氷見に暮らす私たちと、
氷見に移住するあなたが、
一緒につくる、まちの未来。
2023.06.27

「氷見で働く」を改めて考えさせられた5月の日々

北條 巧磨
北條 巧磨
写真家

5月のとある日、TomorrowWorks.の北條として、氷見高校で実施された「地域の探究実践者と語る」に参加させていただき、TW.が取り組む地域課題(後継者や人材不足)についてお話ししてきました。
 

「地域の探究実践者と語る」は、市内の事業者や各種団体、市役所職員など約30名が講師を務め、地域課題に対する取り組みや想いを生徒に語りかける探究学習の一環
 
嬉しいことに、生徒さんの中には「ボーノ・ペッシェさんの事業承継の話題をテレビで観た」と言ってくれる人がいたり、ウェブサイトを自分で作ることに目を輝かせている人がいたりと、非常に充実した時間を過ごすことができました。
 
彼らが社会に出る頃には、今以上に働き方が多様化することが予想されます。時間の都合上、「働くとは?」という問いを一緒に考えるところまではできませんでしたが、考えてみるきっかけを提供できたのなら何よりです。
 

 
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このように人前でお話しする際は、話すテーマについて改めて考えてみる良いチャンスです。
 
振り返ると、TomorrowWorks.でご紹介する『しごと』が増えるにつれて、「氷見で働く」が段々と見えてきました。たとえば、<地域社会とのつながりや貢献><自然や生活環境の豊かさ><お金のやりとり以上の繋がり><生活コストの低さ><地域課題との向き合い><関われる業種の多様さ>、などといったキーワードが思い浮かびます。
 
『働く』と『暮らし』は、コインの表裏のように密接に関わっている。自分自身も日々働いている中でそう感じる時があります。
 
たとえば、いつかのテレビ番組で流れた氷見の事業承継のニュースが、高校生の日常と重なった時、“手触りのある暮らし”が新たに生まれていくのです。
 

 
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5月には、もうひとつ大きなイベントがありました。考えるパンKOPPEさんが主催する「考えるときyotte特別編|氷見で あるく はなす 食っていく」のゲスト登壇です。
 

 
まずは「氷見で あるく はなす 食っていく」の概要をFacebookページから引用します。
 
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ローカルの暮らしは楽しい。
 
だけど、ここで食っていけるのか。
 
このような悩みや問いは尽きません。
 
私たちも氷見へ移住しパン屋を始めて、他者から問いかけられ、そして自身でも問いかけてきました。
 
今回、過疎をテーマにした年刊誌『みんなでつくる中国山地』とコラボレーションし、「氷見で食っていく」ことについて、歩き、対話し、考えていきたいと思います。
 
なぜ中国山地?と思われるかもしれません。
 
じつは『みんなでつくる中国山地』の最新号の特集は「ここで、食っていけるの?」なのです。
 
掲載されている事例や知見は、氷見での暮らしを考える上でも、たくさんの示唆を与えてくれます。
 
なぜ歩くの?と思われるかもしれません。
 
私たちが暮らす中央町商店街は新規出店者や移住者も増え、「食っていく」を考えるヒントが多くあります。みんなで歩くことで、新しい気づきがあることを期待しています。
 
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当日の様子|中央町を「あるく」
 

 
考えるパンKOPPEの吉田英文さんが案内役を務める「あるく」では、中央町を一望する防災共同ビルの屋上を皮切りに、ここ数年でオープンしたお店や風情ある建物などを巡りながら、まちの記憶を辿っていきます。
 

 

 
そして「はなす」のパートでは、著書「関係人口をつくる(※)」や「関係人口の社会学(※)」でお馴染みの田中輝美さんをお招きして、「氷見で食っていく」という「働く」以上に深いテーマを皆さんと一緒に考えていきます。
※ 氷見市立図書館で貸出可能
 

 
2時間にも及ぶ熱くて優しいトークと対話の内容は、TomorrowWorks.のコラム記事(「働く」を考える。)からご覧ください。
 
⚫︎ 「氷見で食っていく」を考える。(前編)| 考えるときyotte特別編「氷見で あるく はなす 食っていく」
 
ここでは「はなす」の一幕、たけぞえあゆみさんの言葉をご紹介したいと思います。
 
「パン屋を個人でやるようになってからは、自分の世界が広がりました。たった1つのパンを作るだけでも、小麦を育てる農家さんがいて、その小麦を運んでくれる人がいて、パンを焼くための機械を製造してくれる人がいて、さらには電気を供給してくれる人がいて、そして私のパンを買ってくれる人がいる。こうしてまた小麦が作られてー、どれが欠けてもパンができないことを実感しました。もし教員の仕事だけを続けていたら、世界が繋がっていることに気づかなかったと思います。自分が世界の一部であり、その一部が価値を持っている。もちろん、この社会を生きる全ての人が価値を持っているとしみじみと感じています」
 
自分の仕事が他者と繋がる幸せ、他者の仕事が自分と繋がる幸せを感じられる瞬間は、暮らしの中にたくさん隠れている一方で、簡単に見過ごしてしまうものです。
 
氷見で暮らし働く魅力は、その小さな幸せを見つけられるチャンスが何度も何度も回ってくるところにあるのだと思いました。
 

 
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色々なことが起きた5月。嬉しい時も、悲しい時も、目の前には美味しい食べ物がありました。
 

中央町商店街に新しくオープンした、セレクト古着とオリジナルジュラートのお店・TENONALさんのジェラート
 

知り合いの方からいただいた立派なタケノコ
 

初めていただいた松葉寿司さんのちらし寿し
 
そして「氷見で あるく はなす 食っていく」トークセッションの後は、食堂「よしだや」さんの「氷見ランチB」を注文。参加してくださった皆さんとのアフタートークを楽しみました。
 

 
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他者と繋がる手触りを味わった5月の日々

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氷見市IJU応援センター・みらいエンジン
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