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2023.08.20

安心して子育てをー氷見市子ども発達サポートセンター「くるむ」ー

たけぞえ あゆみ
たけぞえ あゆみ
考えるパン koppe

「全ての子どもが、自分らしく、安心して羽ばたくことができるように、私たちが少しでもくるむ役割ができたら、そんな思いをもって『くるむ』と名付けました。」(氷見市子ども発達サポートセンターくるむのパンフレットより抜粋)

私は子が幼い頃、「この子の発達はこれでいいのかな?」「ちょっと心配だな」と思って夜中にネット情報をずっと見ていました。気になり出すとどんどん深みにはまっていって、もしかして歩きだすの遅い? ことばが出ない? コミュニケーションは取れるかな? 友だちと遊べるかな? 次々と心配がつのって、悲観してしまったり、孤独になったりしがちでした。もしかして、今悩んでいる保護者の方もいらっしゃるのではないでしょうか?

「氷見市子ども発達サポートセンターくるむ」は、子どもの発達と保護者の方をサポートする施設です。どんな場所なのでしょうか。お話を伺いながら、施設見学をさせてもらいました。

いきいき元気館の3階に「くるむ」はあります。

エレベーターを降りると、木材と淡いトーンのカーペットが広がります。やさしい雰囲気のエントランス。緑のじゅうたんは靴のまま、グレーのじゅうたんは靴を脱いで入ります。

待ち合いホールには明るい日差しが差し込み、本やソファーもあります。

こちらは教室。「いちご」なんてかわいいですね。ほかにも、お花や果物の名前がついているお部屋がいくつもあります。

お部屋では、親子教室(少数の親子でお子さんの発達を促すために親子遊びを中心とした活動)や、個別活動(お子さんの課題に合わせて保育士や言語聴覚士、作業療法士などと個別での活動)が行われています。中に入ってみましょう。

子ども用の椅子や机がありますね。ここでお子さんは、作業をしたり遊んだりします。風船やカード、折り紙やスキンシップなどを行います。隣の観察室からは、マジックミラー越しにお子さんの様子を見られるようになっています。

教材室には、たくさんの教材やおもちゃがあります。お子さんが好きそうなもので、やる気を持って課題に取り組めるようになっています。“ちょっと頑張ったらできそうな課題”をやってみて、できたら「できたね!」と褒める。そうしたらお子さんもうれしくなって、またやってみよう……とよい循環ができていきます。

こちらは感覚統合室「りんご」。作業療法士さんがいらして、1対1で楽しみながら身体を動かします。ゆらゆら、ポヨンポヨン、そろりそろり、シューン。これは楽しそう!様々な感覚を体験できる専門の遊具が揃っています。「これはお子さん、帰りたくなくなりそうですね」と訊くと、「そうならないように、途中に声かけを行います」とのこと。

そうそう、どんな声かけや関わり方をしたらよいのかも、知りたいですよね。お子さんへの理解・啓発活動として、褒め方や具体的な関わり方を他の保護者の方と一緒に考えたり学んだりする「ペアレントプログラム」や、保護者同士の交流の場「家族サロン」も予定されています。

そしてこちらの広いお部屋。ここでは小集団活動(同年齢の子どもたちと、集団のルールや社会性などを身につけていけるようになるための、少人数での活動)などが行われます。私は隣の観察室から写真を撮らせてもらいました。子どもがお友達と活動しているのをみられたときには、本当にうれしいだろうな、としみじみと思いました。このお部屋はエントランスから直接入ることもできます。発達障害などへの理解を深めるための一般の方向けの研修等にも使われるそうです。

トイレも子どもが使いやすいようになっていて、授乳室やシャワー室もあります。全てバリアフリーで、やさしい色合いにまとめられています。

「くるむ」には、保育士、言語聴覚士、作業療法士、臨床心理士、教育相談員がスタッフとしていらっしゃいます。相談後、概ね1歳から6歳(就学前)のお子さんには必要に応じて、年齢や発達の状況に合わせた支援、教室や活動を行います。就学後、18歳までのお子さんは、継続支援や関係機関との連携を行います。

利用については、

①まずは電話(0766−74–8460)で相談をします。その際に来所相談の予約ができます。

②来所相談では、保護者の方からお話を聞き、お子さんと接したり遊んだりして様子を見てくださいます。必要があればお子さんへの検査を提案なさることもあります。

③お子さんに合った支援の提案、保護者の方と一緒に考えて、継続支援に移ります。時機に応じて、より適した相談機関と連携を行う場合もあります。

保育士さんのお話です。

「例えばわんわん泣いている子がいたら、何か困っているのかな?と考えます。“困った子”ではなくて、“何かに困っている子”と捉えます。そしてどのような支援ができるかを、保護者の方と一緒に考えます。発達に関して何か診断をするとか、レッテルを貼るとかではなく、その子の困りごとを軽減できるように、ここで支援をしていきます。心配なこと、気になることがあったら、お気軽にご相談ください。」

 

施設では、平日9:00〜16:00に、1セッション1時間ほどの支援を受けられます。開館時間は8:30から17:15(祝日・年末年始は除く)。相談料・利用料は無料です。利用は氷見市内にお住まいの方に限ります。

【連絡先】
氷見市中央町12-21 いきいき元気館内(3階)
電話番号 0766-30-7201・0766-74-8460

氷見市子ども発達サポートセンターくるむHP

https://www.city.himi.toyama.jp/gyosei/soshiki/kosodate/1/2/689.html

氷見市では、子どもの発達について無料で専門的な支援を受けられます。このことは、今子育て中の方はもちろん、そうでない方にとっても大切なことではないでしょうか。

「あの人は、何かに困っているのかな。話を聴いてみよう。どう支援できるかな?」

その考え方は子育てに限らず、相手にとっても自分にとっても、誰にとってもやさしい社会になるための第一歩だと思います。

 

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氷見市IJU応援センター・みらいエンジン
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メール/電話の場合

mailinfo@himi-iju.net tel0766-54-0445

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pin富山県氷見市中央町9-1

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