さて、本題!今回は「パン工房ブレッド」さんへ。
順番はさておき、まずはお店の場所。道路表示に「高岡市」とあるように、ブレットさんは厳密に言うと高岡市にあります。氷見市と高岡市のちょうど境にあります。氷見もしくは高岡に住んでいらっしゃる方の認識はどちらだったでしょうか。おそらく氷見じゃないの?って方も多いと思います。氷見でも高岡でも関係ありません。氷見に住んでいる方がお店のカルチャーを感じ、美味しいパンが食べられる方が大切ですよね。ということでお邪魔してきました!
お店のコンセプトは「石窯」「天然酵母」「無添加」です。パンと言ってもソーセージが挟まったパン、フルーツがのったパンのような菓子パンではありません。華美な飾り気はないけれど、ソフト系からハード系まで、どれも素材にこだわったパンがずらりと並びます。ベースになる小麦はパンによってフランス産と国産と使い分けています。
ちなみに私のおすすめは「塩パン」。程よい塩気に、ハーブの香りがアクセントになっていて、ただの塩パンとは一味違い、クセになる一品です。奥様は、塩パンに切れ目をいれメープルシロップをたっぷり入れて食べられるそうで、これを「悪魔の味」と仰っていました!(笑)きっと他のパンも変わった食べ方があるはずなのでこちらもお店で聞いてみてください。
ブレッドさんは、以前は高岡市内にお店がありました。14年ほど前に現在の場所に移られたそうです。お店を移転する際に、石窯を作りたくて、石窯を使いパン屋さんをしているのボブ(富山市)さんにお店に設置する際のポイントなどアドバイスをもらったとのこと。その後、ご主人が石窯について勉強され、自身で設計し、設置する場所を工夫し、約1ヶ月ほどかけて完成させました。
ここにパンを入れて焼き上げます。石窯のメンテナンスの関係上、窯の内壁を高くしたことで、マキの使用量が多くなるみたいです。大量のマキを集めるのに約1ヶ月もかかることもあって、月に1度(第三日曜日)の石窯パンが限界。しかし、「月に1度の楽しみ」にするという考え方もできますよね。
石窯は、窯の内部が約300℃に達するまで薪を燃やします。その後、空気口を遮断し、薪の投入も止めます。石窯の石から発せられた大量の遠赤外線により、内側から外側にかけて温められ、短時間で焼き上げられます。そのため、生地中の水分が必要以上に奪われないため、外側はパリッと、内側はふっくら焼き上げられるそうです。しかし、実際に炎が直接パンに当たると中まで熱が通らず、表面だけが焦げたパンになってしまうという難しさもあります。石窯パンは2、3種類ほどで、中でもじゃがいもパンが人気!
お店で普段使用している電子オーブンは上下がセラミック製で理屈は石窯と同じです。出来るだけ昔ながらの焼き方、石窯を再現するような焼き方で全てのパンが焼かれています。
お店の裏側広がる竹林でお話しをしてくれたご主人。味のあるエプロンと生成り色のヘンリーネックがとてもお似合いです。なぜ石窯パンが美味しいのか?それには科学的な問題が関係しているのではないか?と日々、パン作りを研究しているそうです。将来的には科学的な根拠に基づいたパン作りを目指していきたいとのこと。ブレッドさんの美味しいパンがさらにパワーアップするなんて、楽しみでなりません!!
お店の中には販売スペース以外にも、イートインスペースもあります。大きな絵画のように窓枠によって切り取られた竹林は、お客様の心癒してくれます。竹林は地域の方が管理されているため適度な密度で見栄えが素晴らしい!また店内には、他にも服飾の展示・販売もされていて、これまた雰囲気があり、素敵なものばかり(あんな服を身に付けた彼女が欲しい!)。
バイパスからちょっと入ったところにあり、市街地からも近い、ロケーションです。竹林に囲まれているため真夏でも竹林が風で揺れ、視覚的にとても涼しげな場所にあるパン屋さんです。氷見には、中心市街地・山間部・海岸沿岸部とありますが、西田地区はちょうど中間地点です。落ち着きがあるけれど、アクセスもしやすい、氷見でも類を見ない場所にあるパン屋さんです。
19時まで営業しているので、品数は限定されますが、早めに仕事が終わった方は寄ってみてください!お気に入りのパンがきっと見つかりますよ。(岩田慧一)
【お店情報】
住所 / 富山県高岡市西田698
TEL / 0766-44-5550(電話での取り置きも可)
Open / 10:00 ~ 19:00
定休日 / 木曜、第 1・3 水曜
HP / http://www.b-koko.com/uhp/index.php?OWN=1104
石窯パン / 第 3 日曜(事前に電話すると確実です!)