氷見に暮らす私たちと、
氷見に移住するあなたが、
一緒につくる、まちの未来。
2022.09.09

「氷見のお好きな景色を教えてください」話して感じる“氷見の暮らし”

fws.staff
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ふるさとワーホリスタッフ

私は今、自宅から483km離れた場所にいる。
わざわざ遠くまで来たことに対する高揚感も、知らない土地で2週間過ごすことへの浮き立つ思いもある。

それらを抜きにしても、ここは本当に美しい。視界に入りきらない海と空、真夏の太陽に照らされる田園は、どこで見たものより広い。そしてもう一つは、風土に寄り添うように展開する街。白に差色の青が映えるアーケードは、いつも日の光に照らされている。周りに高い建物がないからだ。海や山があるところに人が街を作って住んでいる感じがどことなく自然で、歩いていて安心する。

氷見の景色をもっと知りたいけれど、私はこの土地について何も知らなかった。私は氷見で暮らす人に「氷見のお好きな景色を教えてください」と聞くことにした。

氷見で暮らす人に聞いた「好きな景色」

①海岸から見る日の出
商店街のやまぬきさんは、こんなに可愛らしいゆで卵をくれた方だ。チャロという4歳の猫(やまぬきさんはでぶちゃんと呼んでいる)を飼っている。初めて会った私にも、とてもよく話してくださる気さくな方だ。

IJUセンターにもたまに遊びにきてくださるやまぬきさんに、お聞きした。

「氷見のお好きな景色を教えてください」
「やっぱり、朝日かな。」
「日の出って今の季節は何時くらいでしょうね」
「新聞にのっとっちゃ」

私は朝5時15分にアラームをセットした。
天気予報からして、この日を逃すわけにはいかなかった。アラームを止めるとすぐ、主電気をつけて無理やり起きた。早朝5時過ぎの比美乃江公園には既に何人かいて、私は空の色に感想を持つか持たないかくらいの寝ぼけ眼を擦りながら歩いた。

比美乃江大橋のちょうど真ん中に立ち、唐島の奥に見える立山の稜線を目でなぞる。早朝の空は夕方のとは少し違っていると思った。朝を待つ緩やかな波が、夏の太陽を包むようにきらきら光る日本海。徐々に加速していく漁船は波を切り裂くように進んでいく。

「起きてよかったです!写真撮れたので報告に来ました!」
「朝早かったやろ、頑張ったぜ」(〜ぜ:氷見弁)
今年で一番早く起きました。やまぬきさん、ご自宅にまであげて頂き、ありがとうございました。

②中央町から見える夕日
「喫茶モリカワ」は、ピンクと白の外壁と赤と金の内装が可愛らしい喫茶店だ。一度取材をしに行って、カウンターでミルクセーキを食べた。マスターはオムライスが人気だと言ったので、私はまた来ますと言った。マスターも奥様も明るい方だから、行ったら誰かとおしゃべりできる場所ができたのが嬉しかった。
3日後、私は満席のカウンターを横目に、4人がけのテーブル席についた。
「素敵なTシャツね」と声をかけてくれたのは、向かいの席に座る常連客のえつこさんだ。オムライスを食べながら、氷見に来て1週間経つことや、その感想について話した。

えつこさんは見ず知らずの私を「コーヒーでも飲んでいく?」とご自宅に招いていくださった。家の前にある花壇では、様々な花が育てられている。葉っぱを食べているのは、アゲハ蝶の幼虫だ。私はこの青さと顔の模様、形や感触を何年も忘れていた。「こんなんだったっけ」と思いながら、小学校で育てていた幼虫の名前まで思い出した。


私たちは変わった形の雲を見ながら、午後の白い月と、その近くを通る飛行機の話をした。
「氷見のお好きな景色を教えてください。」
「中央町のこの道から見える夕日かな。」

「街灯がちょうどパーっと光るのも綺麗なんよ。」
ここは商店街の真ん中から山の方へ伸びる道。太陽の位置が今よりもっと移動すると、ちょうど道の先に夕日が落ちるという。「私しか知らないと思う」と言うこの景色。山の方へ夕日が落ちていく、18時26分の中央町だ。
えつこさん、孫みたいで可愛いと言ってくれて嬉しかったです。ありがとうございました。

③1970年の思い出
IJUセンターからも近い定食屋「よしだや」のご主人は、たまに商店街のベンチに座っておられる。私はそれを見つけると歩いて行って、挨拶をした。あまりに自然な光景に、ご主人は何十年も前からそのベンチを使っているのかもしれないと勝手に思い込み、期待も膨らんだ。

「氷見のお好きな景色を教えてください」
「漁港のところの魚つりかな。」

聞くと、それは私が思っていたよりもずいぶん昔の話だった。
ご主人の話によれば、氷見漁港に漁業協同組合が大きな建物を建てた1980年代以前、一部の生活排水が海へ流れ出ていた場所があったそうだ。多くの魚が食べ物を目掛けてやってきたという。大量の魚は、餌のついていない釣竿で簡単に引っ掛けることができた。

「餌なんかつけなくなって釣れるからね」と、海に集まる大量の魚を思い出して笑うご主人。あの頃の思い出の景色だ。個性的な回答で、何より面白いのだけど、当然写真に収めることはできなかった。

まさにガイドブックには載らない情報でした。ご主人、私では絶対に見つけられない景色を共有してくれてありがとうございます。

「氷見のお好きな景色を教えてください」
この質問をするために、私は喫茶店に行ったり、事務所に来た人に話を聞きに行ったりした。

この記事は必然的に、私が交わした会話の記録でもある。地元の人からしたら、もう一生氷見に来ないかもしれない人。そんな私が挨拶しても、色々な人が笑顔で話してくれた。家にあげてくれたり、遊びに連れて行ってくれたりした。ジュースを出してくれて、聞けばなんでも教えてくれた。商店街を歩いているだけで、お店に入るだけで、必ず誰かと話せるのが氷見市中央町だ。

好きな景色としてあげられたのは、多くが海や山だった。氷見は海と山が近いから、どこを切り取っても美しい。素晴らしい、と思ったらシャッターを切る。それだけで、誰だってたくさんの眩い景色を残すことができる。

暮らす人が見る景色から、氷見の暮らしが垣間見える。
暮らす人と話せば、氷見の空気に触れられる。

ヨソモノが垣間見た氷見を、ぜひ感じに来て欲しい。

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氷見市IJU応援センター・みらいエンジン
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