こんにちは!ワーホリスタッフの鈴木杏奈です!
第三弾のテーマはICT教育!
氷見市教育総合センターを訪問し、生活指導主事の坂田和彦さんに、
氷見の小中学校のICT教育についてお話を伺い、実際に授業を体験しましたよ!
1.氷見のICT教育の現状〜小学校は中部で1番!〜
ICT教育とは、簡単に言えば、
このICT(情報通信技術)という技術を用いた、
【電子黒板】や【タブレットPC】などのICT機器、
インターネットサービスを活用した教育手法。
実は、氷見はICT教育に県内でも一歩リードしている場所!
こちらは日経BPの公立学校情報化ランキングで、
中部地域で氷見の小学校は、ランキング1位。中学校は、ランキング10位。
どちらもトップ10内。小学校なんて中部地域でナンバーワン!
ご存知だったでしょうか…?
2.授業体験!プレゼンと食料自給率!
まずはさっそく授業を体験していきましょう! 今回の体験授業の風景です。
こちらが、今回の体験授業風景。
生徒は【タブレットPC】を1人1台使って授業を受け、
先生は【電子黒板】を使って、授業をすすめます。
お隣は一緒にセンターを訪問してくれた柳田ゆかりさん。
市役所やセンターに掛け合ってくれていただき、
この企画が実現したんです…!
今回は小学校の
低学年用のシナリオカードの授業①と高学年用の食料自給率の授業②を体験してきました!
<授業①>シナリオカード(プレゼンテーション)
まず体験したのは、低学年の授業。
いわばプレゼンテーションのスライド作成と発表 (!)でした。
好きなイラストや画像でオリジナルのカードをつくり、
組み合わせることで、1つのシナリオを考え、
最後はみんなの前でカードを見せながらプレゼンです。
簡単なプレゼンを小学生がつくってしまうイメージ!
グループでも1人でもつくることができます!体験!
まず、タブレットPCの画面をカメラをモードにして、教室内の写真を10枚ほど撮るよう、先生から言われます。
実はこのようにタブレットは持ちやすく、
キーボードと取り外しができます。
写真を撮り終わったら、写真にペンで書き込みを加えます!
撮った写真に、自由に伝えたい言葉や、イラストを入れましょう。
この日は3月13日、氷見の日でした。
10枚のデコった写真を組み合わせて、
最後プレゼンしなければなりません。
話す内容や順番を考えて、最終調整!ここまでで20分ほど。
柳田さんのプレゼンスタート!テーマは今日の体験授業について。
「坂田先生の生徒です」と書き込んだ写真を見ながら、説明してくれています。
先生にも質問されながら、楽しく考えたことを説明します。
無事完遂!我々、真剣そのもの。
落書きも順番を考えるのも、楽しすぎました。
自分もこんなに簡単に小学生で
誰かに自分で考えたことをプレゼンできていたら、
相当な情報活用能力が身についたかもしれません…
<授業2>食料自給率の授業
そして次の授業は高学年の社会の授業!食料自給率を考えます!
「牛肉の食料自給率はいくつでしょうか…?
先生の質問に、
生徒はタブレットに自分の考えた質問の答えを書き込みます。
私は20%かな…と。
柳田さんは35%と思ったよう。
生徒の答えを記入したタブレット画面の画像は、
前の電子黒板で共有されます。
もっとちゃんと考えればよかった…授業への原動力になります。
正解は40パーセント!!!柳田さんの35%に自分は敗北です…
もちろん授業は、単に数字を当てさせるのではなく、
なぜ、そう思うのか書き込ませたり、生徒に答えてもらうスタイル。
自分もこんな授業で、食料自給率が勉強できていたら、
もっと社会の点数も上がっていたかもしれません…
3. 氷見のICT教育の強さ!
実は、氷見の小学校が中部地域で一番という順位は
①「インフラ整備」②「教員指導力」の平均値から算出されています。
①インフラ整備
図は、国が示す「普通教室のICT環境整備」のイメージ。
次期学習指導要領に向けて、
赤で囲われた「Stage3」の環境整備が必要です。
「Stage3」とは、次の4つ。
(1)電子黒板
(2)タブレットPC
(3)無線LAN(Wi-Fi)
(4)個人フォルダ(eポートフォリオ)
これらを全国で早急に導入する必要があるとはいえ、地域格差は顕著。
守れていない、遅れてしまっている自治体も多い中…
氷見市は(1)電子黒板と(2)タブレットPCにおいて特に
県内でのトップクラスのICT整備を実現しています。
実は氷見市は2017年に
全小中学校の全クラスに145台の【電子黒板】を整備、
全小中学校に1クラス分の553台の【タブレットPC】の導入されています。
②教員指導力
そして氷見には、県内トップクラスのICT設備のみならず、
素晴らしい教育者がいます !
坂田先生は食料自給率をただ数字で伝えるだけじゃありません。
もう一手間かけるんです。
例えば、豚肉の食料自給率は53%。
これを自分の手料理で生徒にこの53%をもう一度説明します。
豚肉のハンバーグをつくって、
100%
53%
当日は、写真の実物も朝から作って、教室で見せながら、
生徒と一緒にこれからの食料生産を考えるそう。
もしこの授業を受けていたら…坂田先生に出会っていたら…
と思ってしまいます。
ICTは目的ではなく、あくまでツール、
だから必ずデジタルに頼りきらず、必ずアナログな部分と組み合わせることが大事なんだそう。
こういう付加価値をつけていける職業人になりたいものです。
頭ではわかっていても、実行できる体力のある人はなかなかいません。
まとめです。
ICT教育のゴールは「確かな学力の育成」。
「わかる・できる」授業を目指し、学習目標を効果的に達成するための
手段として、教育現場でのICTの活用、ICT教育が全国的に注目され推進されています。
正直、「確かな学力の育成」をされるかは、これから次第。
でも少なくとも取材で確信したのは
『ICTは教室内のコミュニケーションを激変』させます。
同じ食料自給率がテーマ授業だとしても、
先生がしゃべりっぱなし、生徒は聞いていない。
そんな教室を見たことはありませんか…?
ICTを活用することで、
先生から生徒に一方的に教えるような、
1対マスのコミュニケーションのみならず
生徒と先生、もしくは生徒同士の
1対1のコミュニケーションも、教室というあの空間に期待できる。
それは学力と同じぐらい、
子供たちにとって大切なものではないでしょうか。
むしろそんな空間じゃないと、学びは生まれないのかも。
氷見市のICT教育、注目していきましょう!
柳田さん、坂田さん、本当にありがとうございました!