先月、開催されたアペロを取材させていただいてから、好きな場所や環境で美味しいおつまみとお酒を楽しむ事の良さが癖になってしまいました。
みらいエンジンスタッフの岸本です。
好きなお酒、好きな居酒屋は誰でもそれぞれあると思いますが、好きな酒屋さんってありますか?
このリカーショップの品揃えが好きだ、とか
ここのお店のディスプレイが好きだ、とか。
店主のセンスが好きだ、とか。
今やお酒はスーパーでもコンビニでもドラッグストアでも手に入りますが、お酒を飲む時間が待ち遠しくなるお店が氷見にあります。
それがここ、Toranekoyaさん。
入店一歩目ですぐに分かる、このお店のセンスと拘り。
お酒屋さんに入って、お酒よりもおつまみよりも先にホーローの食器が出てきたことありますか?
私は無いです。
普段さほど持ち得ていないはずの「ステキな食器っていいな」という心が筆者にも芽生えてきたところに、更に追い打ちをかけるようなこのグラスやお皿。
使い方や製品の特性まで書いてあって、
嘘でしょ……軽率に欲しくなるどころか揃えたくなってしまう……
今から買うお酒をこのグラスで味わったらもっと美味しく飲めるんじゃないかとか、
さっきチラッと視界に見えたおつまみをこのお皿に盛ったらいい感じにおしゃれなひと時を過ごせるんじゃないかとか、
想像が掻き立てられてしまいます。
入店5分で分かりました。いや、伝わりました。
ここは、ただお酒を売るだけのお店じゃありません(多分)。
お酒を飲む時間、環境、おつまみを乗せるお皿やグラスも演出して楽しんで欲しいという気持ちが伝わってきます。
このお店の店長、高橋薫さんにお話しを伺ってみました。
お家が好き、家の中でインテリアを考えたり、家事や庭いじりをしている時間が好きと語る薫さん。
氷見のお隣り、高岡市に生まれで、幼い頃に氷見へ移り住み、県内の服飾系の学校を出た後、京都で服飾企画のお仕事に携わります。
富山へ帰ってきてからも、ファッションやデザインに関するお仕事をされていました。
なるほどと頷いてしまう経緯です。
店内は、可愛いデザインのものに溢れているだけでなく、空間そのものがデザインされた場所だと感じますから。
結婚と出産を機にお仕事を辞められた後、お店のPOPを書き始めた事をきっかけにお父様のお店である酒屋の仕事に加わるように。
そしてお店が薫さんへと引き継がれ、リニューアルして現在のToranekoyaの姿になりました。
先代のお店もとても評判が良く地元民から愛されていたお店。
リニューアルのきっかけを聞いてみました。
「価格競争で生き残るのではなく、自分の舌で選んだワインやおつまみ、お酒の時間が楽しくなる器やテーブルクロス。そういうこだわりや『好き』を詰め込んだお店の方が、楽しいじゃない?」
おうち時間を存分に楽しんでいる薫さんの言葉であり行動だからこそ、納得するものがあります。
「料理するにしても鍋一つでも可愛くしたいし、素敵なものに囲まれて暮らしたい」
こういうポップのひとつひとつに、実際に使ってみたからこその言葉が添えてあって、薫さんの「ステキなものに囲まれたい」という言葉が理想なんかじゃないことも分かります。
酒屋の店主、ではなく「ステキライフエンジョイアドバイザー」とお呼びしたくなりますね。
筆者も大概ズボラな性格なので、缶のチューハイを片手に、袋からをあたりめを直に摘まんで食べたりします。
それはそれで、ぐうたらを存分に味わえるので好きなのですが、ここに陳列されているカトラリーや雑貨を眺めていると、じっくりと選んだワインやおつまみを適当に揃えた物で味わうのはもったいない気持ちになってきます。
見てください、このニンニクの目を。
この目に見つめられたら適当な食器なんて使えません。
薫さんの楽しいおしゃべりを聞いていたら、家の中の時間や生活や暮らしそのものを自分好みに楽しんでいれば、どんな僻地にいたって楽しく暮らせるのかも、と思いました。
そこに、美味しい空気や新鮮な野菜や魚などの食材、庭から見える夕日や夜空。そんなものが加わったら、
そう考えたら氷見って、お酒がものすごく美味しく飲める場所だなと気付いちゃいました。
帰りに、気になっていたおつまみを手に取ってみました。
国産 寒さば きとうゆずしおオリーブオイルづけ
字面だけでもう美味しいんですよ。
これを手に取ったら、薫さんが「それ美味しかったよ!温めて、ネギを散らすと美味しいよ」と。
さすが。味を確認した上で、良いと思ったものだけ置いてると言うだけあります。
これに合うワインも選んでもらいました。
そんなわけで、アドバイス通りいただいてみました。
私にとっての絶景はアイドルの映像だったので……アイドルのMVを見ています……
オシャレライフにはまだまだ程遠いですが、Toranekoyaさんでステキライフ成分を浴びて、一歩近づけたような気がします!
10月には、お店の奥にキッチンスペースがオープンする予定だそうで、まだまだ素敵な場所に進化するToranekoyaさんに、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
wine+sake Toranekoya
〒935-0063 富山県氷見市加納445−3
公式HP : http://winesaketoranekoya.com
Facebook インスタグラム