロゴデザインは、グラフィックデザイナーの高森崇史さんが担当されました。

 

 
ここ数ヶ月の間、街を歩きながらお店へ近づいていくにつれて、ひみ里山杉の心安らぐ香りを感じる瞬間が、筆者はとても好きでした。そこに、パンやコーヒーなど、あの心地よい香りも加わると、街中を歩くのがまた楽しくなりそうです。是非、読者の皆さんもこの感覚を味わって欲しいと思います!
 
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蕾がひらく頃。
 
待ちに待った、新しい季節。
 
刻一刻と変化する世の中で期待と不安が交じり合い、最初の一歩を踏み出す勇気が出なくなりそうな感覚になります。
 
けれども、積み重ねてきた時間想いは決して空虚ではなく、あなたの背中を押してくれる手助けになることでしょう。
 

 
笑顔で街中を歩く光景が、もっと沢山に見られる日常が戻ると信じて。
 
新しい季節の訪れを一緒に待ちましょう。

「氷見の休日~まちで暮らす人々~」—半径150メートルのとある不思議な一日

 さて、本日は日曜日。氷見ワーホリ生活も3日目となりました。3月に入ったからなのか、前日とは打って変わってぽかぽかとした気候でとても過ごしやすいです。

今日は「みらいエンジン」から道を挟んだ向かい側にあるコミュニティスぺ―ス「HIRAKU」で朝10時からイベントが開かれると聞き、同じくワーホリ生の後藤くんとさっそく行ってきました!

今回のイベントは「読書部」。
参加者それぞれが心に響いた本を持ち寄り、集まった人たちにお勧めします。

一見シンプルに思えるこのイベントですが、どんな本が心に響くかは各々の価値観やこれまでの人生の過ごし方が大きく関わってくるため、意外と奥が深いのです。

-人間の限界を試す場所である北極や南極などの「極地」が好きな人
-「お金を儲けること」について本気で考えている人
-「時間」という概念について深く捉えなおしている人
-失った命を悼み、その大切さを噛みしめる人

ここに列挙しただけではほとんど何も伝わらないかもしれませんが、様々な人生が交錯するなかでそれぞれの思いがほんの少し垣間見えた気がして、開放的だけれども深みのあるとても素敵な空間だと私は感じました。
また機会があればぜひ参加したいです。

この後は3月下旬のオープンに向けて現在作業中のパン屋さん『考えるパン KOPPE』の見学に行きました。こちらも同じ中央町商店街の中にあり、みらいエンジンからも歩いて数十歩ほど。オープンまで一カ月を切り、作業も大詰めです

案内してくれたのはふわりとした優しい笑顔が印象的な竹添英文さん。
1階を店舗に、2階以上は一家の住居として今後利用していきます。
それにしても、溢れる光が明るい…!リフォームしてすぐということもあって、白木の色がピカピカに輝いて見えました。
そして英文さんは「ここからの眺めが一番好きなんだ」と言って屋上に連れて行ってくれました。

そこには、海を見下ろせる絶景が。
島根県出身の英文さんは、穏やかな氷見の日本海が故郷の風景に重なるそうです。
移住を決断して物件を色々と探していた際、「この景色を毎日見られること」が決め手のひとつになったそう。
ちなみに、私のプロフィール画像はこちらの屋上で撮らせていただきました!

1階に戻ると、妻のあゆみさんと2歳になる娘の左右加ちゃんが来ていました。
ご夫妻は元教員。それぞれ社会と国語の先生をしていた際に出会って結婚し、あゆみさんの妊娠を機に一家で氷見への移住を決意したそうです。

富山県出身のあゆみさんは以前から「子育てをするなら氷見で」と決めていたそう。そして市役所勤務をする夫の傍ら、長年の夢だったパン屋を氷見の地で開くことにしたのです。

ここまで漕ぎつけるにも様々な苦労があったそうなのですが、詳しくはこちらをご覧ください。
『考えるパン KOPPE』のクラウドファンディング

過去に『考えるパン KOPPE』について書かれた記事①

過去に『考えるパン KOPPE]について書かれた記事②

オープン予定日は2020年3月20日。
残念ながら私のワーホリ期間が終わってしまった後なので、いつかまた氷見に来た時に必ず伺います!!と約束をしてからお店を後にしました。

*     *     *

その後は中央町商店街の西の外れにある『コーヒーハウス マイケル』でランチを頂きました。「焼きチーズカレー(800円)」はサラダも付いて大満足のボリューム。しかもめっちゃ美味しい。
何それ最高やんって思ったそこのアナタ。…はい、最高です。カロリー的にも色々と贅沢なお昼ご飯です。

腹ごしらえをしてから「HIRAKU」に戻ると、何やら子ども連れが集まり賑やかな雰囲気に。
この日の午後は「HIRAKU」の場所を借りてシルクスクリーンやメッキ加工などの体験型ワークショップが開かれていたのでした。


初めてのシルクスクリーンを頑張るももちゃん

せっかくなので私もシルクスクリーンを体験してみることに。
素材は黒色のサコッシュを選びました。

ちなみに、シルクスクリーンとは印刷方法の一種。
色を付けたい素材の上に特製の版を置き、インクや絵の具をその上に置いて刷り込むことで色を付ける方法です。そのシンプルさ故に汎用性も高く、布地だけでなく様々な製品に活用されています。

選んだ絵の具を付けて…

専用のへらで伸ばし…

こんな感じでドライヤーで乾かしたら…

出来ました!最初の図柄「しんだおさかな」の完成です!

私は以前、美術館のミュージアムショップでアルバイトをしていた際に偶然シルクスクリーン製のトートバックを売っていたので、今回実際に体験出来たことで少し感慨深い気持ちになりました。

このワークショップを開いているのは『FCTRY』の田中祥恵さんと荻原麻衣子さんの女性二人組。保育士だった同僚時代から工芸やアートが好きという共通の趣味で意気投合し、昨年の秋に晴れて会社を立てて独立したとか。現在ではシルクスクリーン・メッキ加工・缶バッチ制作の3つを売りに各地でこうしたイベントを開いて回っているといいます。
お二人とも氷見育ちですが、自分たちの子供時代の方がやはり今よりも格段に賑わいがあったそうです。「ふるさとのために何かしたい」という想いも独立への大きな原動力となりました。
ですが、15年近くも続けた仕事を辞めて新たな道を踏み出すことに怖さや躊躇いはなかったのでしょうか。「どうして一歩踏み出す勇気を持てたんですか?」と私が尋ねると、田中さんが「やっぱりね、人生一回きりだなって思って」と笑って答えてくれました。


以心伝心、連携プレーもばっちり

いつか氷見で自分たちのお店を持つのが夢とのことですが、会社を立てたばかりということもあり、現在は専用の拠点がないために資材を全て車に詰め込んで運ぶなど、少し苦しい状況が続いているようです。
ですが二人とも、子供と接するのがやはり慣れているという印象。今後もワークショップで子供をターゲットにするなら、元保育士という経歴は案外強みになるのかもしれません。


にこやかな応対に自然と笑みがこぼれます

*   *      *
そんなこんなでアートな時間を過ごすうち、その場でたまたま知り合った氷見市役所職員の百々米木美由紀(どどめき みゆき)さんから「すぐ近くに私の友達がやっているカフェがあるから行っておいで」とご紹介を受け、せっかくなのでアフタヌーンティーと洒落込むことにして向かったのがこちらのお店。

干物屋さんじゃないかーいと言われそうですが、違います。ちゃんと干物屋さんの一角にご紹介してくれた「Café Nami」はあるんです。

あ…これ絶対どれ頼んでも美味しいやつ。

迷いに迷った挙句、「苺とピスタチオのムース」と「アルパカコーヒー」をお願いすることに。しばらくすると、お店のオーナー吉川奈美さんがお待ちかねのケーキとコーヒーを持ってきてくれました。

お、おしゃれ…!ケーキも花びらをあしらっていて見た目も楽しめる一品になっています。
では、いざ実食!
んー甘酸っぱいソースとフレッシュなムースが絶妙に調和していて本当に美味です…!コーヒーも少し酸味の利いた爽やかな口当たりが甘いケーキによく合います…!

と、ここで氷見市内の老舗干物屋さん『柿太水産』の柿谷政希子さんがちょうど奈美さんを訪ねてきました。どうやら今度共同で開発する商品について議論している様子。せっかくなので件の開発中の新商品「にぼしチョコレート」を試食させてもらうことに。

見た目は正直びっくりぽんですが、食べてみるとにぼしのほろ苦さとチョコレートのビターな感じが意外と合ってるんです…!

2月14日が言わずと知れたバレンタインだけでなく、実は「にぼしの日」であることにちなんで『柿太水産』と高岡のチョコレート屋で働いていた経験もある奈美さんのコラボで作られているこの商品。完成した暁にはぜひお土産に買って帰ろうと思います。


調理師免許を取った後、フランスでパティシエ修業をしたり、ワイナリーなど様々な場所で働いた経験から、和食からイタリアン、フレンチ、スイーツに至るまで多彩な料理を作ることが出来る奈美さん。

実はこのお店は先月の下旬にオープンしたばかりだそう。元は注文式の予約制販売が中心で、縁のあった氷見ロータリークラブの方に頼まれてデザートを出したところ、「なみちゃん、ちょうど良いところ空いてるからお店開いちゃいなよ!」と言われ、奈美さんの方も「自分でレストランを持ちたい」という長年の希望があったことから、まずは短時間でカフェの営業を始めることに決めたのだとか。「氷見の人は楽しくて優しくて、何かを応援してくれる雰囲気があるんです」と奈美さん。


それぞれ7歳・5歳・3歳のお子さんたち。めちゃくちゃかわいい。

そして奈美さん、なんとお子さんが長女・次男・三つ子の男の子⁉の計5人いるのだとか。この日も午前中に息子さんの発表会を見てからお店にきたそうです。
いずれはこのお店で料理や定食も提供したいそうですが、まだ手が回らないご様子。子育ても奮闘するママさん料理人に今後も大注目ですね!

ちなみにこのお店を紹介してくれた百々米木さん(通称:どどちゃん)とは『HIRAKU』ワイン部の飲み友達。百々米木さんが以前高岡のホテルでソムリエをしていた関係もあり、いつも話が弾むそうです。
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事務所に戻って小一時間もすると、もう夕飯の時間。またまた『HIRAKU』にて今晩は「粉もの部」が開かれるとのことだったので行ってみることにしました!

今日はご近所の方や遠方から来た人も交えてたこ焼きパーティーです。
色んな世代の人が協力して料理を作ります。


時折出現する「将棋部」


たこ焼きを作るのにすっかりはまり込んだ田矢。

そしてデザートは桜餅!桜色の生地を焼いた後、料理上手の野村さんが丸一日かけてつくったお手製のあんこをくるんで桜の葉っぱで包みます。


そりゃあインスタにも上げたくなりますね

私を含めその場にいた人ほぼ全員が桜餅を手作りしたことなど今まで一回もなかったため、これが大盛り上がり。量産型桜餅は徐々にその勢力を増し、次第に「皮だけスペシャル」「なんだかよくわからないもの」などの変化球が出現し始めました。しかし桜餅番長・弱冠10歳のまさよし君の監督により寸分の違えない純・桜餅が生産され続けたことで私たちの心のふるさと、「SAKURAMOTHI」は守られたのでした…ってなんじゃそりゃ。

でも、みんなで何かを作って食べるということがこんなに楽しいことだとは知りませんでした。普段見知った友人たちと鍋パーティーやチーズタッカルビパーティをすることはありますが、ほぼ初対面のご近所さんたちとこんなに当たり前のように団欒して過ごすというのは、ありそうで中々見られないことだと思います。少なくとも自分にとってはとても新鮮で、そしてどこか憧れのような、素敵な空間でした。

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この日訪れた中で西端の「コーヒーハウス マイケル」から東端の「干もの屋氷見(の中の『Café Nami』)」までの距離はわずか290メートル!…地図で見ると300メートルなんて本当にちっぽけな距離ですが、集まる人がいて、ささやかだけど楽しめるものや美味しいものがあって、そして一緒に笑顔でいてくれる人たちがいれば、案外生活は成り立つのかもなあと感じました。もちろん、現実はそう甘くはないと思いますが。でも、たまにはこういうほっこりする日があってもええなあ…

人のご縁に結ばれて、おかげさまで心があったかくなるような日曜日を過ごすことが出来ました。
次のレポートも乞うご期待です…!

~Special thanks:この日出会った人たち~
・『HIRAKU』読書部の方々
・『考えるパン KOPPE』竹添さんご夫妻
・『FCTRY』田中祥恵さん・荻原麻衣子さん
・『Cafe Nami』吉川奈美さん
・『柿太水産』柿谷政希子さん
・『HIRAKU』粉もの部の方々

氷見の看板になりえる海辺のお店を経営しませんか?

今回ご紹介するのは氷見市中央町にあるテナント物件。
漁港の直ぐ側にあり、正面には公園と海が広がっています。
県内でも有数の集客を誇る道の駅「ひみ番屋街」が橋を渡ってすぐ近くと、商業的にもなかなかの好立地です。

建物の外観はこちら。レトロなかわいい印象ですね。
角に建っており海岸線の道路からもよく見えるため、通りかかる車からも目に入りやすいところもオススメポイント。
昨年末までは1階で食堂が営業しており、氷見うどんなどを中心に観光客のみならず地元の方々にも愛されていました。
そんなお店が閉店することになり、空き物件となるタイミングでオーナーさんがみらいエンジンを訪ねていらっしゃいました。
実はオーナーさんはみらいエンジンの取り組みをWEBなどを通じてご覧になっていたそう。
「せっかく良い立地なのだからできればまちの賑わいに繋がるように使っていただきたい」と移住者さんで開業を希望される方がいれば紹介してほしいとのことでした(もちろん氷見在住の方でもオーケーですが…!)。
そんなオーナーさんの想いに応えるべく、今回はこちらの物件の魅力をご紹介して参ります!

物件については非常にコンパクト。
現在店内はスケルトン状態になっていますので、借りられた方が自由に内装をつくることができます。

しっかりと作り込むのもいいですが、あえて壁などをつくらずインダストリアルな雰囲気にしてもカッコいいかも。
まっさらな空間をみていると想像が膨らんできませんか?

さて、こちらの物件は1階と2階が独立して利用できます。2階へは海に面した側向かって右手の入り口から。
その昔は喫茶店が入っていたとのことです。

2階は長らく空いていたとのことですが、物件最大のオススメポイントは実はこちらかもしれません。

窓からの眺めが最高なんです!
公園や、漁港そして海が見える窓からの景色はこの場所ならではです!
8月の「ひみまつり」のときには目の前の海上から花火が打ち上げられるため特等席なんだとか…!

中を拝見した際には年末まで営業してたお店の看板があり一部窓がふさがっていましたが、2階を使うならこの窓からの景色は是非活かしていただきたいところ。
「カフェにしたら眺めも良くて素敵だろうな」とか「部屋を区切ってちょっとしたゲストハウスにしたら朝日が入って気持ちよさそう」とか、考えるだけでワクワクします。

窓からの様子でもおわかりいただけるかと思いますが、物件の周りはこんな様子。
目の前には子どもたちに大人気のブリを模したかわいい遊具がある公園が。
その奥にみえるのは漁業文化交流センター。こちらはこの春「ひみの海探検館」という愛称でリニューアルオープンする施設です。
リニューアル後は目玉展示となるVRシアターの映像や、定置網と魚のコラボ展示により「海中探検」を体感できる施設となるとのこと。
大人も子どもも楽しく学べる施設として観光客の呼び込みも期待されています。

同じ通りにはお寿司屋さんや焼肉屋さんなども並んでいます。

場所がいいだけにお値段は…と不安に思われるかもしれませんが、そこはオーナーさんと交渉の余地ありです。
まちの賑わいのためにも、お店が継続することが一番。
業態などにより異なることと思いますが無理のない家賃で継続できるよう話し合いで決めましょうとのことです。
まずは「この場所でこんなことをしてみたい!」という熱い想いをぶつけていただければと思います。
細かな条件などの確認など、気になる点はみらいエンジンまでお気軽にお問い合わせくださいませ!!

商店街レトロビルの元洋食屋さんではじめる小商いのある暮らし

みなさんこんにちは、氷見市IJU応援センターの藤田です。
今回お届けするのは『チャレンジャー求ム!』第2回。前回と同じく氷見にある新しい「働き方」の種となる情報を発信していきます。
ご自身の「こんな風に暮らしたい・働きたい」という想いとあわせてご覧いただき、ピンとくるものがありましたら是非ご連絡ください!
それでは本題に参りましょう!

氷見市中心地にはなが~いアーケードの商店街があります。
歩いているとその屋根に阻まれて後ろにある建物にはなかなか目線がいかないものですが、少し気にして歩いてみるとその後ろにある建物の多様さに気づくことができます。
昔ながらの氷見らしい町家もあれば、建て替えをした比較的新しい建物もあり……
そうした建築群を楽しんでいると中央町のあたりで少し変わったビル群があるのが目に入ってくるはずです。

道に沿ってファサード(建築の正面壁)が連なって、まるで壁のようになったビル。それが道の両側に続いています。
これは共同防災ビルと呼ばれるもので、複数の世帯が共同でビルを建てることで建物自体を防火壁のように機能させるもの。
建物の密集する市街地で火災の延焼を抑える目的で、1950年頃からこうしたビル群が日本全国各地につくられました。
氷見中央町にあるこのビルは1970年前後につくられたもので、当時は先進的な商業空間として市内外から多くの方が訪れたといいます。

そんな商店街のなかに、今はシャッターとなった1軒のお店があります。
こちらが今回紹介する物件・旧『トロイカ』店舗兼住居です。
隣とくっついていてわかりにくいのですが、四角で囲った間口分奥に建物が続いています。
トロイカさんは昭和40年頃に開業した老舗の洋食屋さんです。現在のビルが建つ少し前からこの場所で商いをしており、ビルが建築されてから2004年まで、この場所で多くのお客さんを迎えていました。
現在は氷見市窪にお店を移転。氷見牛のステーキをはじめとしたメニューは絶品で、私自身何度も足を運んでいる素敵なお店です。


現店舗の様子

お店が移転してからは、旧店舗は住居として現在まで使われていますが、今回こちらの建物をどなたかに賃貸・売買できないかというお話をいただきました。
オーナーの谷内さんは現店舗の近くに住居を持っていることもあり、どこかのタイミングでそちらに移ろうと考えていたそうです。
なかなかそちらに移れなかったのにはとある事情があるのですが、そちらの事情雄は後ほど詳しくご説明します。
先にお値段だけお伝えしておくと、賃貸で月2万円程度、売買の場合引き渡し前にリフォームを加えた上で300万円程度とのことです。
まちの中心部にある4階建てのビルとしてはとてもお手頃な価格ですが、いわゆる「ワケあり」価格ですので続く記事でご確認ください。

さて、物件をみていきましょう。

一階は全面シャッターとなっています。
シャッターを開けると左手に階段。右手側は広い空間があり、こちらは現在車庫として使われています。普通車2台が入るゆとりがありますが、お客様用には不足でしょうから、ご自身の車庫とするか、それとも店舗空間として使うかといったところでしょうか。

階段にはトロイカさんの看板が。
この階段を上がったところが旧店舗です。

お店に入ると長いカウンターがお出迎え。
中には喫茶としては十分なスペースとシンクがあります。

客席部分は広すぎず狭すぎずといった様子で、カフェとしてならおひとりでも対応できるくらいの空間なのではないかなと思います。

2階店舗スペースにはトイレがありますが、ここでこの物件の注意ポイントひとつめです。
和式の個室トイレと男性用があるこちらのトイレは現在使用できません。
というよりも、2階以上のフロアには現在水が通っていません。
古い建物の常として建築当時の配水管は錆びてしまい、その後のリフォームの際に止めてしまったのだそう。
つまり先程みたカウンターのシンクも水が出ません。
お店として使うにしても住居空間にするにしても配管をやり直す必要があります。
このビルに限らず配管をやり直すというのは空き家活用ではよくあるなのですが、既存配管を置き換えるのは費用が高額になるためあまり現実的でなく、多くの場合は露出配管(壁や天井に沿って水道管を通していく)でのリフォームが選ばれます。
このリフォームでどのくらいの費用がかかるのかは事前に調べてもらうとよいでしょう。

店舗スペースの奥には現在は物置として使われている広間が。
営業時代はこちらも客席として使われていたそうですが、こちらに注意ポイントのふたつめが。

ドアを開いてすぐ、頭上を見上げると天井板が剥がれているのがわかります。
軽微ではありますが、大雨の際に雨漏りが認められるとのこと。
2階かつ建物の中心でありながら雨漏りがあるというのは不思議に感じられるかもしれませんが、これも共同ビルならではの問題です。
壁を染みて伝わってきている状態なのだと思われますが、こちらの原因箇所を発見・修繕することは難しいため、賃貸・売買された場合もこちらを有効に活用することは難しいでしょう。
よほどの大雨でないと影響がない状態ですので、バックヤードとして考えておくくらいがよいでしょう。

店舗部分から階段を上がると3階は居住スペースになります。
和室が2間と洋室が1間。

廊下にはトイレと流しがありますが、こちらも上記の通り、現在は使用できません。

さらに階段があって、4階へ。
と、こちらの階段に最後の注意ポイント。

階段の壁をみると水が伝った形跡があります。
こちらも雨漏りが発生しているポイントですが、ここは2階よりも被害が大きいようです。
2階同様小雨程度では影響が出ませんが、大雨が降った際には階段にバケツをおいて対応しているとのこと。
どのくらいの量なのかお話を伺うと、ザーザー降りの大雨の際には朝晩で一日2回バケツを交換する必要があるくらいということでした。
これらが「ワケあり」としていた理由です。
お値段は安いものの、リフォームの必要がある部分、そして大雨の際の雨漏りのケア、この2点についてはご了承の上ご検討ください。

建物は4階まであり、階段を上がって左が旧浴室、右が8畳間の和室です。
和室は奥様が今も利用していることもあって今回は写真でご紹介できません。
浴室は現在は一階に設置されたものを利用しているため使われていない状態です。
配管の問題もありますし、こちらの浴室をまた利用できる状態にするというのは現実的ではないと思われます。

2階以上は水が通っていないとお話しましたが、現在もオーナーさんはここに住まいしておいでですので、1階には生活できる設備が整っています。
最初に見た駐車スペースから奥に進むと広い土間スペースが。

こちらは店舗時代にはキッチンとして使われていた場所で、現在は倉庫スペース兼キッチンとなっています。
右手に見えるのはエコキュート。キッチンも含めてオール電化になっています。
リフォームは7,8年前とあって、キレイで便利そう。

新設されたお風呂はこんな様子です。

奥にはご主人の居室があり、こちらも写真ではご紹介できませんが、6畳のフローリングのお部屋ということです。

お部屋を右奥に進んだところには水洗の洋式トイレがありますので、おひとりでしたら1階のスペースだけで十分に生活できるでしょう。

建物の紹介は以上です。いかがでしたでしょうか?
すぐに使える物件という訳ではありませんが、たとえば賃貸して1階で生活コストを抑えて暮らしつつ、2階を自分らしいお店として小さく開いていく……なんていう姿を想像することができます。
あるいは一階の広い土間スペースをセルフリノベーションして店舗として生活は奥で、ということもできるでしょう。
いずれにしても大雨の際の対応を気にかける必要はありますが、工夫次第で魅力的な空間を生み出すことができそうです。

新しいアクションをはじめるには不安もつきものですが、移住・起業にあたっては氷見市の補助金も活用いただけます。
条件はありますが、少しでも移住・起業のハードルを低くできるものですので、以下リンクからご確認くださいませ!

 【移住の補助金】

 【起業の補助金】

条件は確定ではありませんので、気になった方がいらしたらまずはお問い合わせください。
オーナーの谷内さんとお繋ぎした上で相談しながらお互いに納得する形を探していきましょう。
「ワケあり」な物件ではありますが、それは長く歴史を刻んできた証拠ともいえます。
町の歴史ごと引き継いで、自分らしくリノベーションしたいという方のお問い合わせをお待ちしています!