今回は氷見市の「地区子育てサークル」の取り組みをお伝えしたいと思います。
「地区子育てサークル」とは各地区の民生委員児童委員、主任児童委員、母子保健推進員(健康づくりボランティア)等、地域のボランティアの皆さんと地区社会福祉協議会の協力で成り立っている地区にあるサークルです。
「近所のコミュニティづくり」として、氷見市内14地区で育児サークル活動が行われており、未就園児とその保護者や妊婦も利用可能で「地域デビュー」のきっかけとして利用されています。
月に1回、それぞれの地区で趣向を凝らしたイベントが開催されており、私も娘を連れて毎回参加させて頂くのを楽しみにしています。
今月は「親子で芋掘りをしよう!」
氷見市北部の海沿いに所在する宇波(うなみ)、女良(めら)、海峰(かいほう)の3つの地区が集まり、年に1回の秋の恒例行事の開催です。
今回は氷見市の島尾にある戸田農園にお世話になりました。
晴れた日の島尾海岸。爽やかな風とともに穏やかな波の音が心地いい昼下がりです。
写真でも分かるように、氷見で「島尾」と聞けば県内随一の海水浴場があることで有名です。
隣接してキャンプ場もあり、アウトドア派にはもってこいの抜群の自然環境が人気の地域ですが、その海沿いで芋堀り!?えっ、島尾でさつまいもがとれるの・・・?
移住4年目でもまだまだ知らない事がたくさん!
しかも「島尾の砂地で採れたさつまいもは美味しい」と氷見でも有名なんだそう!
各地域のボランティアスタッフの皆さん。3地区集結の芋掘り!いつになく賑やかです。
美味しいさつまいもを求めて夢中で掘る姿は大人も子どもも関係ありません!
芋掘り当日は、残念ながらあいにくの天気。
私も長靴を履き、子どもを抱っこしながらの参加です。
他のお母さん達とも協力しながら、小雨が降る中、体力勝負の芋掘りスタートです。
スコップでそっと探りながら、お芋に当たらないよう慎重に掘り進めていきます。
「あっ、お芋出てきたー!」「やった!これ大きいよ!」
みんなで童心に返りワイワイ言いながら無心に掘り進めます。
しかも、砂地なだけあって土がサラサラ!スコップが土にサクサク入る!
子供を抱っこしながら片手で掘り進めても大収穫の予感。
採ったさつま芋を順番に並べていきます。1時間かからずにこれだけの量!
1本のさつま芋も取り残さないぞ!という気合のもと、最後まで丁寧に堀り続けます。
50m程の2畝をきれいに採りつくしてみんなで退散です!
雨が強くなる中、子どもを抱っこしながら、横に移動しつつお芋を掘る作業は20分が限界!
自分の体力不足を嘆いていたのですが、「これ、採れたのもってかれ!」と皆さんの温情でおすそ分けを頂き、翌日庭先に並べて実績確認です!
まだ土が付いたままのさつま芋。大小合わせて17本の大収穫です!
初めて氷見で採れたさつま芋を食べるにあたって、一番美味しい調理法でさつま芋を堪能したい!
皆さんに収穫後「どうやって食べるのが1番美味しいですか?」と聞いて回ったところ、「そりゃあ、やっぱりふかし芋やろ?すぐ食べるより、ちょっと日を置いた方がさつま芋の水分がとんで甘なって美味しいよ!」と教えて頂き待つこと1週間。
いよいよ待ちに待った解禁日!
初めて持つ直径25㎝、幅6㎝の大きなさつま芋に娘も興味津々!
今回初めて覚えた氷見弁が「こぼこぼ」
「ふっくらした」という意味だそうで、イメージとしては「秋に採れる旬の栗の実がつまった状態」なんだそう。
身がつまって、ふっくらしたさつま芋が美味しくない訳がない!
これは楽しみ!いざ実食!
まずは断面を確認!安納芋を想像させる濃い黄色に期待大です!
大きい口でかぶりつきます!
笑顔と共に1本指を立てる娘。今まで食べた中で1番美味し-い!!んだそう!
庭先で、娘と一緒にピクニック気分で味わったさつま芋は味もまた格別です。
不思議なのが、冷めたら余計甘みがまして美味しくなったこと。
熱々も冷え冷えも2度、味変が楽しめる島尾のさつま芋。
ぜひ皆さんも氷見に来た際にはご賞味ください!
そして、いつも娘とお世話になっている地区サークル「かいほうきっず」の代表佐伯さんに始めたきっかけや活動に対する思いを伺いました。
「各地区で子育てサークルが立ち上がる中、皆さんの助けを借りながら『かいほうきっず』を今から18年程前に立ち上げました。子育て中のお母さんが1人で悩んだり家に閉じこもってしまうのではなく、月1回でも外に出て、話をして楽しく子育てをしてもらえたらという気持ちで始め、その思いは今も一緒です。また、毎月の活動やお子さん達に接する際に活かせたらと月1回、子育て支援センターに折り紙や安全なおもちゃの作り方などを習いに行き知識の向上にも努めています。」
氷見市は子育て支援事業の充実が特筆すべき点ですが、それだけではありません。
以前に記事で紹介した「地域子育てセンター」を中心とした、子育て世代を応援するための細かな支援ネットワークが築かれており、「地区子育てサークル」もその1つです。
娘のためにも、自分のためにも、孤立を感じることなく、地域に馴染んだ子育てをしたい。
氷見市に移住し子どもを産み育てる中で、漠然と考えていた不安や思い。
その気持ちに応えてくれるかのように、氷見市には地域ぐるみ、まちぐるみの子育て支援体制が出来上がっており、有難いことに地域の方の笑顔に支えられながら、娘もすくすく成長しています。
地区サークル「かいほうきっず」の皆さん。ボランティアで活動してくださっています。
皆さんいつも「子どもは地域の宝!」「お世話できるのが楽しい!」と口々におっしゃいます。
そんな温かい気持ちと眼差しで、いつも娘の成長を見守ってもらえる環境がどれだけ有難いか、親としていつも感謝の気持ちでいっぱいです。
最後に、普段氷見市内で旅館を営む代表の佐伯さんから「氷見市に移住して子育てをしてみようかな」と考えている方にコメントを頂きましたよ!
「氷見は海が近いから、話し言葉は荒く聞こえるかもわからんけど、みんな気がいい人達ばかり。何より環境的には抜群!そんな中でゆったりと子育てしてみるのもいいかもしれんよ!」
氷見北部・灘浦(なだうら)地区からみた景色。この日の朝は冬を告げる気嵐が見えたそう。
抜群な自然環境はもちろんのこと、1人ひとりのお母さんに対してきめ細やかなサポートを実現した氷見市の子育て支援体制。
笑顔で見守ってくれる人、頼れる人がすぐそばにいる中で、安心して子育てしてみませんか?