みらいエンジンスタッフの岸本です。
我が家のリビングで、なにやら不思議な木の板を発見!
すべすべとしていて手触りが良く、年輪が何とも言えない流線美を描いていて、とっても綺麗……
この不思議な形もなんだかとても良い。
持ち上げてみると、軽くて程よい質感。
ずっと触っていたくなるほど、とにかく手触りが最高です。
どうやらこれ、氷見のテンマ船を作る際に出た端切れを分けていただいたものだそう。
当サイトの記事でも度々登場している、氷見のテンマ船。みなさんご存知でしょうか?
氷見生まれ氷見育ちながら、筆者、お恥ずかしい事に最近その存在を知りました。
今はFRP(繊維強化プラスチック)でつくられた漁船が主流となりましたが、昔の漁船はもちろん木製。
木造漁船の材料となる木も、氷見の山で採れるものを利用していました。
■伝馬船について詳しく触れているかこの記事はこちら
・「ドブネ」「テント」「テンマ」、氷見の木造和船の話」
・「【氷見のひみつのひと①】日本に数名だけ!?木造和船の継承者」
■北条たくまさんによる動画
氷見に古くから伝わる木造和船、テンマ船。
イベントで乗船体験をやっていたりと、最近特によく見かけるようになりました。
そのテンマ船の一部が、我が家に、そして手元に。
なんだかとても不思議な気分です。
ようこそ我が家へ。
DIYが好きな筆者、家に木材をある程度ストックしているのですが、これほど色が綺麗で手触り抜群な木の端材に出会ったのは初めてです。
買ったらものすごく高そう……
それもそのはず。
和船(木造船)の構造や使われる木の種類・特性が地域によって異なるので、目利きの職人さんによって、木目を読んで選ばれたもの、ということなのですね。
そんな船大工さんも和船の衰退と共に少なくなり、現在現役の船大工さんは、富山県内では氷見にいらっしゃる方ただ1人ではないかと言われています。
つまり、我が家にやってきたこの木の板も、どこででも簡単に手に入るものではないということです。
氷見にいてこそ手に入った、まさに「ご縁のひと品」ですね。
何に使う?どうやって使う?と家族みんなでワクワク。
花瓶の下に敷く台にしたり、壁に立てかけて飾りにしたりと案が飛び交う中、
お皿として使ってみようと決まりました。
じゃじゃん。どうでしょうか?
なかなか雰囲気がある気がします。
いつもの朝食をこんな風にするだけでテンション上がりますね。
船になるはずだったこの木もまさかサンドイッチを乗せる事になるとは思いもしなかったでしょうね。
氷見に住んでいると、こんな風に人とのご縁で手に入る品がたくさんあり、これまでにも畑から直接野菜を抜かせてもらったり、山で山菜を採らせてもらったり、天然の地元産ワカメをいただいたり……と食の幸に恵まれてきましたが、まさかこんな上等な端材との出会いがあるとは思いませんでした。
食材や物だけでなく、ここでの人との出会いそれこそが宝だなと感じました。