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2018.10.17

【ひみ暮らしインタビューVol.5】野口 朋寿さん

西田 芽以
西田 芽以
移住相談員

こんにちは!見習い相談員の西田です。
氷見に移住されたみなさんにインタビューし、リアルな声をお伝えする【ひみ暮らしインタビュー】
シリーズ5回目は、今年4月から氷見市の地域おこし協力隊として活動している野口朋寿さんです。
そう、あの巷で噂の(?)フィッシュレザーを作っている方です!
なぜ氷見へ来たのか、今の氷見での活動などを伺いました。

 


 

--野口くん、今日はよろしくお願いします!
早速ですが、今回氷見へ移住するまでの経緯を教えてもらえますか?

 

僕は元々香川県の出身で、富山大学へ通っていた4年間を高岡市(氷見市のお隣)で過ごしました。大学では漆工芸を専攻していて、4年生の時にフィッシュレザーの研究のために氷見へ通っていたんです。大学卒業後は京都へ行き、お坊さんの資格が取れる別の大学へ2年間通っていました。実家がお寺で、最終的には帰るつもりだったので。でも、卒業したら実家に帰るか〜と思っていたら、まだ帰らなくていいよ、と言われて。お寺の仕事も段々減ってきていて、今帰ってもそんなに仕事がないらしいんですよ。そこで卒業後の仕事どうしようと悩んだ時に、富山大学の時に始めたフィッシュレザーを続けたいと思って、そういえば氷見に地域おこし協力隊の人がいたな、と思い出したのが氷見に来たきっかけです。

 
 

--富山大学では香川県出身というだけであだ名が「うどん君」だったのもいい思い出だね!(実は野口くんと私、同じ大学でした。野口くんが私の後輩になります。)
ところで氷見へ来るきっかけとなったというフィッシュレザーについて詳しく教えてもらえる?

 

ざっくり言うとなめした魚の皮のことで、それを使って名刺入れやポーチ、ベストなんかも作れます。

 

野口くんがなめして作ったフィッシュレザー。上からボラ、ブリ、タイの皮(色は染めてます)。

 

--漁業の町・氷見にピッタリの代物じゃない!
野口くんはどうしてフィッシュレザーを始めたの?

 

大学4年生の時に漆を使った卒業制作を作らなくちゃいけなくて。一方で、もともと趣味でレザークラフトをやってたんです、牛革で財布を作ったり。なので、卒業制作では牛革と漆でなんか作ろうと思ったんです。そこから他の革についても調べてみようとなって、爬虫類の皮を調べたり(笑)。その時に「そういえば魚の皮ってないな」と思いついたのが一番最初ですね。

 
 

--フィッシュレザーの研究のために氷見に来ていたと言っていたけど、フィッシュレザー先輩が氷見にいたりしたの?

 

フィッシュレザーを始めた時に友達から、氷見で同じことをやろうとしている動きがあると教えてもらって、話を聞きに氷見へ来ました。その時に靴職人の釣賀さんと「一緒にやろうよ!」という話になって。京都にいた時も、釣賀さんとは「こんな皮ができたよ」と連絡をとりあったりしていました。

 
 

--釣賀さんはフィッシュレザーの先輩というより一緒にやる仲間って感じかな。
その後、フィッシュレザーの研究・制作は順調に進んだ?

 

最初は僕も釣賀さんも、魚の上手ななめし方がわからなくて…。、革の工場へ見学に行ったり、色々調べたりして段々とわかるようになって、なんとかフィッシュレザーを作れるようになりました。その途中3ヶ月ほど、タイへ留学に行ったんですが、その時に学んだタイの漆技法である「箔絵」(金箔で絵を描くような技術)を出来上がったフィッシュレザーに施して、ベストに仕立てた物を卒業制作にしました。

 
 

--野口くんの卒業制作、一度見たら忘れられません。うっすらウロコ模様が残るフィッシュレザーが金箔で飾られた、黄金に光るベスト。
あれって今はどうしてるん?

 

家に飾ってます(笑)。

 

--目が痛そう(笑)。

 

野口くんの卒業制作。実際に着れます。

 

--ところで今は氷見ではどういう生活をしているの?

 

今は一軒家に嫁と二人で住んでいます。もともと高岡市に住んでいた時期があるので、生活に対する違和感みたいなのは特にないですね。

 
 

--そういえば新婚さんやったね、おめでとう!
地域おこし協力隊としての活動はどんな感じ?

 

僕が所属しているのが「東地域まちづくり協議会」という去年できた団体で、子供をメインとしたまちづくりをテーマに活動しているとことです。夏にラジオ体操をしたり、まちなかをぶらり散歩するイベントをしたり。まちなか散歩イベントでは地元の小学生とお母さんを対象に、まちづくりの先生や地元でガイドをしているおばちゃんと一緒にまちを散策しながら漁業文化の町並みを知るというイベントで、散策後はフィッシュレザーを使った魚のブローチづくりのワークショップをして楽しんでもらいました。後は、「うみのアパルトマルシェ」のお手伝いなんかもしています。
氷見に来てからの活動は「まちづくりのお手伝い」と「フィッシュレザーを仕事にする」の2本が中心ですね。

 
 

フィッシュレザーを使った魚のブローチづくりのワークショップの様子

 

--今の活動はどちらかというと「まちづくりのお手伝い」の比重が大きい気がするけど、「フィッシュレザーを仕事にする」の方はどういう活動をしているの?

 

今、富山県がやっている起業未来塾というのに通っています。経営についてとか経理のこと、全然知らんかった税金についてなどを教わっていて、学びながらフィッシュレザーをどう売り出していこうか計画している段階です。起業未来塾は11月で終わるので、こらから少しずつ動いていきたいと思っています。

 
 

--野口くんはフィッシュレザー作家になるの?それともフィッシュレザー社長?

 

僕が想像しているのは作家活動ではなくて、フィッシュレザーのブランド化ですね。僕一人で作るんではなく分業で、魚の皮を加工する人がいて、縫製する人がいて、営業の人がいて、まとめる人がいる。事業化する、というのを目指してます。

 
 

--商店街の空き店舗とか借りて、ガラス張りの中でフィッシュレザー作ってるのとかかっこ良さそう!

 

そうですね、見えるとこだけでもいいからめっちゃオシャレにしてやりたいです!

 

フィッシュレザーのブローチ。子どもたち自身でフィッシュレザーを好きな色に染めて楽しんだ。

 

--ちなみにフィッシュレザーの元になる魚ってどうしてるん?自分で釣るの?

 

魚関係は何でも好きなんで、釣りはめっちゃ行ってます!余裕があったら週に2~3回ぐらい。本当は釣った魚を使いたいんですけど小さいとダメなんですよね。ものを作れるだけの皮の大きさがとれないから。なので船で大きい魚を釣りに行きたいんですけどね、レンタル料が安くなくって(笑)。

 
 

--噂で、野口くんは釣りバカだって聞いてたけど本当やったんや(笑)
釣竿たくさん持ってたり?

 

五本持ってます。安いやつですけど。釣り方によって持っていく竿を変えるんですよ。

 
 

--釣りの話、すごい楽しそうに喋るね、さすがだよ。
これ以上釣りの話すると長くなりそうだから、この辺で…。
今日は色々とお話くださりありがとうございました!これからよろしくね!

 

こちらこそ、ありがとうございました。よろしくお願いします!

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